2009/12/30

いま「読中」の本が年内に読み終わらないと思われるので、2009年の読了数は、

155冊

で確定です。

そもそもの「200」という想定は、なにも基準を持っていなかったのでずいぶん乱暴な目標だったけど
下方修正したものをクリアし、来年の目標「183冊」というのはそれなりの意味を持った(2日に1冊)数字。
1年前とは少しだけ違うかなあ。これは「進化」かどうかわからないけど、「変化」には間違いない。

今は「変化」で十分。

...って満足してはいけないんだけどね。


自分が想定した以上に、多くの方にこの「雑文」を見ていただきました。ありがとうございました。
少しは「読める」文書にしたいなあ、って思います。アクセス解析なんぞの数字をみていると、イヤでも意識が「変化」しますね。




2009/12/29


[思考の整理学](155/BK1)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

帯がすごい。
「100万部突破。東大・京大で1番読まれた本」
AMAZONでも「レコメンド」されていたし、前から気になっていたけれど、書かれたのが20年以上前、ってこともあって、「どうせ時代遅れなんじゃ...」とためらっていた。

これ、いいです。「ホンモノ」です。
基本構成はエッセイ風ではあるけれど、著者の「思考」に一貫性があって、引き込まれます。これ読んだら、「ちゃらい」ハウツー本は、もう一切読めませんね。
思考を整理するには、「寝かせること」が大事だと繰り返し説いている。ずっと「そのこと」だけを考え続けていては思考の発展は望めない、と。敢えて「忘れるべし」と書いてあるが、おそらくは「そのこと」を潜在意識に刷り込んでおくくらいに考え抜いた上で「寝かせる」べきなんだろうね。そうすると何かがきっかけで「解決」することがある、ってのはなんとなく感覚的にわかる(気がする)。
また、人間のアタマは、知識を詰め込む「倉庫」ではなく、新しいモノを創り出す「工場」であるべきだ、ということも。そして「倉庫」はコンピューターという人間が葉が立たない機械に任せる。これが書かれたのが1986年。すごいよね。今読んでもまったく違和感がない。感服です。

読書の重要性にも触れているが、既知のことを再任するためだけに読んでいるのでは意味がないと。未知のことを理解するため、もっと発展して、まったく新しい世界に挑戦する、そんな読み方をしないと本当の意味で「読書が糧になる」ことにはならない、と説く。うわ~...やられたね。自分のこれまでの姿勢を改めて考えさせられた。う~ん、深いね。

学者さんだけあって(こういう考え方自体がダメなのか...)本文は結構難しい。でもそれは「未知のことを~」という、意味のある読書なんだね。響いた。今年最後(になると思う)の本がこれでよかった。キレイに収まりました。

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2009/12/27


[なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?](154/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★

「カモメになったペンギン」「チーズはどこへ消えた」短期間にこの手の(寓話にしたビジネス啓発書)本を読むのは3冊目...
3冊目になるとさすがに「飽き」が...言っていることはだいたい同じでそれをどうやって「物語風」に表現するか、そこだけの違い。それだけしか相違点がないようで、新鮮味も薄れてきてしまった...
しばらく遠ざけてみたほうがいいみたい。

タイトルの話だけではなく、「3人の船長」(ぎりぎりの予算を何に使うのか、どう使うのか)、「社長のクローン」
(自分がもう一人いたらなあ、は正しいのか)、等々、読みやくそれなりに面白い話が多いのだが、物語レベルで完結してしまって、それをビジネスと関係付けるのが結構ムリヤリだなあ、と感じるものも。
「60分で読める」みたいなコピーがあったけど、けして読むのは早くない自分が「60分以内」で読めてしまった。う~ん、それがいいのか悪いのか。しばらくは当然アタマの中に残っているけど、1日たって1週間たってどれくらい「残る」のだろう?疑問だなあ。やっぱりこの類の本は「頻度」を考えないとね。結論はそれだけ、かも。

しかしなぜ帯にワタミ渡邉さんの推薦文が?この本が当時どれくらい売れたのかしらないけど、寓話風にしたり、短編集にしたり、渡邉氏の写真を使ったり...「売り方」はすごいだろうね、きっと。参考にする、なる、かな?

2009/12/26


[上司の心得](153/BookOff)

Amazon
K-amazon ★★

戦国武将や江戸時代の大名の「言葉」から、
リーダーたるはなんぞや
というのを見つけ出そう、という、この着眼点が面白くて、前から気になっていた。毎週行くBookOffでいつも同じ場所にある(売れてない...)のも気になってはいたが...

結論として、私としては、面白くなかった。現在の組織マネジメントにつなげるために「名言」をどう読み解いていくか、という最も重要なポイントが読み進めるにつれ薄れていって、なんとなく「名言集」になってしまっているような気がしてならない。現在とは比べ物にならず、それこそ「命」をかけてのリーダーたちの言葉だけに重みはあるんだけど、途中に「辞世の句」みたいのが挟まれていたりして、「それは本筋とちがうだろう...」と思うことしばしば。一応「テーマ別」にはなっているけれども、なんだかその通りにくくられているのかもあやしい。
歴史好きの方が読み物として読むのはいいかもしれないけど、「ビジネス本」としてはいただけないかな。これだけ読んで「戦国時代のリーダーも、部下をマネジメントするために色々考えていたんだなあ」という感想を持っても、それだけでは先に進めないし。少なくとも「この武将の生き様を深く読んで見たいなあ」と思うような動機付けもなかった。残念なり。

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2009/12/25

今年のあと数日。どんな年だったのか...よかった点わるかった点、あるけど少しは前に進めたかな。

さて、2010年の目標値を設定。
今年できなかった「200」にするのか?或いは今年レベルで中身を向上させるのか。
結果...

「183冊」

にします。つまりは2日に1冊ペース。
I氏の「1日2冊」には到底追いつけないけど、少しでも近づくために。

2009/12/24


[仕事はストーリーで動かそう](152/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

現状の仕事の「成果」が以前のような「右肩上がり」から「踊り場」になってきて、自分の得意とする(と思っている)ロジカルな戦略についての限界が見えてきて...という流れの中で、なんとかこの閉塞感を打破すべし、と新たな切り口を探しているときに、このタイトルに惹かれた。
そして実は先週、とある「公の席」で、
「来年のキーワードは”ストーリー”である!」
と発言したばかり。そんなタイミングで読み始めたが、
「まさに、これ!今必要なのはこの考え方!」
というインパクト。自分自身のアタマの切り替えもそう、商品を売る、という行為においてもそう、チームを率いる立場としてもそう。すごく大事なことが書かれていて、「方向を少し変えていかねば」という環境の今、見事に「出会った」本である。
実は自分自身の中では、「ストーリー」的な(この本に書かれている)考え方は持っていなくはない。でもそれって、「今はダメでも将来振り返ってみたときに、起承「転」結、部分になっているんじゃないかな、なっているはず、いやなってる!」っていう程度だったりする。けど、お客様に対する行為に関しては、これまでどおり、広告代理店がいう「セオリー」に囚われすぎていた。それではいけない、とどこかで思いつつも「変える」行為を実際にやろうとしていたか?疑問である。
ここに書かれているのは、大枠であってヒントであって、直接的な解決策ではない。即ち今日からすぐに実行できる、変革できることではない。でももっと大事な「考え方を変える」という点では効果絶大。これを現在の環境にアレンジして...なんだかワクワクするほど、面白くなってきた。
「ストーリーの構成」として紹介されている、
「つかむ」
「揺らす」
「満足させる」
これ、なんとなく実感。ただし「消費者として」。またボルビックやアディダスのCM事例も同じく「消費者として」実感できる。今度は立場を変えて実現していかねばならない。この本にも書かれているけど、まずは「自分のストーリー」をもう一度棚卸し、することかな。トライしてみよう。

幸いにも、(自分が持っていない分)「技術」に優れたメンバーは周りにたくさんいてくれている。彼らとの関係性を強化して「ストーリー」を作っていくためにも、やっぱり「ゴール」を共有しなきゃ、だね。

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2009/12/23


[1日10分!「おもてなし」ミーティングがあなたのチームを強くする](151/BookOff)
Amazon ★★★
K-amazon ★★★

赤字続きの小さな旅館が見事に再生、成功した要因のひとつは、スタッフの意識の変革であった。それを変えていったのは、毎日実施されている「ショートミーティング」だった...?という内容で、これだけみると(=本の紹介だけみると)どこでもあるような、よくある本といった感じ。でも名称こそ違うけど(「ショートミーティング」とは呼んでいない)毎日「話し合い」の場を持とう、と決めて少しずつ実行している身の私自身には興味をある内容だった。
何よりも「始めること」が最大の壁であり、次は「続けること」。これは言われるまでもない、とは思っていたが、実際に始めたはいいけど、「続ける」ことに実は今「壁」を感じていたりする。この本のカバーに書かれていた文言(本文には出てこなかったような)が、今後「支え」になりそうな気がする。

20回で壁にぶつかり
50回で「文化」ができ
150回で現場が自発的に動き始め
300回で最強のチームができあがる。

ふんばりどころだな。がんばろう、フン!

