2009/12/30

いま「読中」の本が年内に読み終わらないと思われるので、2009年の読了数は、

155冊

で確定です。

そもそもの「200」という想定は、なにも基準を持っていなかったのでずいぶん乱暴な目標だったけど
下方修正したものをクリアし、来年の目標「183冊」というのはそれなりの意味を持った(2日に1冊)数字。
1年前とは少しだけ違うかなあ。これは「進化」かどうかわからないけど、「変化」には間違いない。

今は「変化」で十分。

...って満足してはいけないんだけどね。


自分が想定した以上に、多くの方にこの「雑文」を見ていただきました。ありがとうございました。
少しは「読める」文書にしたいなあ、って思います。アクセス解析なんぞの数字をみていると、イヤでも意識が「変化」しますね。




2009/12/29


[思考の整理学](155/BK1)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

帯がすごい。
「100万部突破。東大・京大で1番読まれた本」
AMAZONでも「レコメンド」されていたし、前から気になっていたけれど、書かれたのが20年以上前、ってこともあって、「どうせ時代遅れなんじゃ...」とためらっていた。

これ、いいです。「ホンモノ」です。
基本構成はエッセイ風ではあるけれど、著者の「思考」に一貫性があって、引き込まれます。これ読んだら、「ちゃらい」ハウツー本は、もう一切読めませんね。
思考を整理するには、「寝かせること」が大事だと繰り返し説いている。ずっと「そのこと」だけを考え続けていては思考の発展は望めない、と。敢えて「忘れるべし」と書いてあるが、おそらくは「そのこと」を潜在意識に刷り込んでおくくらいに考え抜いた上で「寝かせる」べきなんだろうね。そうすると何かがきっかけで「解決」することがある、ってのはなんとなく感覚的にわかる(気がする)。
また、人間のアタマは、知識を詰め込む「倉庫」ではなく、新しいモノを創り出す「工場」であるべきだ、ということも。そして「倉庫」はコンピューターという人間が葉が立たない機械に任せる。これが書かれたのが1986年。すごいよね。今読んでもまったく違和感がない。感服です。

読書の重要性にも触れているが、既知のことを再任するためだけに読んでいるのでは意味がないと。未知のことを理解するため、もっと発展して、まったく新しい世界に挑戦する、そんな読み方をしないと本当の意味で「読書が糧になる」ことにはならない、と説く。うわ~...やられたね。自分のこれまでの姿勢を改めて考えさせられた。う~ん、深いね。

学者さんだけあって(こういう考え方自体がダメなのか...)本文は結構難しい。でもそれは「未知のことを~」という、意味のある読書なんだね。響いた。今年最後(になると思う)の本がこれでよかった。キレイに収まりました。

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2009/12/27


[なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?](154/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★

「カモメになったペンギン」「チーズはどこへ消えた」短期間にこの手の(寓話にしたビジネス啓発書)本を読むのは3冊目...
3冊目になるとさすがに「飽き」が...言っていることはだいたい同じでそれをどうやって「物語風」に表現するか、そこだけの違い。それだけしか相違点がないようで、新鮮味も薄れてきてしまった...
しばらく遠ざけてみたほうがいいみたい。

タイトルの話だけではなく、「3人の船長」(ぎりぎりの予算を何に使うのか、どう使うのか)、「社長のクローン」
(自分がもう一人いたらなあ、は正しいのか)、等々、読みやくそれなりに面白い話が多いのだが、物語レベルで完結してしまって、それをビジネスと関係付けるのが結構ムリヤリだなあ、と感じるものも。
「60分で読める」みたいなコピーがあったけど、けして読むのは早くない自分が「60分以内」で読めてしまった。う~ん、それがいいのか悪いのか。しばらくは当然アタマの中に残っているけど、1日たって1週間たってどれくらい「残る」のだろう?疑問だなあ。やっぱりこの類の本は「頻度」を考えないとね。結論はそれだけ、かも。

しかしなぜ帯にワタミ渡邉さんの推薦文が?この本が当時どれくらい売れたのかしらないけど、寓話風にしたり、短編集にしたり、渡邉氏の写真を使ったり...「売り方」はすごいだろうね、きっと。参考にする、なる、かな?

