2009/12/16


[キミがこの本を買ったワケ](148/Library)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★★

これまた「心理学」。心理学?かどうか読み手によって捉え方が変わるとは思うけど、個人的には
面白かったですねー。Aのレビューにもあるけどかなり偏りがあるのと、結局「ワケ」が解明されてないぢゃん、とか軽すぎる、というところはあるけど、そもそもの「視点」が、机の前で一日中仕事をしているような会社員には新鮮で刺激的だったりするもの。

・制約の中でクリエイティブをひねり出すことで精度が高まる
・基本的に「選ぶ」のが苦手。選択肢が多すぎるのも...
・言葉、文字、場所が「魔法のヴェール」に包まれているものが売れる
・「欲しい」と「買う」の時間要素による満足度(「コンビニ革命」)

等々、読み物としても面白く、「そうそう!」が多く見られた。
中でも「痛快」だったのが、
・口コミで、実は買い物をしていない
というところ。
マーケティングとしての「口コミ」を否定する論調はこれまで出会ったことがないけど、個人的にはどうも疑問を持ち続けている。特にEコマース系の仕事をしていると、所謂「広告の売り込み」の大半はその類だったりする。でも著者もいうように、口コミ「だけ」でゼロから需要喚起することは、やっぱり出来ないんだよね。確かに自分の身の回りを見ても、そういう流れ(クチコミから始まって購入に至ったもの)で買ったものってほとんどないかも。うん、なんだかちょっと気分がよくなる。

この本に上げられているものは、つまりは「人の買い物をする決定動機ってなんだかわからない」ってことだと思う。この本の中で有名なCMクリエイターもそういっている、というくだりもあった。でも、人はモノを買う。最後は自分の意思で。そういう「つかめない」状態の中で、でも売り手は売らなくてはならない。「制約」(ではないけれど)の中でその方法をなんとか見つけ出していく、こんな挑戦も面白い、改めて思った。そんな簡単なことじゃないもんね。壁が高いからこそ上りたくなる、ってのもあるし。
この本に書かれている「軽い」コラムを、ヒントにできるかできないかは、やっぱり捉え方次第。自分はなんらかのきっかけにしたい。そう思う。


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