さて、この「なかや旅館」では、リッツカールトンの「クレド」を参考にした「なかやの礎」なるテキスト=「経営理念」を用いて、ミーティングを運用している。そして著者である社長は、人間関係を非常に重要視されていて、「リーダーとメンバー」だけでなく「メンバー間」の風通しも重要で、チーム全体の「仲間意識」がすなわちお客さまへの「おもてなし」に自然と表われていく...という考えである。 ある意味、共感。社内、部内の「歪み」は、なんらかの形でお客様側から「わかって」しまう、というのは感覚的には理解。で、メンバー全員が「理念」を共感できて、仲良く仕事できれば、それはもちろん理想ではあるけれど...どうも現実、それは(もちろんそれを目指していてあきらめるわけではないけど)困難であるようだ。少なくとも私の職場では。リーダーのレベルの低さもあるけど、人間関係、そう簡単ではないし、アタマと感情は、これまた違ったりするし。まあ、そんな話はこの本の本筋ではないので...
この本から2つだけ「取り込めた」ことをあげてみる。
1.ミーティングで大事なことは継続すること
2.ミーティングと現場との一貫性をもつ
2つめ。ミーティングで掲げた「理念」と、実際のリーダーの行動が逆方向であったら、ミーティングの重みは軽くなってしまう。この一貫性は、人のウエにたつ場合には必要不可欠だろうね。この「一貫性」を持っていなくて素敵な上司、ってのは今まで会ったことないね、確かに。 こんな文書も。「リーダーは常に、メンバーからどう見られているか、を意識すべし」やべ、私の行動と言動はあっているのか?おそらくそれには「目標」だったり「夢」だったりを、少なくとも自分でどれくらい強く持てるか、ってのにかかわってくる気がする。うん、改めて考えてみよう。
ある意味で、今の自分のおかれた立場と遠からず(なかや旅館のメンバーは14名)、そんな「近い」意識を持って読むと面白い部分もあったり。所謂この手の本を書きなれた著者ではないから、素直な現場の「言葉」もよいね。

2009/12/21

昨日の「読了」にて、なんとか2009年の目標数

150冊

をクリアできました!
果たして全てが「実」になっているのか?自問自答しながら、少しだけ感慨にふけってます...
その「数」が多いか少ないか(実際には「少ない」んだろうね)は別問題。とにかく一度下方修正した、とはいえ、けして楽ではなかった「設定目標」を超えたことに対する思いは重い。
残り期間は少し「長め」の本にじっくり取り組もう、と考えている。
来年は...同じ「150」で中身を充実させよっかな。「200」にすると、内容が薄くなるかも、だから...

2009/12/20


[文章力の基本](150/AMAZON)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★

自分は「書く」プロではない、そして「提案文書」の力を問われるような機会も少ない。んでもメールのやりとりだったり、このブログの更新であったり、それなりに文を書く(起こす)ことはあり、そしてその「書きかた」については、実は「うまくなりたいなあ」という気持ちは常にある。 きれいな文章、だったり、伝わる文章ってのを読むと、「すごいな」って思うしね。そうなりたい、って思うよね。いつまでも「アタマに浮かんだことをそのまま『書き出す』こと」だけじゃあ、成長がないよなあ。って中でこの本を(タイトルに惹かれて)読む。
今ひとつ「ダイレクトな」ヒントは見つけられなかったものの、
・ストレートに伝えたいことをシンプルに書く
・文の頭から最後まで、意味が通るような流れにする
ということを軸に紹介されている。 「テクニック」をどう使うか、というよりは、
「なぜ、よい文章を書きたいのか」
という基本を忘れないこと、と捉えました。直接的には本書の中でも言っていないけど、 そういうことだと思う。
本書の中では、よい文章を書く資質として
・自分で考えたり、感じたりする習慣
・相手の身になって考えたり、感じたりする想像力」
・健全な言語感覚
の3つが上げられている。繰り返し「言語生活」(つまり、聞く、話す、読む、書く)を 日常繰り返していくうちに、例えば誤った使い方がされている文に出くわしたときに「違和感」を 感じることができるようになるんだろう。
「相手の身になって」「自分で考えて」「伝えたいことをシンプルに伝える」 確かに、タイトルどおり「文章力の基本」だね。
そーゆー「軸」で構成されているので、盛り上がりはなくとも淡淡と最後まで読めた。 ただ、「改善訂正される原文」の改善ポイントが、「なぜイケナイのか」が不明な箇所も多数あったり、そもそも著者が説明されている文書がわかりやすいのかどうかが「?」だったりする部分も。 この手のノウハウ本は自分にとっては初めてに近く、導入、という意味合いでは、まずまず、ってところっす。

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2009/12/17


[チーズはどこへ消えた?](149/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★★

話題作、ベストセラー...もう9年前の本になってしまった(早いね)。今さら、だけど読んでみた。おおよその筋は耳に入ってきていたのだけれど、シンプルな中にも本質が見え隠れしているようで、「深み」を感じたね。
「変化」することを怖れず、「変化」することを前向きに考え、「変化」すべきタイミングを捉え、自ら「変化」を起こしていく。
簡単なようでいて出来ないこと。そういう意識を持っていると、こーゆー「婉曲」に指摘されると、ドキっとするものだ。現状にしがみついている限り(良くも悪くも)何も起きない。考えているだけでは何も変わらない。思い切って「変わることの恐怖を超えて」行動してみる。
本書に登場する4人(?)の登場人物の中で、1人がその「壁」を越えて行動する。1人は頑なにしがみつく。はたから見ていると「なんで彼は行動しないんだ?なにを怖がってる?」って思えちゃう。実際に自分はどうだ?ってのを棚にあげて。そうなんだよね。動けばいいんだよね。考えすぎちゃってその場にとどまるよりは、シンプルに「動く」。それだけのこと。
こーゆー「自分で考えてみたらかなり深い」って類の本が最近面白いな。「コンサル本」よりもずっといい。反面、ちょっと思ったのが、自分の中で「変わらなきゃいけない」っていう意識が(潜在か顕在か別にして)ある。そういう意識で読んだから、自分で咀嚼、解釈することはできるけど、そもそも「なんで変わる必要が?」っていう意識の人にはどう映るんだろう?なんとなくAMAZONレビューが両端に振れているのはそのあたりなのかな。そういうひとには本の価格に見合う価値はないかもしれない。
短くて、物語風で、「小学生にも読めるような」というフレコミだったけど、若干読みにくかった。翻訳本である限界かもしれない。そこが惜しい。

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2009/12/16


[キミがこの本を買ったワケ](148/Library)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★★

これまた「心理学」。心理学?かどうか読み手によって捉え方が変わるとは思うけど、個人的には
面白かったですねー。Aのレビューにもあるけどかなり偏りがあるのと、結局「ワケ」が解明されてないぢゃん、とか軽すぎる、というところはあるけど、そもそもの「視点」が、机の前で一日中仕事をしているような会社員には新鮮で刺激的だったりするもの。

・制約の中でクリエイティブをひねり出すことで精度が高まる
・基本的に「選ぶ」のが苦手。選択肢が多すぎるのも...
・言葉、文字、場所が「魔法のヴェール」に包まれているものが売れる
・「欲しい」と「買う」の時間要素による満足度(「コンビニ革命」)

等々、読み物としても面白く、「そうそう!」が多く見られた。
中でも「痛快」だったのが、
・口コミで、実は買い物をしていない
というところ。
マーケティングとしての「口コミ」を否定する論調はこれまで出会ったことがないけど、個人的にはどうも疑問を持ち続けている。特にEコマース系の仕事をしていると、所謂「広告の売り込み」の大半はその類だったりする。でも著者もいうように、口コミ「だけ」でゼロから需要喚起することは、やっぱり出来ないんだよね。確かに自分の身の回りを見ても、そういう流れ(クチコミから始まって購入に至ったもの)で買ったものってほとんどないかも。うん、なんだかちょっと気分がよくなる。

この本に上げられているものは、つまりは「人の買い物をする決定動機ってなんだかわからない」ってことだと思う。この本の中で有名なCMクリエイターもそういっている、というくだりもあった。でも、人はモノを買う。最後は自分の意思で。そういう「つかめない」状態の中で、でも売り手は売らなくてはならない。「制約」(ではないけれど)の中でその方法をなんとか見つけ出していく、こんな挑戦も面白い、改めて思った。そんな簡単なことじゃないもんね。壁が高いからこそ上りたくなる、ってのもあるし。
この本に書かれている「軽い」コラムを、ヒントにできるかできないかは、やっぱり捉え方次第。自分はなんらかのきっかけにしたい。そう思う。


2009/12/15


[女性はなぜ買い物に時間がかかるのか](147/Library)

Amazon ★★★★★
K-amzon ★★★★

心理学。この手の本は「おちゃらけた」ものが少なくないけど、これはある程度「参考」となる。そもそもは女性ターゲットの商売をしている関係上「マーケティング」としてこれを選んでみた。
「確かに!」
「そうそう!」
思う点がいくつか。その理由としての「もともと男性は狩猟していて...」というのは、どうかと思うこともあるけど、タイトルにもある「買い物」のポイントが異なる、とか、選択の基準(スペックとイメージ)、視点の違い、等々結構面白かった。すぐにそれが仕事で活かせるかどうかは微妙だけど、「違いがある」という前提をアタマにいれておくことだけでも違ってくるかも。一番大切なものを最優先で考えるか、余裕持って最後に位置づけるのか、とか、これは男女差なんだろうかわからないけど、「我が家」にもあてはまる記述もあり。ちょっと反省したりして。
後半から終盤にかけては、読者である私の視点は「マネジメント」に移り、女性メンバーが多くいる職場でのヒントもあった(読んでくれている可能性があるから、書かないけど)。この本の内容と違ったことをやろうとしていた部分もあり。少し考え方を変えてみるかなあ、なんて思ったり。
こういう直接的に「ビジネス」じゃなくても、それに活かせるヒントを得られる本はまだまだいっぱいあるんだろうね。もっと読まなきゃなあ。軽い気持ちで読める、けど読み込もうと思えば読み込めちゃう本です。


2009/12/13


[勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド](146/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★

なんだかんだ「勝間本」今年5冊目。んで、これはデビュー作らしい。「初期の方が面白い」と思っているんだけど、この本もまずまず、って感じです。
最初っから、「インディ=インディンペンデント」すなわち、精神的にも経済的にも自立した女性の「条件」として、
・年収600万以上 ・いい男あり ・年をとるほど魅力的になる
の3条件をあげ、「即物的だなあ」と思いながらも、この本のターゲットが30前後の働く女性を明確に意識していて、それはそれで「わかりやすい」という印象。
基本は「じょうぶなこころ」と「学び続ける力」の2本立てで「インディ」を目指そう!というところ。これについては異論なし。情報を仕入れるための「読書」や、アウトプット実践の場としての「ブログ」など、まあ目新しくはないけど、確かに「そのとおり」というポイントあり。
ただし...それにつづいて「いい男の見分け方」とかが続き、まあそれも(インディを目指す女性にとっては)ひとつのモチベーションたり得る...と思っていたが、最後の最後、「あとがき」でも「いい男」論が...
男の読者として、最後のあとがきで台無しですねー。結局それかい!という印象で、それまでのよい部分がふっとび、軽~い、「なんちゃってノウハウ本」に成り下がってしまっています。
自分の(仕事の)チームの、対象となるような女性メンバーには、あまり読んでほしくないなあ。
あとは、著者にもお伝えしたいが、「謙虚さ」も、自立したインディに必要な要素だと思います。「私は、私は~」というのは、結構読むのに耐えないことも。これは男女とか関係なく、ですけどね。