2009/12/26


[上司の心得](153/BookOff)

Amazon
K-amazon ★★

戦国武将や江戸時代の大名の「言葉」から、
リーダーたるはなんぞや
というのを見つけ出そう、という、この着眼点が面白くて、前から気になっていた。毎週行くBookOffでいつも同じ場所にある(売れてない...)のも気になってはいたが...

結論として、私としては、面白くなかった。現在の組織マネジメントにつなげるために「名言」をどう読み解いていくか、という最も重要なポイントが読み進めるにつれ薄れていって、なんとなく「名言集」になってしまっているような気がしてならない。現在とは比べ物にならず、それこそ「命」をかけてのリーダーたちの言葉だけに重みはあるんだけど、途中に「辞世の句」みたいのが挟まれていたりして、「それは本筋とちがうだろう...」と思うことしばしば。一応「テーマ別」にはなっているけれども、なんだかその通りにくくられているのかもあやしい。
歴史好きの方が読み物として読むのはいいかもしれないけど、「ビジネス本」としてはいただけないかな。これだけ読んで「戦国時代のリーダーも、部下をマネジメントするために色々考えていたんだなあ」という感想を持っても、それだけでは先に進めないし。少なくとも「この武将の生き様を深く読んで見たいなあ」と思うような動機付けもなかった。残念なり。

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2009/12/25

今年のあと数日。どんな年だったのか...よかった点わるかった点、あるけど少しは前に進めたかな。

さて、2010年の目標値を設定。
今年できなかった「200」にするのか?或いは今年レベルで中身を向上させるのか。
結果...

「183冊」

にします。つまりは2日に1冊ペース。
I氏の「1日2冊」には到底追いつけないけど、少しでも近づくために。

2009/12/24


[仕事はストーリーで動かそう](152/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

現状の仕事の「成果」が以前のような「右肩上がり」から「踊り場」になってきて、自分の得意とする(と思っている)ロジカルな戦略についての限界が見えてきて...という流れの中で、なんとかこの閉塞感を打破すべし、と新たな切り口を探しているときに、このタイトルに惹かれた。
そして実は先週、とある「公の席」で、
「来年のキーワードは”ストーリー”である!」
と発言したばかり。そんなタイミングで読み始めたが、
「まさに、これ!今必要なのはこの考え方!」
というインパクト。自分自身のアタマの切り替えもそう、商品を売る、という行為においてもそう、チームを率いる立場としてもそう。すごく大事なことが書かれていて、「方向を少し変えていかねば」という環境の今、見事に「出会った」本である。
実は自分自身の中では、「ストーリー」的な(この本に書かれている)考え方は持っていなくはない。でもそれって、「今はダメでも将来振り返ってみたときに、起承「転」結、部分になっているんじゃないかな、なっているはず、いやなってる!」っていう程度だったりする。けど、お客様に対する行為に関しては、これまでどおり、広告代理店がいう「セオリー」に囚われすぎていた。それではいけない、とどこかで思いつつも「変える」行為を実際にやろうとしていたか?疑問である。
ここに書かれているのは、大枠であってヒントであって、直接的な解決策ではない。即ち今日からすぐに実行できる、変革できることではない。でももっと大事な「考え方を変える」という点では効果絶大。これを現在の環境にアレンジして...なんだかワクワクするほど、面白くなってきた。
「ストーリーの構成」として紹介されている、
「つかむ」
「揺らす」
「満足させる」
これ、なんとなく実感。ただし「消費者として」。またボルビックやアディダスのCM事例も同じく「消費者として」実感できる。今度は立場を変えて実現していかねばならない。この本にも書かれているけど、まずは「自分のストーリー」をもう一度棚卸し、することかな。トライしてみよう。

幸いにも、(自分が持っていない分)「技術」に優れたメンバーは周りにたくさんいてくれている。彼らとの関係性を強化して「ストーリー」を作っていくためにも、やっぱり「ゴール」を共有しなきゃ、だね。

