2009/11/23


[成功は1日で捨て去れ](134/Bookstore)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★

ユニクロの柳井会長の本。以前に読んだ前著『一勝九敗』は、今年読んだ本の中でも一番、だと思っているが、そんな著者の2冊目なんでかなり読む前から期待はあった。あったが...
やはり「ユニクロ」のおかれているステージが変わってきているからなのか...どうも「グローバル戦略」がメインで書かれているようで、かつ経営層に関する記述はあるけど、なんとなく「現場」が遠くなってしまっている感は否めない。もちろんもはや世界企業となった同社のトップであるから、現場である店舗の売り場まで知る必要はないんだろうけど、2冊前に読んだ、セブンイレブンの鈴木会長がそんな「現場感覚」を残しているのと比較すると、少し違ってきているみたい。どちらがよいのかは別にして、この本が誰にむけてのメッセージなのかがいまひとつわからず。

とにかく動いていないと経営ではない、常に危機感をもっているべし。目標は世界一企業、と公言して、実際にそれがホントに見えるところまで来ているのは、本当にすごい。失敗はありながらも着実に前進しているのは、そのスピード感とスケール感、レベルの違いを感じざるを得ない。柳井さんのエネルギー、それを共有できる企業体制、実行する組織機能、かなわない。かなわないけど、20年前はそんなにおっきな店ではなかったユニクロがいまや世界に...ということを考えれば、100%不可能である話ではないのだよね。この本からは残念ながら、そんな意欲は駆り立てられなかったけど(そういう観点でみると、結局同社の宣伝、PR本にすぎない、のかもしれない)。

続けて読んだことが要因かもしれないけど、読後感としては「セブンイレブン」のほうがよかった。どちらかというと、「お客様の立場で」という点に徹底しているのは「セブン」のほうかな。ユニクロは現場のことがほとんど記載されていなかったので、「顧客の」という会長の言葉が上滑りしているようなイメージ(もちろんそうではないのだろうけど)。まあ、帯の紹介文にも書いてあるよに「社内改革」に関する内容であった、という捉え方でいいのかな...
1冊目よりも2冊目、というのはなかなか難しいみたいですねえ。







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