2009/12/11


[「朝4時起き」ですべてがうまく回りだす!](BookOff/145)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

当初から気になっていて、「ほしいものリスト」にも入れておいた...と思って買ったら、実は「ほしいもの」は別の本(「4時間半熟睡法」)だった...
全体に「朝4時起き」を実行するようになってから、考え方、仕事の仕方、取り組み方が改善された、成功した、だから「朝4時起き」しよう!って内容。けどよくよく読んでみると、果たして「朝4時起き」と「成功」は直接つながっているのか?って疑問も。
確かに朝ははかどる。実際に自分も「朝4時40分起き」。書かれているように、「9時の始業時間」時点で一仕事終えている爽快感はある。でも成功していないけど...(苦笑)。書かれている「成功へのヒント」は、「朝4時起き」でなくともできることかもしれないなあ、なんて見方をしてしまった...
が、朝時間の活用ヒントとしては結構面白い。朝の方が夜よりも効率的、っていうのは「人それぞれなんじゃないかな」って気もするけど、9時(始業時間)というデッドラインを自ら縛ってする仕事の効率性、仕事以外のことにも没頭することによる、(本質的な意味での)「ワークライフバランス」の実現、など、その主張は「あり」ですねー。集中力と考え方。これを身に着ける手段が「朝4時起き」である、そんな「素直」な読み方をすると、すんなり頭に入ってきます。他にも手帳の活用方法や、「朝勉強会」の紹介など、ヒントとしての情報は充分。
おそらく「早起き」は、時間に対しての考え方が劇的に変わることが最大のメリットだと思う。自分も今のペース(「朝4時40分起き」)になってから、そこだけは変わった、という自覚がある。他の部分で成長したかどうかは不明だけど。時間感覚っておそらく本を読んだり、頭で考えたりするだけでは絶対に身につかないものだから実践するしかない。そんな意味もこの本から見つけられた(既に実感していることもあるけど)。

今の状況は、本書に書かれているような「朝4時起きすることで仕事をコントロールできて残業もなくすことができて他のことに時間が使える」状態にはなくて、結局夜は残業状態が続いてしまっている。この部分は、おそらく朝何時に起きても変わらないのかもしれない。実際には(自分のことを考えると)朝集中力があって、早起き効果を体感できるのは午前中まで、ってところかな。でも早起きすることに損はない。これだけは間違いないですねー。だからって自分のチームメンバーに早起きを薦めることはしないけどね。余計なお世話だからさ。






2009/12/09


[部下を、暗闇の中で働かせていませんか?](144/AMAZON)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★

結構前からAMAZONの「お気に入り」に入れておいて、やっと読む機会が訪れた。
ただ...どうも勘違いをしていたようでタイトルから得たイメージは、「チームビルディング」だったり「リーダー論」的なものだったが、(本質はそうなのかもしれないけど)実際には、「ビジョン、行動指針、スタンダード」をどうやって作り、どうやって浸透させるか、という内容。ちょっと「今」読みたいものと違っていたので終始「?」という感じが。
その手の本であるとわかっていたら納得して読めたのか?いや、違う気がする。もちろん「チームビルディング」という主題がある中での「ビジョン」であるわけだから方向は同じはず。けど、(リズムがよくてスラスラ読めちゃう、ってこともあって)どうも、ビジョンの「作り方」に重きが置かれているような感じで、何の為に?という点が(もちろん書かれてはいるけど)印象に残らない。
おそらくは...形上の「ビジョンを作る、浸透させる」とこでなくて、意識付けをする、即ちチームで共有すべき意識を持つ、ってことが重要なんだと思う。そう理解しようと思うと、「チェックするための手法」みたいな話になったりで、どうも自分とは合わないなあ。
非常にシンプルで読みやすいんだけど、コラムが多すぎたりするので、実際の内容は「深くないなあ」という印象の方が強い。う~ん、すぐには参考にできそうもないか...

2009/12/08


[人を自在に動かす魔法のひと言](143/BookOff)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★

著者の中島孝司さんの名前を最近多く目にしていて(他の本の中で紹介されていたり、BookOffの棚で見かけたり)、興味を持っていた。実際に何を軸として活躍されている方なのかわからないけど(ベストセラー作家なのかもわからない)とにかく1冊読んで見ることに。

言葉、というポイントで他人または自分を動かす事例を挙げている。この手の本は実は読んでいなくはないけど、大抵「つまらない」のが多い。この本については「自分への問いかけ」としての言葉、逆に使ってはいけない言葉、が1章与えられていて、そんな切り口が目新しい感じ。

”言葉のツール”として例示されているものは、特別目新しいものは、ない。挨拶であるとか感謝であるとか、あたりまえだけどあたりまえに使えていないもの。”ツール”の紹介ではあるけれども、本質的にはコミュニケーションだったり、(相手に対する)リスペクトだったり、というのもよくある本と同じ。

「使ってはいけない」言葉の中でいくつか。
・忙しい(=私はできない人間です)
・無理です(=私は頭を使っていません)
・かなりいいです(=私は数字が読めない人間です)
・仕方がない(=私はできないことを受け入れる人間です)

わかっちゃいるけど、できていないところもあり。これ、結構面白い視点だった。意識して「使わない」ようにしようと誓ったりした。こういうところから(少しでも)ヒントを得られるのが本のいいところ。

著者のHPを見て、実は大学の先輩だったことが判明。直感的な親近感はそこから来ているのか...?

2009/12/06


[ユニクロvsしまむら](142/Bookshop)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★

特に「ユニクロ」については動きが早いので、2006年に書かれたこの本の内容は「今」ではなくなっている,
そのあたりは承知の上、だったけど。柳井会長本人が書かれている本を超える内容はない。客観的に俯瞰するような内容を期待したが、事実を述べたに過ぎない、そんな内容が最初から最後まで。読むの辛いです。
さて、それに対して「しまむら」は、ここまですごい店だとは思っていなかったので、(その成功の手法は対極にあるようだが)ユニクロとの「2強」とくくれるくらいすごい内容については、その事実については、すごいな、と素直に感じた。

AMAZONレビューを見て、「あーそうか...」いわく、「アパレル業界に就職する学生」は読むべし、というのは確か。それ以外のビジネスマンはどうかな...事実を書いてあるので、それなりに勉強になるけど、成功の道のりなどを書いてあるわけではなく、淡々と、という感じで盛り上げる箇所もない。よいかどうかは別として柳井さんご本人の著書を読んだほうがよいと思う。

まあ、「読み終わってよかった」という感想で...

2009/12/03


[ビジネスマンのための「発見力」養成講座](141/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

冒頭の「セブンイレブンのロゴ、”ELEVEn”の最後の”n”が小文字なのを気づいてますか?」「ローソンの看板を思い出せますか?」これでやられた。普段目にしているもの、知っている「はず」のものをいかに「見ていないか」を思い知らされる。

成長するためには、問題発見力が必要である
そのためには、問題解決力を高める必要がある
そのためには、いろいろな「モノが見える」必要がある
そのためには、いろいろな「モノを見る」技術が必要である
そのためには、いろいろな「モノに関心をもつ」必要がある

「モノを見る力」、本書でいう「発見力」については、実は自分なりに自信があった。それなりにヒトよりもその力を持っているのではないかと...しかしながら、著者・小宮さんの「力」には到底及ばず、改めて自分の力不足、というよりは「余地」を感じた(自意識過剰かもしれないが、「前向き」ということで...)。

基本的に子供のころの感覚は抜けていないので、「好奇心」はある。それを行動に移すこと実行力は確かに衰えている。ここをまずは意識しなくてはいけないね。

小宮さんの本では一貫して、「意識して関心をもつこと、勉強すること」を説いているが、本書でも同様。確かに、上のフローでいえば、まずは「関心を持って行動すること」から全てが始まる、即ちここで何もしなければ何も変わらない。
例として、新聞を読む、あまり興味の持てない雑誌も読んでみる、ということが「訓練」として上げられている。なにか意識して始めてみよう、そんな気になったりした。

著者は、「マーケティング理論では既に売ることはできない」という意識で「心理学」領域も勉強されているようだが、これってすごいよね。確かに心理学、って少し関心を持ったこともあるけど、実際には「行動」に移していない。この行動する力、ってのも「発見力」なんだろうなあ。

ところどころ「本当にそうなのか?」っていうポイントもあったけど、とにかく小宮さんの本は読みやすい。気がつくとどんどん読み進んでいる。これもすごい。見習いたいなあ。




2009/12/02


[カモメになったペンギン](140/Library)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★★

企業変革論をペンギンを主人公にした寓話で書いた本。「チーズはどこに消えた」的な流れ(これ、読んでいないんだけど話を聞く限りで)で、フレッドが氷山の崩壊の予兆を発見したところから、それを住民と共有し、全員の意識をひとつにしてこの難局を乗り切る...もちろんハッピーエンドなんだけど、それもわかってはいたけれど、一言で言えば「思慮深い」内容。

まずは「課題を見つける」ことから始まり、
それを解決するための「チーム作り」、
まずはチームの結束を固める、
反対勢力に対してどう対処していくか、
チームを超えた「全体の意思統一」の手法、
ものの見方を変える「固定観念の打破」、
変革を認識させるための「小さな成功」の積み重ね、
変革を定着させる「集中」
...