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2009/12/23


[1日10分!「おもてなし」ミーティングがあなたのチームを強くする](151/BookOff)
Amazon ★★★
K-amazon ★★★

赤字続きの小さな旅館が見事に再生、成功した要因のひとつは、スタッフの意識の変革であった。それを変えていったのは、毎日実施されている「ショートミーティング」だった...?という内容で、これだけみると(=本の紹介だけみると)どこでもあるような、よくある本といった感じ。でも名称こそ違うけど(「ショートミーティング」とは呼んでいない)毎日「話し合い」の場を持とう、と決めて少しずつ実行している身の私自身には興味をある内容だった。
何よりも「始めること」が最大の壁であり、次は「続けること」。これは言われるまでもない、とは思っていたが、実際に始めたはいいけど、「続ける」ことに実は今「壁」を感じていたりする。この本のカバーに書かれていた文言(本文には出てこなかったような)が、今後「支え」になりそうな気がする。

20回で壁にぶつかり
50回で「文化」ができ
150回で現場が自発的に動き始め
300回で最強のチームができあがる。

ふんばりどころだな。がんばろう、フン!

さて、この「なかや旅館」では、リッツカールトンの「クレド」を参考にした「なかやの礎」なるテキスト=「経営理念」を用いて、ミーティングを運用している。そして著者である社長は、人間関係を非常に重要視されていて、「リーダーとメンバー」だけでなく「メンバー間」の風通しも重要で、チーム全体の「仲間意識」がすなわちお客さまへの「おもてなし」に自然と表われていく...という考えである。 ある意味、共感。社内、部内の「歪み」は、なんらかの形でお客様側から「わかって」しまう、というのは感覚的には理解。で、メンバー全員が「理念」を共感できて、仲良く仕事できれば、それはもちろん理想ではあるけれど...どうも現実、それは(もちろんそれを目指していてあきらめるわけではないけど)困難であるようだ。少なくとも私の職場では。リーダーのレベルの低さもあるけど、人間関係、そう簡単ではないし、アタマと感情は、これまた違ったりするし。まあ、そんな話はこの本の本筋ではないので...
この本から2つだけ「取り込めた」ことをあげてみる。
1.ミーティングで大事なことは継続すること
2.ミーティングと現場との一貫性をもつ
2つめ。ミーティングで掲げた「理念」と、実際のリーダーの行動が逆方向であったら、ミーティングの重みは軽くなってしまう。この一貫性は、人のウエにたつ場合には必要不可欠だろうね。この「一貫性」を持っていなくて素敵な上司、ってのは今まで会ったことないね、確かに。 こんな文書も。「リーダーは常に、メンバーからどう見られているか、を意識すべし」やべ、私の行動と言動はあっているのか?おそらくそれには「目標」だったり「夢」だったりを、少なくとも自分でどれくらい強く持てるか、ってのにかかわってくる気がする。うん、改めて考えてみよう。
ある意味で、今の自分のおかれた立場と遠からず(なかや旅館のメンバーは14名)、そんな「近い」意識を持って読むと面白い部分もあったり。所謂この手の本を書きなれた著者ではないから、素直な現場の「言葉」もよいね。

2009/12/21

昨日の「読了」にて、なんとか2009年の目標数

150冊

をクリアできました!
果たして全てが「実」になっているのか?自問自答しながら、少しだけ感慨にふけってます...
その「数」が多いか少ないか(実際には「少ない」んだろうね)は別問題。とにかく一度下方修正した、とはいえ、けして楽ではなかった「設定目標」を超えたことに対する思いは重い。
残り期間は少し「長め」の本にじっくり取り組もう、と考えている。
来年は...同じ「150」で中身を充実させよっかな。「200」にすると、内容が薄くなるかも、だから...

