2009/12/29


[思考の整理学](155/BK1)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

帯がすごい。
「100万部突破。東大・京大で1番読まれた本」
AMAZONでも「レコメンド」されていたし、前から気になっていたけれど、書かれたのが20年以上前、ってこともあって、「どうせ時代遅れなんじゃ...」とためらっていた。

これ、いいです。「ホンモノ」です。
基本構成はエッセイ風ではあるけれど、著者の「思考」に一貫性があって、引き込まれます。これ読んだら、「ちゃらい」ハウツー本は、もう一切読めませんね。
思考を整理するには、「寝かせること」が大事だと繰り返し説いている。ずっと「そのこと」だけを考え続けていては思考の発展は望めない、と。敢えて「忘れるべし」と書いてあるが、おそらくは「そのこと」を潜在意識に刷り込んでおくくらいに考え抜いた上で「寝かせる」べきなんだろうね。そうすると何かがきっかけで「解決」することがある、ってのはなんとなく感覚的にわかる(気がする)。
また、人間のアタマは、知識を詰め込む「倉庫」ではなく、新しいモノを創り出す「工場」であるべきだ、ということも。そして「倉庫」はコンピューターという人間が葉が立たない機械に任せる。これが書かれたのが1986年。すごいよね。今読んでもまったく違和感がない。感服です。

読書の重要性にも触れているが、既知のことを再任するためだけに読んでいるのでは意味がないと。未知のことを理解するため、もっと発展して、まったく新しい世界に挑戦する、そんな読み方をしないと本当の意味で「読書が糧になる」ことにはならない、と説く。うわ~...やられたね。自分のこれまでの姿勢を改めて考えさせられた。う~ん、深いね。

学者さんだけあって(こういう考え方自体がダメなのか...)本文は結構難しい。でもそれは「未知のことを~」という、意味のある読書なんだね。響いた。今年最後(になると思う)の本がこれでよかった。キレイに収まりました。

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