これ、今(仕事の)チームに必要なことじゃん!まるで今の自分の状況を見て書かれているかのように共感。苦しい現実に対して、どう行動すべきか、どう意識すべきか、そんな「基本」がペンギンの行動を通じて伝わってくる。この本を、そういうふうに捉えることができる、っていうのも、なんとなく自分では「予選突破」したレベルにあるのかなあ、という認識(自意識?)をもったりして。

いいですね。考えることができる本です。正直「薄さ」で選んだ本ですが、自分にとっては、「今の」自分にとっては必要な本。ヒット!

2009/12/01


[必ず最善の答えが見つかる クリエイティブチョイス](139/AMAZON)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★★

結構前から「ほしいのもリスト」に入れていて、「ついに」買った、読んだ。冒頭興味をワシヅカミにされて...が、よくあるようにその後は、何がなんだかわからなくなってしまった。
主題であるところの、「二分法的思考=二者択一」だけでは広がりがなくて、そこから「第三の解」を見つけ出す、即ちこれが「創造的な選択=クリエイティブチョイス」だと。んで、これを身に着ける方法論や、意識の持ち方を書いてあるんだけど...全体を通してみると事例やわかりやすい説明が見られるんだけど、この「方法論=フレームワーク」のところはイマイチ頭に入らなかった。後で読み返してみるか...と思ったけどね。
ただ、ところどころに「いいこと」が書いてある。
・偶然、直感を生かす...偶然と思われても過去に打った布石が効いてくる
充分な下地を作り上げることと、偶然を捕まえることが肝要
・リスクをとらないという最大のリスク...行動を起こさないことでリスクが増えることも。
まずは試す、実行することが大事
・勇気はスキル...リスクが低いと「直感」したら、試してみる。
試さないことには前に進めない。失敗してもそれが「下地」になることもある

よくある本のように、「目的と手段」という話がでてくるけど、「目的」が100%明確でなくとも、走り始めて目標を修正していくのも「あり」とも書かれている。その場合は目標の先の「大目標」が揺るがないことが前提ではあるけど。そう、見極め、って大切なんだよね。
読んですぐに「創造的な選択」ができるとは思わない。けど、そんな意識だけは持てたかな。
著者の前著も読んでみようかな、って気になった。




2009/11/30

今年も残り1ヶ月となりまして...
年間目標、お正月に立てた「200」は無茶でしたが、下方修正の「150」まであと「12」となりました。なんとかクリアしたい。今は本の選別の基準は「薄さ」だったりしますが...
4月からとり始めたサイトの数値、PV1500UU140となりました。個人レベルで考えたらすごい数値です。(押し付け気味に)直接お知らせしたのは30人あまりですから、そこから広げていただいたり、検索で見ていただいたり。まあPVの大半は私ですけどね。
さて来年は...新たな数値目標は立てますが、その前に今年、をクリアしないと、ね。

2009/11/29


[和田裕美の必ず結果が出せる営業法則](138/Bookoff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

前に1冊読んだけど、そのときは「費用対効果」が非常に高かった。今回は「期待値」が上がった分...正直なんともわからない本だった。週末に読んだ(「仕事モード」ではない、という意味で)から、なのか、伝わってくるものがなく、かと言って批判したくなるようなことも見つからず。
前の本を読んでいたので著者がどういう履歴を持っていて、どんな人であるのかわかっていたけれど、この本が初めて、という読者には、和田さんがどういう人であるか、まったく伝わらないだろうなあ、って思う。これが伝わらないと内容が色あせてしまいそうな...

タイトルにあるような「営業法則」を説いた本、というよりは、営業だけでなくほかの「対人関係」に使える
法則」が紹介されている。その分、多少なりとも(営業ではない)自分に置き換えることもできるんだけど...
どうも「浅い」気がしてしょうがない。
Amazonのレビューを見ても、
・当たり前のことばかりで、いまさら、って感じ。
・当たり前に思うけど、実はできていなかったことに気づいた。
という「陽転思考」(モノゴトはひとつ。見方が裏表ふたつ。)が両極端。
自分は若干前者寄りかなあ...

次に期待します。和田さんの「生き様」は、まだまだ読んでみたいという気持ちは薄れていないので。


2009/11/27


[強運になる4つの方程式](137/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★

ワタミの渡邉さん。以前にも1冊読んだことがあり、またメディアに登場する姿を拝見しても、「前向きで、アクティブで、すごい人だなあ」という好印象を持っている。謙虚に仕事に邁進して「文化人」になってる、というイメージが強い。
そんな人が「運を呼ぶためのヒント」を与えてくれるのだから、という期待を持って臨んだが...

どうもイメージが崩れてしまった。
確かに私のような凡人とはレベルが幾層も違う人ではあるけど、「自分はすごい。偉い」っていうことが全編にわたってアピールされているような感じがした。すごい人だよ、確かに。でも、それを自分で言っちゃあ...って思った。古い考え方なのかもしれないけど。

「強運になる方程式」のひとつ、
神様が応援したくなるような努力
確かに氏は想像を超えた努力をされてきているのだろう。だからこそ今のステイタスがあるのだと思う。が、私としては「努力」というのは、成功というステージへの最低条件であり、そこへの「挑戦権」にすぎないと考えていて、且つ、それを誰かに「私は努力していますっ」と伝えるものではないと思う。自分ではないところで「あの人は努力している」「成功のウラには“目に見えない”努力があったんだね」って言われるほうがかっこいい。

それから、複数の組織のトップをされている氏であるからこそ、なのかもしれないけど、これまでの印象と異なり、非常にワンマンな社長、というイメージがついてしまった。部分的に抜き出すのはルール違反かもしれないけど、
「組織というのは、トップが99%であって、部下が納得していようがいまいが関係ないと思います。」
ん?そうか?そんな考え方で「運」が来るんだろうか...
このフレーズが(本の中ごろにあるんだけど)印象的で、ずーっと引っかかってしまい、その後後半部分は惰性。なんだか後味が悪いんですね。
Amazonレビューは最低でも★★★★。本当にそう思ってる?

2009/11/26


[キラークエスチョン](136/Amazon)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

書評ブログでも★が多く、新刊ベストセラーでも上位にランクされている本。どうもそういうのって(自分にとっては)はまらないケースが多い。(余談だけどそれなりに本を読んできてAMAZONをほぼ毎日見ていて、そこから学んだことは「レビューに踊らされないこと」。)
そして、「質問力」系は以前にも別の本を読んだけど、どうにもつまらない。質問スキル自体に問題があるのか、質問力は優れていてもそれを文書にするとわかりにくくなるのか、あるいは自分の問題か...

ってイメージで前半は進む。「結局これもダメか...」と思いながら、終盤に巻き返し。
最後の方って、「早く読み終わって次の本を読み始めたい」って気持ちが強くなるので大抵の場合はアタマに入らないのだけれど、この本は例外。
それまで「こんな質問、現実的にどうよ?」ってのが大半だったのだけれど、最後まで読んで著者の「本当にいいたいこと」がわかった気がした。
ここでは「どんな質問をするとよいのか」というテクニック論ではない(前半はテクニック論だけど)。
「あくまでも相手に対するリスペクトがなければ、ただ小ざかしいだけの処世術に終わる」
そうなんだよね。そこ。そこだと思う。この一言が最終ページに書かれていたことで★ひとつ増えました。
そして何より
「人がどうなろうが自分には関係ない、と思っている人が、幸福な人生を送れるだろうか。疑問である」
タイトルの「キラークエスチョン」とは別軸なように見えるけど、これって本質。どんなにテクニックに優れた「キラークエスチョン」を使ったところで、相手に関心がないと、それは見透かされ、うわすべりするだろう。
テクニックは学べなかったけど、マインドは得た。「導入部分」が長~い本だった、ということ。

2009/11/25


[捨てる技術](135/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★★

気がつくと机の上が、自分の部屋が書類、本の山になっている...たまに気になって一機に片付けるのだが、そのうち...何度自己嫌悪に陥ったかしれない。そんな自分の目に入ってきたタイトル。迷わず買ってしまった。書かれたのが2000年でもう9年前(!)ということもあり、PCの記憶メディアが「フロッピーディスク」だったり、ネットオークションが「これから期待」とあったり、という時代を感じさせるものはあったけど、基本著者の言いたいとは伝わってきた。

捨てるルール、「一定期間を過ぎたものは捨てる」「一定量を超えたものは捨てる」等を徹底する。
捨てる習慣を身につける、「自分のデスクなど、小さなエリアで『絶対にモノを置かない』ことをやってみる」

等々、今からできるヒントが結構あった。

本書にも書かれていたけど、「まだ使えるモノを捨てるのは悪である」とまではいかなくても「抵抗がある」タイプであり、「もったいないおばけ」がでそうで使えるのに捨てるのは正直抵抗はある。が、この本の主旨は「使えるものを割り切って捨てる」ことではなく、「捨てる習慣を身につけることで、モノを買うときの意識を改善する」ということ。これは大事なことだと思う。まずは現状把握。捨てられないから溜まる、溜まって必要なものが見つからない、んで新たに取得する、という実は非常に無駄なこと(地球に優しくないし、時間ロスも実は大きい)を改善していかねば。それができてきたらきっと取得する方法も意識的になる。はずだ。とくに「できない」タイプの自分であるから(その自意識は、ある)、意識してやっていこう。

Amazonの書評は、極端に賛否両論。整理する意識の差異、または既に「捨てる技術」を持っているかどうか、によって分かれるんだろうね。自分にとっては結構よかったです。ビジネス本ではないけど、ヒントは多数あり。

2009/11/23


[成功は1日で捨て去れ](134/Bookstore)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★

ユニクロの柳井会長の本。以前に読んだ前著『一勝九敗』は、今年読んだ本の中でも一番、だと思っているが、そんな著者の2冊目なんでかなり読む前から期待はあった。あったが...
やはり「ユニクロ」のおかれているステージが変わってきているからなのか...どうも「グローバル戦略」がメインで書かれているようで、かつ経営層に関する記述はあるけど、なんとなく「現場」が遠くなってしまっている感は否めない。もちろんもはや世界企業となった同社のトップであるから、現場である店舗の売り場まで知る必要はないんだろうけど、2冊前に読んだ、セブンイレブンの鈴木会長がそんな「現場感覚」を残しているのと比較すると、少し違ってきているみたい。どちらがよいのかは別にして、この本が誰にむけてのメッセージなのかがいまひとつわからず。