2009/12/20


[文章力の基本](150/AMAZON)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★

自分は「書く」プロではない、そして「提案文書」の力を問われるような機会も少ない。んでもメールのやりとりだったり、このブログの更新であったり、それなりに文を書く(起こす)ことはあり、そしてその「書きかた」については、実は「うまくなりたいなあ」という気持ちは常にある。 きれいな文章、だったり、伝わる文章ってのを読むと、「すごいな」って思うしね。そうなりたい、って思うよね。いつまでも「アタマに浮かんだことをそのまま『書き出す』こと」だけじゃあ、成長がないよなあ。って中でこの本を(タイトルに惹かれて)読む。
今ひとつ「ダイレクトな」ヒントは見つけられなかったものの、
・ストレートに伝えたいことをシンプルに書く
・文の頭から最後まで、意味が通るような流れにする
ということを軸に紹介されている。 「テクニック」をどう使うか、というよりは、
「なぜ、よい文章を書きたいのか」
という基本を忘れないこと、と捉えました。直接的には本書の中でも言っていないけど、 そういうことだと思う。
本書の中では、よい文章を書く資質として
・自分で考えたり、感じたりする習慣
・相手の身になって考えたり、感じたりする想像力」
・健全な言語感覚
の3つが上げられている。繰り返し「言語生活」(つまり、聞く、話す、読む、書く)を 日常繰り返していくうちに、例えば誤った使い方がされている文に出くわしたときに「違和感」を 感じることができるようになるんだろう。
「相手の身になって」「自分で考えて」「伝えたいことをシンプルに伝える」 確かに、タイトルどおり「文章力の基本」だね。
そーゆー「軸」で構成されているので、盛り上がりはなくとも淡淡と最後まで読めた。 ただ、「改善訂正される原文」の改善ポイントが、「なぜイケナイのか」が不明な箇所も多数あったり、そもそも著者が説明されている文書がわかりやすいのかどうかが「?」だったりする部分も。 この手のノウハウ本は自分にとっては初めてに近く、導入、という意味合いでは、まずまず、ってところっす。

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2009/12/17


[チーズはどこへ消えた?](149/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★★

話題作、ベストセラー...もう9年前の本になってしまった(早いね)。今さら、だけど読んでみた。おおよその筋は耳に入ってきていたのだけれど、シンプルな中にも本質が見え隠れしているようで、「深み」を感じたね。
「変化」することを怖れず、「変化」することを前向きに考え、「変化」すべきタイミングを捉え、自ら「変化」を起こしていく。
簡単なようでいて出来ないこと。そういう意識を持っていると、こーゆー「婉曲」に指摘されると、ドキっとするものだ。現状にしがみついている限り(良くも悪くも)何も起きない。考えているだけでは何も変わらない。思い切って「変わることの恐怖を超えて」行動してみる。
本書に登場する4人(?)の登場人物の中で、1人がその「壁」を越えて行動する。1人は頑なにしがみつく。はたから見ていると「なんで彼は行動しないんだ?なにを怖がってる?」って思えちゃう。実際に自分はどうだ?ってのを棚にあげて。そうなんだよね。動けばいいんだよね。考えすぎちゃってその場にとどまるよりは、シンプルに「動く」。それだけのこと。
こーゆー「自分で考えてみたらかなり深い」って類の本が最近面白いな。「コンサル本」よりもずっといい。反面、ちょっと思ったのが、自分の中で「変わらなきゃいけない」っていう意識が(潜在か顕在か別にして)ある。そういう意識で読んだから、自分で咀嚼、解釈することはできるけど、そもそも「なんで変わる必要が?」っていう意識の人にはどう映るんだろう?なんとなくAMAZONレビューが両端に振れているのはそのあたりなのかな。そういうひとには本の価格に見合う価値はないかもしれない。
短くて、物語風で、「小学生にも読めるような」というフレコミだったけど、若干読みにくかった。翻訳本である限界かもしれない。そこが惜しい。

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2009/12/16


[キミがこの本を買ったワケ](148/Library)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★★

これまた「心理学」。心理学?かどうか読み手によって捉え方が変わるとは思うけど、個人的には
面白かったですねー。Aのレビューにもあるけどかなり偏りがあるのと、結局「ワケ」が解明されてないぢゃん、とか軽すぎる、というところはあるけど、そもそもの「視点」が、机の前で一日中仕事をしているような会社員には新鮮で刺激的だったりするもの。

