2011/03/01

異次元の世界、世界観...ハードルが高いわあ

蹴りたい背中
蹴りたい背中
  • 発売日: 2003/08/26
『蹴りたい背中』綿矢りさ
[1/41]Wondergoo
Amazon ★★★☆☆
K-amazon ★★★☆☆

芥川賞。史上最年少。19歳だって!多少の困難は予想されていたが、読んでみないことには何を言う資格もないし。...クラスで孤立する二人が、共通の話題で距離を縮めていく過程、10代女性の微妙な心理、「変わっている」と思われているティーンエイジャーの、おそらく自分でも気付かないような気持ちの揺れ、を描いた(と思われる)。40をとうに過ぎた自分には、当然ながら感情移入はできないけれども、なんとなくこの「世界観」は嫌いではない。主人公が「仲間」を嫌い、自分から「孤立」を選んでいるところも個人的に分からないでもない。同じ年代を主人公にした本を最近読んだけれども(『幸福な食卓』瀬尾まいこ)、まったく異なる世界観。どちらも拒むものではない(完全に消化しきれないところがあるのはいたしかたあるまいね)。数多ある書評を見るに、「芥川賞にして云々」とか見受けられますが、それは選考した方も話であって、「賞狙い」で書かれたものではないと思う。むしろ選考した人たちがこのテイストをわかる、というのがすごいと思う。「最年少で芥川賞、だからすごいんだろう」という先入観は、読む前に視界がせまくなっているよね。
同年代の「本を読む」人たちからはもっと違った共感が得られるんだろうなあ、っていう(勝手な)感想です。小説を読む「コツ」みたいなものを自分はまだつかめていない。なので、単純に「読後感」がいいかどうか、世界に入れるかどうか、それだけを基準にしています。なので極めて「個人的な」感想になりますが、何かを求めるわけでなければ、「楽しめる」本ではないかと思う。「今の若い人ってこういうのなんだねー」って、すこし距離を持って受け入れるのも「あり」でしょう。「蹴りたい」というのがどういう感情なのか、その深層心理は...とか考えてはいけないのだね、多分。

蹴りたい背中

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