とにかく動いていないと経営ではない、常に危機感をもっているべし。目標は世界一企業、と公言して、実際にそれがホントに見えるところまで来ているのは、本当にすごい。失敗はありながらも着実に前進しているのは、そのスピード感とスケール感、レベルの違いを感じざるを得ない。柳井さんのエネルギー、それを共有できる企業体制、実行する組織機能、かなわない。かなわないけど、20年前はそんなにおっきな店ではなかったユニクロがいまや世界に...ということを考えれば、100%不可能である話ではないのだよね。この本からは残念ながら、そんな意欲は駆り立てられなかったけど(そういう観点でみると、結局同社の宣伝、PR本にすぎない、のかもしれない)。

続けて読んだことが要因かもしれないけど、読後感としては「セブンイレブン」のほうがよかった。どちらかというと、「お客様の立場で」という点に徹底しているのは「セブン」のほうかな。ユニクロは現場のことがほとんど記載されていなかったので、「顧客の」という会長の言葉が上滑りしているようなイメージ(もちろんそうではないのだろうけど)。まあ、帯の紹介文にも書いてあるよに「社内改革」に関する内容であった、という捉え方でいいのかな...
1冊目よりも2冊目、というのはなかなか難しいみたいですねえ。







2009/11/21


[脳が冴える15の習慣](133/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

ちょっとはやりの「脳トレ」のような話ではなくて、ちょっとした「衰えの自覚」、すなわち
・物忘れが多くなった
・集中力が欠けてきた
・ぼんやりすることがある
そんなときにどう対処するか。対処、なんて大げさな言葉ではなくて、ちょっとした行動からどんなことができるか、というヒントを与えてくれている。
具体的には、
・机の上の片づけをする。「思考の整理」にもつながる
・話をするときは相手の立場になって考える
・本業以外にも活動を広げる
等々、ある意味「特別な行動」をしなくても、そこに意識をもつ、というレベルでも、脳にいい影響を与える、というものがたくさん。なかでも繰り返し紹介されていたのが、
「書く事」。
例えば新聞のコラムを書き写す、という行為を続けるだけでも、かなり違いがでてくる、という。その上で「音読」すれば尚よい、ということ。これ、早速はじめてみようと思う。「改善」を実感できるかどうかはともかく、まずは何か始めてみないとなにも変わらないからね。
あともうひとつあげるとすれば、
「誰かに話す(アウトプット)を前提として情報収集すること」
これは意識したい。この意識だけで「情報が頭に残るか残らないか」の差がでてくるのは何度も実感していること。改めて強く意識していこうと思う。
などなど小さな意識から変えていこう、というヒントがかなり得られた。いーね、この本。再読する可能性もあるね。

2009/11/20


[「本当のようなウソを見抜く」](132/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

セブンイレブン会長「鈴木敏文」さんの本、自分としては3冊目。以前読んだ、「経営心理学」と内容的には(構成も)ほぼ変わらないけど、鈴木会長の考え方にはかなり惹かれるものが多い。再読しているような感じだったけど、その「響き」は初回読んだときと同様だった。
シンプルにいうと、
・新しい
・動いている
・(本当の意味での)顧客視点
・ダイレクトコミュニケーションの重視
と言ったところか。所謂「大手」にありがちな「ゆ~たりとした空気」が(本を読む限りでは)感じられないところに、同企業の「走っている」感があるのか。もっとシンプルに考えると、「やるべきことを的確なタイミングで確実に実行している」ということか。企業視点、或いは管理的な効率性から「できない」と考えることはなくて「誰も実行していないからやる」的な、枠にとらわれない考え方は、本来中小、ベンチャーの姿勢であるイメージだけど、それをセブンイレブンが最もアクティブに実行してるところがすごい。

自分の今の環境に照らし合わせれば、「戦略的なアイデアはあるけど、それを実行までもっていくこと」の困難さに、壁にぶつかり、頓挫してしまうことが少なくない。それを乗り越えるのは「信念」であり、「何のために、誰のためにやるのか」という、根本的な動機を強く意識できるかどうか、だろうと思う。
業態は異なるし、売り方も全く異なるけど、意識はマネできる。マネできるところはしていくべきだろう。セブンイレブンはできないけど、自分にだってその数%だったらできるかもしれない。おこがましくもそんなことをちょっとだけ考えた。

本の内容でいえば、前の本とほぼ一緒であることと(どちらも新刊で買っていたら、ちょっと「ん...」と思うかもしれない。ケチな性分なもんで...)、成功事例はふんだんにあるけど、おそらくそれ以上にある「失敗事例」が見られれば、より身近に感じられてよかったのかなあ。なんてスケールのちっこいことを考えたりもして。

余談。
もちろん自分のセブンイレブンを利用することはあるけど、コンビニを「選ぶ」ことはなく、自分にとっては「立地」が最大且つ唯一の基準だったりする。特別に「セブンにいかなきゃ」ってポイントはないんだよね...本で言われているほどには。

2009/11/18


[効率3倍アップのニッチメディア広告術](131/RakutenBooks)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

ビジネスでお取引のある会社の社長が著した本。先週ご本人にもお会いして、お話をしているのでチョット書きにくい部分はあるけど...

自分の選ぶ本の多くは、(仕事上の「行き詰まり」感から...)どちらかといえば、現状打破するためのヒントを見つけるための本。通販をやっている中でも「売り手側からの視点だけでは無理だよ」という本が多い。その中で久々に、「こうやって売る!」的な位置づけの本であった。ただ、タイトルにもあるように、これまで「王道」であったマス媒体を軸にしたものではなく、「効率」も考えながら新しい分野にトライしていきましょうよ、的なメッセージ。実は(読んでもらう可能性があるから、ではなくて)今の立場=広告主からみて、広告代理店という「外のパートナー」は、必要な存在なんだけどどこか意識レベルでのズレを感じていて、そーゆー視点でみると、著者の会社「ファインドスター」は「異質」である担当いただいている方々の意識が、他の代理店と違うし、それは社長の影響が大きいのだなあ、と改めてこの本を読んで感じた。つまりはシンプルなことで、「広告出稿」が手段か目的か、ってことにズレを生じる要因がある。当然広告主にとっては「手段」であり、一般の代理店も口ではそういうけれど、彼らにとっての広告出稿は「目的」であるわけで。ファインドスターさんもそういう一面は当然にあると思うけど、「広告を出す理由」というそもそもの考え方のスタート地点が他と異なっている、と感じる場面は多数。この本を読んでも、そのような「特異性」を改めて感じた。

例えば、広告出稿の考え方、PDCAを回す、必ず検証すべし、指標をもつ、という点はかなり「広告主」目線である。その中で、「ロイヤル顧客のCPA、属性を把握」みたいなコラムがあったけど、これってこれまで数年間やってきた自分の中でも抜け落ちていたポイントだった。今日取り組んでみようと思う。

1点、「マスではなくターゲットを絞り込めば絞り込むほど、効果は高まる」というメッセージが随所の出てきたが、事例の一番めの化粧品通販会社の担当者は、「年齢は気にしていない」みたいなコメントがあって、「んん?」と思ったけど。(この通販会社のコメントをされた方も知っているので、彼らしいなあ、って思ったけど。笑)

著者とお話したときに、「代理店はリスクを負わないから、対等の意識をもてない」というお話をされていて、実はそれ以来その言葉がアタマから離れないでいる。そうだよなあ、彼らに「赤字になるリスク」を感じる場面がないんだよね。そこだね。その意識ギャップをどうやって埋めていくか。
同い年の社長には度々「気づき」を与えてもらっている。自分も他者に対してそういう存在になりたいと思う。

2009/11/17


[組織を変える「仕掛け」](130/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

BookOffで「たまたま」見つけた本である。前から知っていたわけでもなく。故に変な固定観念持たずに読み始めた。
内容は「概念的」で読みやすいとはいえない。実例も挙げられてはいるが、正直わかりにくい。
が、これも「たまたま」自分が自分の仕事をしている中で、「チーム」の進むべき方向性、舵取りについて考えていたことと合致して、自分の今いるところにすんなりと置き換えて読むことができた。

今の「組織」に求められるマネジメントは?必要であるリーダーは?
概念的であるかもしれないけど、ヒントは豊富に得られた。(このブログをメンバーの人も読んでくれているのであまり詳しくは語れない)
ただ、幸か不幸か、私の力量不足によって「チーム」が進んでいるその方向性は、けして間違っていないんだなあ、って確認できた。これは実は大きなことだと思う。もちろん今が最適、とは思っていないので「改善」していくことはヤマほどあるけど、「こうやってみたらよくなるんじゃ」「一般的なセオリーとは違うけどうちのチームではこうやっていこうかなあ」って漠然と(流れの中で)考えていたことが、それほど大きな乖離がなく、これからはアタマの中で考えていたことを実行してみるステージなのだなあ、と意欲。

奇をてらうことなく、こーゆーマジメなチームビルディング本もいいものです。ジワジワ効いてくる感じがする。

特に「個性派集団」を率いているリーダーには一読の価値あり、と見ました。


2009/11/16

週末はほぼ寝たきり...熱は上がらなかったので「新型」ではないと思うが、本を読むどころではなく...
今月はハイペースだったのがペースダウンしてしまった。まだ集中力がもどっていないので、しばらく苦戦しそうな...