・制約の中でクリエイティブをひねり出すことで精度が高まる
・基本的に「選ぶ」のが苦手。選択肢が多すぎるのも...
・言葉、文字、場所が「魔法のヴェール」に包まれているものが売れる
・「欲しい」と「買う」の時間要素による満足度(「コンビニ革命」)

等々、読み物としても面白く、「そうそう!」が多く見られた。
中でも「痛快」だったのが、
・口コミで、実は買い物をしていない
というところ。
マーケティングとしての「口コミ」を否定する論調はこれまで出会ったことがないけど、個人的にはどうも疑問を持ち続けている。特にEコマース系の仕事をしていると、所謂「広告の売り込み」の大半はその類だったりする。でも著者もいうように、口コミ「だけ」でゼロから需要喚起することは、やっぱり出来ないんだよね。確かに自分の身の回りを見ても、そういう流れ(クチコミから始まって購入に至ったもの)で買ったものってほとんどないかも。うん、なんだかちょっと気分がよくなる。

この本に上げられているものは、つまりは「人の買い物をする決定動機ってなんだかわからない」ってことだと思う。この本の中で有名なCMクリエイターもそういっている、というくだりもあった。でも、人はモノを買う。最後は自分の意思で。そういう「つかめない」状態の中で、でも売り手は売らなくてはならない。「制約」(ではないけれど)の中でその方法をなんとか見つけ出していく、こんな挑戦も面白い、改めて思った。そんな簡単なことじゃないもんね。壁が高いからこそ上りたくなる、ってのもあるし。
この本に書かれている「軽い」コラムを、ヒントにできるかできないかは、やっぱり捉え方次第。自分はなんらかのきっかけにしたい。そう思う。


2009/12/15


[女性はなぜ買い物に時間がかかるのか](147/Library)

Amazon ★★★★★
K-amzon ★★★★

心理学。この手の本は「おちゃらけた」ものが少なくないけど、これはある程度「参考」となる。そもそもは女性ターゲットの商売をしている関係上「マーケティング」としてこれを選んでみた。
「確かに!」
「そうそう!」
思う点がいくつか。その理由としての「もともと男性は狩猟していて...」というのは、どうかと思うこともあるけど、タイトルにもある「買い物」のポイントが異なる、とか、選択の基準(スペックとイメージ)、視点の違い、等々結構面白かった。すぐにそれが仕事で活かせるかどうかは微妙だけど、「違いがある」という前提をアタマにいれておくことだけでも違ってくるかも。一番大切なものを最優先で考えるか、余裕持って最後に位置づけるのか、とか、これは男女差なんだろうかわからないけど、「我が家」にもあてはまる記述もあり。ちょっと反省したりして。
後半から終盤にかけては、読者である私の視点は「マネジメント」に移り、女性メンバーが多くいる職場でのヒントもあった(読んでくれている可能性があるから、書かないけど)。この本の内容と違ったことをやろうとしていた部分もあり。少し考え方を変えてみるかなあ、なんて思ったり。
こういう直接的に「ビジネス」じゃなくても、それに活かせるヒントを得られる本はまだまだいっぱいあるんだろうね。もっと読まなきゃなあ。軽い気持ちで読める、けど読み込もうと思えば読み込めちゃう本です。


2009/12/13


[勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド](146/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★

なんだかんだ「勝間本」今年5冊目。んで、これはデビュー作らしい。「初期の方が面白い」と思っているんだけど、この本もまずまず、って感じです。
最初っから、「インディ=インディンペンデント」すなわち、精神的にも経済的にも自立した女性の「条件」として、
・年収600万以上 ・いい男あり ・年をとるほど魅力的になる
の3条件をあげ、「即物的だなあ」と思いながらも、この本のターゲットが30前後の働く女性を明確に意識していて、それはそれで「わかりやすい」という印象。
基本は「じょうぶなこころ」と「学び続ける力」の2本立てで「インディ」を目指そう!というところ。これについては異論なし。情報を仕入れるための「読書」や、アウトプット実践の場としての「ブログ」など、まあ目新しくはないけど、確かに「そのとおり」というポイントあり。
ただし...それにつづいて「いい男の見分け方」とかが続き、まあそれも(インディを目指す女性にとっては)ひとつのモチベーションたり得る...と思っていたが、最後の最後、「あとがき」でも「いい男」論が...
男の読者として、最後のあとがきで台無しですねー。結局それかい!という印象で、それまでのよい部分がふっとび、軽~い、「なんちゃってノウハウ本」に成り下がってしまっています。
自分の(仕事の)チームの、対象となるような女性メンバーには、あまり読んでほしくないなあ。
あとは、著者にもお伝えしたいが、「謙虚さ」も、自立したインディに必要な要素だと思います。「私は、私は~」というのは、結構読むのに耐えないことも。これは男女とか関係なく、ですけどね。