2009/11/15


[断る力](129/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★

(特に最近の)「勝間本」に共通して言えることだが、正直言って、彼女が何を言いたいのか伝わってこない。「断る力」を身につける=「自分を強く持つ」ということらしいが、はっきり言って読むのが辛くなってくるほどわかりにくい。文書が流れていない。少なくとも「伝える力」はここには存在していないようだ。
おそらく著作依頼がたくさんきているのだろう。その元ネタが限られているので、それを(むりくり)ふくらまそうとして文書がわかりにくくなっているような気がする。少し著作を「断る力」を身につけられてはどうでしょうか。


途中から、というか最初から「いつ(読むのを)ギブアップしようか」ということだけを考えていたので、ここから得たものはあまりない。文書の本筋とはずれるのかもしれないが、次の二つの(対照とされる)考え方、それだけ面白かったので、記載しておく。
「リスク・ミニマイズ(最小化)戦略」と「リターン・マキシマイズ(最大化)戦略」
前者の例として、福田元首相、後者の例としては、小泉元首相をあげているが、これはどっちが正解、ということはないのだろう。この本では今の時代、環境として「リターン・マキシマイズ戦略」をとらねば、ということになっているが、これは今自分が抱えている目の前の課題によっても変わってくるだろう。ただ「積極的に変えようとしないかぎり大きな波はできない」というのは身をもって感じるところ。少しだけこれは(再)意識させてもらったかな。ここがあったので★は二つで。

2009/11/12


[図で考えるとすべてまとまる](128/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★

Amazonのレビューで非常に高い★を得ている本。得てしてそーゆーのって(自分にとっては)ハズレが多いのだけど...
プレゼンにも、自分の考えをまとめるとこにも、文字情報だけではなく、図を使ってみると、すっきりくっきりする。大枠言えばそんな内容。「この本を読みおわったら、貴方は図を駆使して『できる』人間になってます!」的な導入(よくありがち)。「そんなヒント、スキルを教えます。」という流れがあるのだが、はじめから半分くらいまでは、「きっとそうなります。教えちゃいます」という「つかみ」が続いて、

いったいいつ「教えて」くれるんだよ?!

って気にもなってくる。そのあたりで基本パターンや、それを使った事例、が登場するんだけど、最後まで「いったいいつ?」という気持ちは変わらなかった。なんだか拍子抜け。自分の周りにも「図」をうまくつかっている人はいるし、自分でも(ちょっとだけ)それを試してみることはある。正直、自分で(見よう見まねで)既にやっていることのレベルを出ない。「図で表すこと」が目的ではないので、我流について、「これでいいのだろうか?」って悩むことはないけど、少なくとも充分とはいえないという自覚の中で、それ以上使いこなすヒントを得るためにこの本を読んでみたのに...

この手の本は、うまくすれば手元にずーっと置いておいて、必要なときに参考にする、くらいのレベルを考えていた。この本についてはそのレベルにはなく、また以前の「マインドマップ」を読んだときのように、「やってみなけりゃわかんない。やってみる価値はあるかな。自分と合っているんだろうか」というようなモチベーションを喚起するものでもない。

なぞはAMAZONのレビューである。なぜにこんなに高評価が?ひとつひとつ読んでいくと、「図で考えるスキル」よりも、「読みやすい」というコメントが多いんだけどね。それで★?

2009/11/11


[池上彰の情報力](127/Library)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

最近マイブームの池上さんの本。ちょっと古いものになるけど内容はさすがに面白い、読みやすい。
所謂「メディアリテラシー」について書かれていて、テレビ、新聞などのマス媒体が報じる情報とどうつきあうか、どういう観点からそれらを見るか、というポイントで書かれている。基本は、「情報はいろんな角度から見なければ本質はつかめない」という点になるんだけど、池上さんの本を(これで3冊目)読んで、共通して見えてくるのは、(本書とは少しずれるかもしれないけど)情報を「発信」する術。当時NHKの「こどもニュース」を担当されていたこともあり、「こどもにわかるような情報発信」即ち、知らないヒトに伝えるには自分が充分理解していないと不可能、という限りなくシンプルなところではあるんだけど、つまり重要なことが自分にはささる。そのための「情報武装」をどのようにやっていくか、という視点から書かれているのが本書であるが、(とりあえず今まで読んだ本には)共通してその「筋」が通っているように思う。

これって「本質」であって、ビジネスやプライベートの人付き合いも含めて全てに通ずること。何も人前でプレゼンする場面だけに必要なことではない。例えば今自分が携わっている仕事は、見も知らずのお客様が情報発信先である。仕事のチームのメンバーに指示するときも、相手が自分と同等の(その分野における)情報量を保持しているわけではない。

こう考えると、自分のあるべきスタンスが見えてくる。これも時々は「意識」しないと慢心してしまう怖れはあるけど。
とにかく池上さんの本は読みやすい。読みやすいことが即ち彼の「情報発信力」の高さを証明している。

ただ...この本はNHK在職の時代に書かれたようなので、前に読んだ2冊よりは「とげ」が少ないような...表現したくてもできないことってやっぱりあったんだねー。


2009/11/10

先週末に、「蔵書」を整理した。今年上半期分をごそっとBookOffに。
思ったより値はつかなかったけど、BookOffで買った本も買ってもらったりした。
現状、本代で月1万円超えちゃってるからなあ。

今年読んだ本は、ここにまとめてます↓
http://mediamarker.net/u/nochimochi/?stg=title&word=&st=regdate

2009/11/09


[きっと勝つマーケティング](126/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

従来の広告手法(特に「マス」といわれるもの)に関する環境が大きく変わってきていることは、まさにその環境の中心付近にいるものとして「体感」していること。本書でも書かれていたが「クリエイティブ」の発想が、これまでの「制作」にとどまっている限り、それは衰退する一方であることは間違いない。また、どんなにスペシャルなクリエイティブ(制作物)であっても、それが企業発信の「セールス」である限り、既に顧客には届かないメッセージとなっていることを改めて認識した(そう考えていることが間違いではないことを確認できた)。

さて、それでは今後どうするか、である。本書は、どちらかというと、「そういうふうにそもそもの発想を変えなくてはもう置いてかれてしまうよ」という側面で書かれており、当然ながらその手法については詳しくは触れられていない。もちろん、ここは自分で自分たちの置かれた環境を見定めて考えなくてはならない。
前半部分は、「そうだよなあ。考え方を切り替えなくちゃ(やっぱり)いけないんだよなあ」という興味で読み進めていたが、後半は、「で、自分は何から手をつけるべきなのだろうか」って、自分のことに置き換えてなかなか読むスピードが上がらなかった。
まさに「今の課題」にドンピシャの内容であり、(古本屋で出会った)このタイミングに感謝。
考え方のベースはもうOK。あとは「実行」のみだね。

本書の「キットカット」の成功例は、従来の枠組みを飛び越えて、Web上でのショートムービー(商品を一切出さない)とか、卒業式のサプライズライブとか、結構スケールのでかいこと。そこに「コスト」が全く触れられていない(敢えて、かもしれないけど)が、現実自分たちが取り組むときには、当然避けて通れない「壁」である。身の丈にあった、(少しだけ背伸びした)Goodなアイデアを生み出したい。さあ、今日もがんばろう。

2009/11/07


[「結果を出す人」はノートに何を書いているのか](125/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

この手の「ノート、メモのノウハウ」本は、これまで「ノーヒット」なので、もう読むまい...って思っていたけれど、「スーパーサラリーマン」こと美崎さんの初著書といえば覗かないわけにはいかない。
結論からいうと、「初ヒット」はでなかったけど、参考にしたい点はいくつか見つけた。

読書、大きなくくりでいう「自己投資」については、その「リターン」にこだわる、ということ。具体的には本を読んだら
「書かれていることから自分で実行できる何かを見つける。読書ノートには、その実行することを記載するのみ。書評など不要」
確かに本を読んでいると、「読むこと」が目的になってしまうことがある。具体性を欠いた目標、例えば、本を読んでればいつかそれがヒントになって気づくこともあるかもしれない...などが「目標」になってしまうこともある。自分も基本的には同じ考えで、1冊の中から何かひとつだけでもヒントを見つけたい、って前から思っている。ただ、それを「実行すること」と直接的に結び付けてはいなかったかも。言われてみればそのとおりで実行してアウトプットとして出なきゃ意味のないことだよね。やります。すぐに。

あとは、常時携帯して気づいたときにメモをする「メモ・ノート」の存在。これも何度かチャレンジして挫折して、の繰り返し、ですが、なんとなく最近。仕事を終わって帰宅の電車内でアイデアを思いついて、翌朝は、「アイデアを思いついたこと」しか記憶がなく、その肝心なアイデアの内容はすっかり抜け落ちている、というパターンが複数回。「忘れるくらいだからたいしたアイデアではなかったのだろう...」と思うようにしているけど、これは「メモ・ノート」で明日から、いや今日から対応しよう。うん。

...
ノート術、ってやつは結局人それぞれなんだなあ、という結論ですね。つまり人それぞれ感じる点が違ったり、モノの見方・角度が異なるように、「このやり方がベスト」という方法はないんだと思う。この手の本を「参考にして」、一つだけでも取り入れてみて、自分と合うかどうか、合わなければ次の方法、という繰り返しをしていくしかないね。それがはっきりした点では、いつもの「凡打」よりはよかったかと思う。
本当にスケジュールの書き方を意識的に変えてみようと思っているしね。



2009/11/06


[プロの残業術](124/Bookoff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

時短、ノー残業、効率化、生産性...そんなことが溢れている中で、残業は「悪」なのだろうか?著者は「私が今得ているステイタスは、これまで残業をしてきたからだ」と言い切る。といって、残業を奨励しているわけではなく、「残業せずにみんな定時で帰ろう、ワークライスバランスを!」と声高に言われていることをそのまんま受け入れるだけでいいのか?という問題提起、というふうに読んだ。

かなり刺激的。

「出来る人は残業しない」類の本はやたらとあるけれど(読んだことはない。読もうと思ったこともない。参考にならないのはわかっているから)逆の主張、アプローチはそうそう見たことがない。
「ノー残業」という枠の中だけで考えていては、「イレギュラー」の仕事はできなくなる、挑戦する発想がなくなる。それに気づかないのが一番危険。
.....その通りだね。そもそも「残業」ということに囚われすぎている感はないか?必要なら時間をかける。残業してもやるべき価値があるものを見出して、それに賭けていく。考え方の起点が違うんだね。「上からの声」で定時で帰るのが正しい、という枠で最初から考えてしまっては、そこから何も生まれない。時間に縛られてるだけじゃん。そこから「時間まで座っていれば、それでいい」という発想が生まれてしまう。

残業云々ではなくて、仕事に取り組む最初の考え方、取り組み方、そこから根本から考えてみる、そんな気づきを与えてもらった。

「残業」とは直接関係ないけど、
「新しいプロジェクトは、『まずは着手してみる』、まずは一回ししてみる。そうして軌道にのれば後は進めていくことができる」
という箇所が一番響いた。(その「最初の一回し」の為には残業してでも取り組むべし、という流れ)
これ、すごく「現場」を言い得ている。企画・設計→準備→実施→検証、という流れを考えてみれば、どこが一番大事なのか、全体を見ていればわかってくる。最終目的を見失わなければわかってくるはずだ。企画→準備、ここまでで滞っていたら、つまり何もアウトプットはない。ゼロということ。実際に動かさなきゃいけない。またそれが検証の為、であってはいけない。確かに「最初の一回し」には多大な労力、工数がかかる。でもやらなきゃ何も変わらない。ここが「仕事」であり「プロ」になるための第一ステップなのだろう。

このように、「残業すべし」が最初にきている内容ではない。その時間をどのように使うか、という視点での話し。もっと言えば、本当の「仕事」をするために必要なことは残業してでもやるべきである。それを「ノー残業」の旗のもと、やらなければ、即ちゼロだよ、っていうことが書かれている。

いいね。職場の今置かれている状況、課題、取り組み方のヒントがある。これは読む価値あり、です。
ただ...同じ著者の本(「部下は育てるな!取り替えろ!!」)を読んだときも感じたことだけど、結構「本質」を言い当てているのは間違いないんだけど、そのタイトルのインパクトや文書の書き方で、受け付けないヒトも多いのではないかな...もう少し読みやすくて後味がよければ、もう一個★付いたかも。
好き嫌いはあれど、私の周りにも読んで欲しい人が結構いる。どう感じてくれるか...

2009/11/05


[情報調査力のプロフェッショナル](123/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

Amazonのレコメンドで「買ってしまった」本。であるが、内容は結構面白かった。
実際に「情報」をどう調べるか、どうしたら効率的に集められるか、といった内容ではない。「情報力」とは何か?という本質的なことが記されており、(ありがちな)チープな「ネット検索の手法」的な話ではないところが結構響いた。
「情報力」=検索の仕方がうまい、ということでは、当然に、ない。本書で幾度も書かれているように、
「ビジネスにおけるリサーチのサイクル」即ち、
1.知識ギャップの認識
2.自分の情報源リストとのすり合わせ
3.情報の獲得
4.検証・判断
5.伝達
6.自分の情報源リストの整備
を意識することが何より肝要である、ということ。
ネットで検索することは、このうち「3.」という一部に過ぎない、ということ。これ、つまりは良く使われるフレームワーク「PDCA」に他ならない。またこの意識を常にもっておけば、調べること=目的にはなりえない。現実、「目的」がはっきりしないうちに「調べる」ことって、結構ありがちな話であって、結果を導き出した後に、「で?何が見えたのか?」ってことは良くある話。これってつまりは初動=設計がなっていないってこと。調べることが手段でなく目的になってしまっている可能性もあったり。
ある程度のビジネス規模になって、名称はともかくも「リサーチ」担当を設置したりすることがあるけど、それって、「3.」だけの切り離した業務になってしまって、結局はギャップが生じるリスクは高い。当人にとっては「目的化」してしまうリスクも多分にあるわけだ。これ、留意しなければいけないね。

某化粧品通販会社の方と話したとき、「その後につながらないデータは、そもそも集めない」という話を聞いて、以後、「情報を捨てる」という意識を強くしたことがある。何が何でも「集める」のは、やっぱり「目的」が曖昧であるということに他ならない。

業務上、「数値」を扱うことが多いが、自分で実施する際にも依頼する際にも、結構「本質」として意識してかなければならないこと、に気づかされたことが多かった。

一つだけ...書かれていることの「本質」ではないけれども、この著者の「顔」が見えにくかった。文書が平易で読みやすくはあったけど、印象に残るような記述が少なかったか...面前に「データ」に関する課題を抱えていない環境の人が読んでも、ちょっと厳しいかもしれない。


2009/11/03


[不動心](122/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

NY松井秀喜の本。以前誰かが会社の朝礼で紹介してたっけ。個人的には「マツイ」という選手に心酔しいているわけではない。根が巨人嫌いなもので、そこの「関係者」というだけであまり好きではなかったりする。それとは別に、メジャーで活躍する日本人選手、という枠で見ても、すごいんだけどイチローほどではなかたりして、どこから北陸の朴訥さが残っていたり...

んで、評判も高かったけど、読んでみて、素直に、「松井秀喜」のプロ意識、人間的な大きさ、を感じたね。真剣。とにかく真剣に取り組んでますね。みんなそうかもしれないけど、その真剣さのレベルが違う気がする。

・「骨折してよかった、と言えるようになりたい」つまり、怪我をしたことを後悔せず、それによって過度に凹まず、それをプラスに転じようと考える前向きな姿勢(これってそうできることじゃないと思う。)
・「コントロールできないことは関知しない」(ポジションを奪われるかもしれない選手がトレードでやってきたことについて)どう考えたところでどうにかなるようなことではないので、考えないようにする、つまり自分ができることを最大限アプトプットできるような状態にすることに集中する。
これだって、そうそうできる話ではない。

んで、ここから「マツイ」である所以が、(これは本書で特別に書かれてはいないけど)、
・感謝の気持ちを忘れない。
というところかと思う。厳しいアドバイスを受け続けた長島監督への感謝、そして両親への感謝が惜しみなく書かれている。これって、30代半ばの男がそうそう書けるものではない。えらいよ、マツイはすごいね。

ダメになりそうなときも、できうる限りのことを準備する。その状況で出せる自分を全部出すこと「だけ」を考える。言うは簡単、でも実行は...って言ってる場合じゃない。マツイは骨折した年にこれを書いていると思うのだが、(それだけにその辺の記述は生生しかったりする)おそらく「試合に出られない」苦痛は並大抵のものではないだろうと思う。そんなときでも準備を怠らず、できることに集中し...


...この本を読んできるとき、NYマツイは、ワールドシリーズでホームランを打った。プロだよ。すごいね。
かっこいいね
負けられない。「マツイ」にはなれないけど、近づくことはできる。きっと。



2009/11/01


[たった1通で人を動かすメールの仕掛け](121/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★

書評ブログでも、Amazonレビューでも、かなり評判が高かったのだが、読んでみると、

え?

という超落胆。まあ、ビジネスに直接的に利用できないにしても、もう少しフラットな間柄との
メールのやりとりでは使えるかなあ...

...使えないね。

この時期にこんな本を選んじゃった...という自己嫌悪にも陥るような部類ですね。
いまどき、この手の本が「売れている」と紹介されちゃうのは...裏の裏を読まねばならないのかねー。
まだ未熟ものだわ。

感想も何もないですね。
だいたい、この「浅野」という著者は誰なんだろうか。著者紹介でも素性が明らかになっておらず、
リアル店舗だったら、ここで気づいて買わなかっただろうになあ...



2009/10/31


[伝える力](120/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amason ★★★★

読みやすい、わかりやすい。題名どおり、著者の言いたいことは「伝わって」きた。池上さんの本は2冊目で、前に読んだものがよかったが、今回も期待値よりも高かった。
ここに書かれている考え方やヒントは、どれも基本的なことで目新しくはないかもしれない。けど、それが本当にできているのか、はかなり怪しい。少しだけ意識していないと「伝える力」は身についていかない。
具体的なヒント、例えば「接続詞をなるべく使わない」「活字コラム等の要約をしてみる」といった習得法もやってみる価値はあるかもしれないけど、「自分が十分に理解していないことは『伝える』ことはできない」という話はかなり真実をついているかと思った。自分の理解に不安があれば当然に「伝える」ことはできないだろう。(日銀って何?とかいう具体例で本書では紹介されていたが、この事例もまたわかりやすい)
もっと具体的な、
・接続詞を使わないで(順接の「が」など)話す、書く
・絵文字を使わない
・上質のインプットをする(読書等)
・文書力のアップのためにブログを書く、音読する。
など、はじめようと思えば、すぐはじめられることが多く、それが池上さんの本の特徴かと思う。
紹介されていたことの少しだけでも始めてみようと思う。
基本のtipsが多いのだが、池上さんの人柄がこの本から「伝わって」くるから興味深く読めるのだろう。同じ内容でも別の人だったらまた違うのかもしれないね。



2009/10/30


[コンサルタントの「質問力」](119/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★

気にしてはいなかったが、「質問力」と題された本が結構目立つ。んで、コンサルタントになるつもりはないけど(なれないし)その中で、一番「それっぽい」本を選んで読んでみた。

最初から、「何を言いたいのか、何が書いてあるのか」よくわからくて、一応「コンサルタントだけではなく、ビジネスパーソン全てに役立つ」みたいな紹介文もあったけど、ここから何を受けとればいいのか、最後までわからずじまい。たまたま自分の体調が悪かったのかも...と思ってみたりしたが、同日に(この本を読み終わって)池上さんの本を読み始めたら、かなり面白くて引きずり込まれたので、体調のせいでもない。
途中でやめようかと思ったけど、なんとか最後まで、がんばって...というレベル。

「こんな視点から、こんな考え方をもって、こーゆー質問をすれば~」
というような事例、考え方を得ることを期待していたけど、
「コンサルタントはこういう質問をするんだよ。私はそれがうまいんだよ。すごいでしょ」
という感じがして、どうも入っていけなかった。
少なくとも、「じゃあ、今日から実践してみる!」ってポイントは見つからなかった。

今、実際に教えを乞うているコンサルタントの方とお話をして、その後に「あーゆー「質問」って、うまいなあ、さすがだなあ」と感じることは多い。もちろんその方たちのレベルが高いんだろう。彼らのスタンスとこの本のノウハウは全く合致しないけどね。

しらなかったけど、売れている本らしいです。う~ん、「売れている」というのが必ずしも自分が読んでみる価値と合致しない、というのはわかっているんだけど、往々にしてはずすケースが多いね。あくまで「目安」なんだよなあ。

2009/10/29


[そうそう、これが欲しかった!](118/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

「感性消費行動のデザイン」、「関係性のマネジメント」、「感性ナレッジのマネジメント」。言葉は難解だけど、これってつまりビジネス(商売)の原則だったりする。

「感性消費行動のデザイン」つまり、お客さんの動機付けを、どのタイミングでどの訴求で行うのか。
「関係性のマネジメント」つまり、一度買っていただいたお客さんと良い関係をいかにつくるか。
「感性ナレッジのマネジメント」つまり、お客さんのこと(属性だけでなく)をいかに知っているか。

大事ですねー。ますますモノが売れない環境の中では、より大事な気がしてます。著者は「感性」という言葉を使っているけど、この曖昧そうな、でもなんとなくわかるようなわからないような感覚を、もう少し「手ごたえ」を感じるくらいにつかめたとき、そのときは「成功」の入り口に立てているような気がする。

今の自分は、到底そこに達しておらず、そこにたどり着くための「挑戦権」を得るためにジタバタしている、というレベル。ひとつでも少しでもヒントが欲しい身として、こーゆー類の本を読んだりしているけど、本を読むだけじゃやっぱりだめで、いろんな人と話してみることがひとつのきっかけになるような...