2009/12/11


[「朝4時起き」ですべてがうまく回りだす!](BookOff/145)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

当初から気になっていて、「ほしいものリスト」にも入れておいた...と思って買ったら、実は「ほしいもの」は別の本(「4時間半熟睡法」)だった...
全体に「朝4時起き」を実行するようになってから、考え方、仕事の仕方、取り組み方が改善された、成功した、だから「朝4時起き」しよう!って内容。けどよくよく読んでみると、果たして「朝4時起き」と「成功」は直接つながっているのか?って疑問も。
確かに朝ははかどる。実際に自分も「朝4時40分起き」。書かれているように、「9時の始業時間」時点で一仕事終えている爽快感はある。でも成功していないけど...(苦笑)。書かれている「成功へのヒント」は、「朝4時起き」でなくともできることかもしれないなあ、なんて見方をしてしまった...
が、朝時間の活用ヒントとしては結構面白い。朝の方が夜よりも効率的、っていうのは「人それぞれなんじゃないかな」って気もするけど、9時(始業時間)というデッドラインを自ら縛ってする仕事の効率性、仕事以外のことにも没頭することによる、(本質的な意味での)「ワークライフバランス」の実現、など、その主張は「あり」ですねー。集中力と考え方。これを身に着ける手段が「朝4時起き」である、そんな「素直」な読み方をすると、すんなり頭に入ってきます。他にも手帳の活用方法や、「朝勉強会」の紹介など、ヒントとしての情報は充分。
おそらく「早起き」は、時間に対しての考え方が劇的に変わることが最大のメリットだと思う。自分も今のペース(「朝4時40分起き」)になってから、そこだけは変わった、という自覚がある。他の部分で成長したかどうかは不明だけど。時間感覚っておそらく本を読んだり、頭で考えたりするだけでは絶対に身につかないものだから実践するしかない。そんな意味もこの本から見つけられた(既に実感していることもあるけど)。

今の状況は、本書に書かれているような「朝4時起きすることで仕事をコントロールできて残業もなくすことができて他のことに時間が使える」状態にはなくて、結局夜は残業状態が続いてしまっている。この部分は、おそらく朝何時に起きても変わらないのかもしれない。実際には(自分のことを考えると)朝集中力があって、早起き効果を体感できるのは午前中まで、ってところかな。でも早起きすることに損はない。これだけは間違いないですねー。だからって自分のチームメンバーに早起きを薦めることはしないけどね。余計なお世話だからさ。






2009/12/09


[部下を、暗闇の中で働かせていませんか?](144/AMAZON)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★

結構前からAMAZONの「お気に入り」に入れておいて、やっと読む機会が訪れた。
ただ...どうも勘違いをしていたようでタイトルから得たイメージは、「チームビルディング」だったり「リーダー論」的なものだったが、(本質はそうなのかもしれないけど)実際には、「ビジョン、行動指針、スタンダード」をどうやって作り、どうやって浸透させるか、という内容。ちょっと「今」読みたいものと違っていたので終始「?」という感じが。
その手の本であるとわかっていたら納得して読めたのか?いや、違う気がする。もちろん「チームビルディング」という主題がある中での「ビジョン」であるわけだから方向は同じはず。けど、(リズムがよくてスラスラ読めちゃう、ってこともあって)どうも、ビジョンの「作り方」に重きが置かれているような感じで、何の為に?という点が(もちろん書かれてはいるけど)印象に残らない。
おそらくは...形上の「ビジョンを作る、浸透させる」とこでなくて、意識付けをする、即ちチームで共有すべき意識を持つ、ってことが重要なんだと思う。そう理解しようと思うと、「チェックするための手法」みたいな話になったりで、どうも自分とは合わないなあ。
非常にシンプルで読みやすいんだけど、コラムが多すぎたりするので、実際の内容は「深くないなあ」という印象の方が強い。う~ん、すぐには参考にできそうもないか...