そういう「挑戦権を得る」ための、少しだけヒントになった(かもしれない)本であった。話の流れ自体は、なんだかまどろっこしいし、紹介されている事例がいまひとつピンとこなかったりしたけれども。

マーケティングは科学的である、旨が書かれている。これについては自分としては同意できるところもあるし、できないところもあるけど、「感性」を科学的に捉えようとする著者の試みは興味深い。
いずれにしても実行してみるしかないね。できることから今日から始めてみよう。


2009/10/28

季節的に、「手帳」関連の本が多く推薦されてきている。
正直、「手帳」関連(「メモ」を含む)と「コーチング」関連の本で、
「これ!」
というのに出会ったことがない...

かといって、自分自身整理できているわけでもなく...
ヒントを求めてもう数冊読んで見るつもりではあるけど、期待度は低く。

今年も残り65日。目標まであと33冊。
2日で1冊かあ。厳しいなあ。

2009/10/27


[バレンタイン監督の人材活用術](117/BookOff)

Amazon ★
K-amazon ★★★

千葉に引っ越して17年。以来ずーっとマリーンズを応援してきた私にとって、「日本一」という夢を実現してくれたバレンタイン監督はまさに「ヒーロー」である。この本は、その「優勝」前に書かれたもので、当時それに向けて快進撃を続けていたチームの人気上昇にあやかって出されたものかと思う。
バレンタイン監督のチームマネジメントを通じて、それをビジネスの現場でどう活かしていくか...というストーリーである。
が、所謂「チームマネジメント本」として、その内容に価値を見出すことはできない。
また、監督の素晴らしさを前面に詳細に記述したものでもない。

そもそも、その手法に無理があるような気がする。野球は野球として、それを無理やりビジネス現場に結び付けるよりは、彼のやり方を取材等を通じて、そのまま伝えることによって、読む方がそこから何かを見出していけばよい話ではある。

とはいえ、彼の「人身掌握術」には、やはり参考になるところはある。やっぱりバレンタインが好きだから。千葉ロッテが好きだから。旧来の体制を「変える」努力を惜しまない球団運営にも「リスペクト」する部分は多い。たまにはこんな「軽い」読み物もいいか...そんな感じで。

若干「誤字脱字」が目立つのが気になるなあ。日本一になるまで待ってから出した方がよかったとも思う。

2009/10/25


[夢をかなえる気くばりの力](116/AMAZON)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★

日常の結構「ちいさなこと」の中にヒントを見つけ、そこに意識を持っていって、「気くばり」できるようになれば「変化」が見えてくる...そんなヒントが39個。例示、解説についてもシンプルで読みやすい。読む速度が遅い私でも1時間ほどで読了でした。

そんな読みやすさもあってか、AMAZONの(現在の)レビューは満点ですが...(こんなにかけ離れたのも珍しい)
正直なところ、私の中では「失敗」でした。軽すぎて、ヒントになるような点も見つけられず、「ここ興味あるな」と思っても、記載が表面的で、例えば「あるきっかけから、こーするようになった」という文章があるんだけど、その「きっかけ」が知りたかったりするんですねー。

実は、新刊のAMAZONキャンペーンで、半ば衝動的に購入した本なのですが、そのキャンペーンの「おまけ」(この本に書いてある内容の「音声ファイル」だそうで)を聞く気が薄れてきてしまった。『1万ン千円相当』っていうキャッチコピーも、どうかと思うし...

1年前だったらどうかわからないけど、それなりに「この手」の本を読んできた私には「かなり」物足りない内容でした...

2009/10/23


[なぜ、伊右衛門は売れたのか。](115/BookOff)

Amazon ★★
K-amazon ★★★

競争が激烈な緑茶飲料市場において、爆発的ヒットとなった「伊右衛門」の成功秘話。結構「軽め」に読めてしまい、「涙の成功物語」ではない。
直前に、プーアル茶「熟茶」で大ゴケしている開発チームが、それを乗り越えて、緑茶飲料の「ど真ん中」に新商品を投入する、というチャレンジをした、っていう話です。「なぜ売れたのか」という話を、商品開発の観点からをメインに書かれているけど、ちょっと安っぽいテレビドキュメンタリーのような感じで、おそらく同じ内容のテレビ番組であれば最後まで見ないだろうなあ、っていうレベル。商品開発チームは「メーカーの視点だった」と過去を反省するが、「成功」した伊右衛門についても、この本を読む限りでは「メーカー視点」を脱していない気がする。それを超えるものを見出すことはできなかった。どちらかといえば「サントリー」(という大手)だからこうやってできた!というイメージであって、もちろん実際にはすごい苦労をされたと思うのだが、その「熱さ」は伝わってこなかった。(この本自体が「宣伝」のような気すらしてしまう)
ただ、一つの新商品の作るのに、そしてそれをある程度の「成熟市場」に投げ入れるために、多くの人が違う立場からひとつの目標を掲げてそこに向かって邁進していく、という「チームマネジメント」には共感。しかもこのプロジェクトを引っ張った主要メンバーたちが、今の私とほぼ同年代という点からも。
失敗を「次」に活かせるのはすごいと思う。実際には失敗だけで終わっている人の方が圧倒的に多いとは思うが、それをつなげていく本人たちの気概、それを許容する環境、これをなんらかのヒントにできれば...まったく違う分野ではあるけど、そういう読み方でまずは納得、かな。

繰り返しになるけど、誰もがしっている「大ヒット」商品であるので、本の流れももう少し「ドラマチック」であるとよかったなあ、って思う。

2009/10/22


[悩む力](114/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★

タイトルに惹かれたのと、BookOffで「特別」棚にあったから...っていう積極的ではない理由で手に取ったから、なのかもしれないけど、私レベルでは理解できない難しさで...
のっけから「自我とは?」という哲学的な話で面食らってしまい、その後は多少は理解できる内容ながら、著者がこの本で言いたいこと、伝えたいことが、ほぼ理解できずに終わってしまった。
途中に何度かでてくる、「自由が増えたが故に、見えなくなっているものがある」ということは概念的にはわかる。が、その環境の中でどのように考えていくべきなのか、そのヒントが欲しかったなあ。全体的に「暗い」イメージで流れていて、「『悩む力』を持って、閉塞的(に感じられる)今の環境を打開していこう!」という前向きな感情は持つに至らず、なんとなくは「こういう時代背景だからさー」だけで終わってしまったような感じが。
新刊の頃は知らなかったんだけど、売れたらしいですね。それが理解できないのは、多分、この本のせいではなくて、私のレベルがそこまで達していない、ということかも。ただ、1冊の中で1点だけでも、前向きになれる点、明日から実行してみようと思う点、などを見つけたい、と思って本を読んでいる私にとって、その1冊から何も見出せなかったのはツラいなあ。「悩」んじゃいます...

2009/10/21


[P&G式 世界が欲しがる人材の育て方](113/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★

P&Gという会社名よりも、「パンパース」とか「ウィスパー」といったブランド名で世界的に有名な企業で、日本人初のヴァイスプレジデントになった和田さん。失礼ながら、この方の存在は知らなかった。BookOffの棚で初めて知って興味を持って読んでみた(それまでは棚になかった、と思う)。

P&Gという組織の考え方、その強さ、成功事例等が、ご本人の「出世」とともに書かれているが...
ブランドマネージャー、マーケティングマネージャーと昇進していく中で、どのように社内の「人材」とかかわっていくか、そんな内容が基本なのだが...
各ステージにおいて、著者が成功した事例や苦労された話などが紹介されているのだが、いまひとつ具体性に欠けるのと、短いパラグラフの繋がりがいまひとつ流れが悪くて、どうも響かなかった。
1冊を通じてのテーマについても若干貫いている感じがなくて、読み終わって表紙を見直して、「あー、「人材育成」がテーマだったんだっけ」って思い出したくらい。個人のスキルアップなのか、人材育成なのか、それとも会社組織力の強さなのか(これが一番プッシュされていたようにおもうが)、ちょっと曖昧。


読み始めは、結構「ブランド育成」という点で、お客様を知ることが重要、というまさに今私が抱えているよな話題だったこともあり、共感を持てるかなあ、と期待できたのだが、後半は結構ダラダラと...

がっかり、しない代わりに、すごいな、というポイントもなく、印象に残ることが少なかった。残念。

本筋とは関係ないけど、この手の本で、「女性で初めて」という点を妙に強調しすぎる点がどうも気になる。私が異性であるから、かもしれないけど、がんばっている女性は、そもそも「女性だから」という意識をあまり表に出さないほうがよいのではないかな...もちろんそれが故に苦労されているところは多分にあると思うんだけど、男性側の「女性だから」という意識が少なくなってきている中で改めて、その点を強調されると、ちょっと引いてしまう。


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