2009/12/08


[人を自在に動かす魔法のひと言](143/BookOff)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★

著者の中島孝司さんの名前を最近多く目にしていて(他の本の中で紹介されていたり、BookOffの棚で見かけたり)、興味を持っていた。実際に何を軸として活躍されている方なのかわからないけど(ベストセラー作家なのかもわからない)とにかく1冊読んで見ることに。

言葉、というポイントで他人または自分を動かす事例を挙げている。この手の本は実は読んでいなくはないけど、大抵「つまらない」のが多い。この本については「自分への問いかけ」としての言葉、逆に使ってはいけない言葉、が1章与えられていて、そんな切り口が目新しい感じ。

”言葉のツール”として例示されているものは、特別目新しいものは、ない。挨拶であるとか感謝であるとか、あたりまえだけどあたりまえに使えていないもの。”ツール”の紹介ではあるけれども、本質的にはコミュニケーションだったり、(相手に対する)リスペクトだったり、というのもよくある本と同じ。

「使ってはいけない」言葉の中でいくつか。
・忙しい(=私はできない人間です)
・無理です(=私は頭を使っていません)
・かなりいいです(=私は数字が読めない人間です)
・仕方がない(=私はできないことを受け入れる人間です)

わかっちゃいるけど、できていないところもあり。これ、結構面白い視点だった。意識して「使わない」ようにしようと誓ったりした。こういうところから(少しでも)ヒントを得られるのが本のいいところ。

著者のHPを見て、実は大学の先輩だったことが判明。直感的な親近感はそこから来ているのか...?

2009/12/06


[ユニクロvsしまむら](142/Bookshop)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★

特に「ユニクロ」については動きが早いので、2006年に書かれたこの本の内容は「今」ではなくなっている,
そのあたりは承知の上、だったけど。柳井会長本人が書かれている本を超える内容はない。客観的に俯瞰するような内容を期待したが、事実を述べたに過ぎない、そんな内容が最初から最後まで。読むの辛いです。
さて、それに対して「しまむら」は、ここまですごい店だとは思っていなかったので、(その成功の手法は対極にあるようだが)ユニクロとの「2強」とくくれるくらいすごい内容については、その事実については、すごいな、と素直に感じた。

AMAZONレビューを見て、「あーそうか...」いわく、「アパレル業界に就職する学生」は読むべし、というのは確か。それ以外のビジネスマンはどうかな...事実を書いてあるので、それなりに勉強になるけど、成功の道のりなどを書いてあるわけではなく、淡々と、という感じで盛り上げる箇所もない。よいかどうかは別として柳井さんご本人の著書を読んだほうがよいと思う。

まあ、「読み終わってよかった」という感想で...

2009/12/03


[ビジネスマンのための「発見力」養成講座](141/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

冒頭の「セブンイレブンのロゴ、”ELEVEn”の最後の”n”が小文字なのを気づいてますか?」「ローソンの看板を思い出せますか?」これでやられた。普段目にしているもの、知っている「はず」のものをいかに「見ていないか」を思い知らされる。

成長するためには、問題発見力が必要である
そのためには、問題解決力を高める必要がある
そのためには、いろいろな「モノが見える」必要がある
そのためには、いろいろな「モノを見る」技術が必要である
そのためには、いろいろな「モノに関心をもつ」必要がある

「モノを見る力」、本書でいう「発見力」については、実は自分なりに自信があった。それなりにヒトよりもその力を持っているのではないかと...しかしながら、著者・小宮さんの「力」には到底及ばず、改めて自分の力不足、というよりは「余地」を感じた(自意識過剰かもしれないが、「前向き」ということで...)。

基本的に子供のころの感覚は抜けていないので、「好奇心」はある。それを行動に移すこと実行力は確かに衰えている。ここをまずは意識しなくてはいけないね。

小宮さんの本では一貫して、「意識して関心をもつこと、勉強すること」を説いているが、本書でも同様。確かに、上のフローでいえば、まずは「関心を持って行動すること」から全てが始まる、即ちここで何もしなければ何も変わらない。
例として、新聞を読む、あまり興味の持てない雑誌も読んでみる、ということが「訓練」として上げられている。なにか意識して始めてみよう、そんな気になったりした。

著者は、「マーケティング理論では既に売ることはできない」という意識で「心理学」領域も勉強されているようだが、これってすごいよね。確かに心理学、って少し関心を持ったこともあるけど、実際には「行動」に移していない。この行動する力、ってのも「発見力」なんだろうなあ。

ところどころ「本当にそうなのか?」っていうポイントもあったけど、とにかく小宮さんの本は読みやすい。気がつくとどんどん読み進んでいる。これもすごい。見習いたいなあ。




2009/12/02


[カモメになったペンギン](140/Library)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★★

企業変革論をペンギンを主人公にした寓話で書いた本。「チーズはどこに消えた」的な流れ(これ、読んでいないんだけど話を聞く限りで)で、フレッドが氷山の崩壊の予兆を発見したところから、それを住民と共有し、全員の意識をひとつにしてこの難局を乗り切る...もちろんハッピーエンドなんだけど、それもわかってはいたけれど、一言で言えば「思慮深い」内容。

まずは「課題を見つける」ことから始まり、
それを解決するための「チーム作り」、
まずはチームの結束を固める、
反対勢力に対してどう対処していくか、
チームを超えた「全体の意思統一」の手法、
ものの見方を変える「固定観念の打破」、
変革を認識させるための「小さな成功」の積み重ね、
変革を定着させる「集中」
...

これ、今(仕事の)チームに必要なことじゃん!まるで今の自分の状況を見て書かれているかのように共感。苦しい現実に対して、どう行動すべきか、どう意識すべきか、そんな「基本」がペンギンの行動を通じて伝わってくる。この本を、そういうふうに捉えることができる、っていうのも、なんとなく自分では「予選突破」したレベルにあるのかなあ、という認識(自意識?)をもったりして。

いいですね。考えることができる本です。正直「薄さ」で選んだ本ですが、自分にとっては、「今の」自分にとっては必要な本。ヒット!

2009/12/01


[必ず最善の答えが見つかる クリエイティブチョイス](139/AMAZON)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★★

結構前から「ほしいのもリスト」に入れていて、「ついに」買った、読んだ。冒頭興味をワシヅカミにされて...が、よくあるようにその後は、何がなんだかわからなくなってしまった。
主題であるところの、「二分法的思考=二者択一」だけでは広がりがなくて、そこから「第三の解」を見つけ出す、即ちこれが「創造的な選択=クリエイティブチョイス」だと。んで、これを身に着ける方法論や、意識の持ち方を書いてあるんだけど...全体を通してみると事例やわかりやすい説明が見られるんだけど、この「方法論=フレームワーク」のところはイマイチ頭に入らなかった。後で読み返してみるか...と思ったけどね。
ただ、ところどころに「いいこと」が書いてある。
・偶然、直感を生かす...偶然と思われても過去に打った布石が効いてくる
充分な下地を作り上げることと、偶然を捕まえることが肝要
・リスクをとらないという最大のリスク...行動を起こさないことでリスクが増えることも。
まずは試す、実行することが大事
・勇気はスキル...リスクが低いと「直感」したら、試してみる。
試さないことには前に進めない。失敗してもそれが「下地」になることもある

よくある本のように、「目的と手段」という話がでてくるけど、「目的」が100%明確でなくとも、走り始めて目標を修正していくのも「あり」とも書かれている。その場合は目標の先の「大目標」が揺るがないことが前提ではあるけど。そう、見極め、って大切なんだよね。
読んですぐに「創造的な選択」ができるとは思わない。けど、そんな意識だけは持てたかな。
著者の前著も読んでみようかな、って気になった。




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