2011/03/08

堅い...けど「なんとなく」良い本です。

何のために働くのか
何のために働くのか
  • 発売日: 2007/03
『何のために働くのか』北尾吉孝
[7/47]Library
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★★☆☆

「ライブドアvsフジテレビ」の舞台に登場したホワイトナイト北尾さん。もう5年以上前のことになるんですねえ...前々から気になっていた本ですが、図書館の棚で出会って読み始める。本文は、タイトルの通りです。ご自身の「生き方」を説きつつ、大きなテーマについて語っています。父親の影響を受け、中国の古典に造詣が深い著者は、そのバックボーンを惜しみなく本書に紹介しています。勉強してるなあって感じ。トップに立つ人がこれだけ勉強するんだから、ましてや「したっぱ」の自分たちは...という印象を持ちます(これだけの人だからトップに立てる、のかもしれないけれど)。
「公」のため、世のため人のためにどれだけ仕事に打ち込めるか、私利私欲を優先せずに、どれだけ意識を高められるのか、それを終始一貫して説いている、最初から最後までそれだけ、といってもいいかもしれません。途中に、著者の「若者論」が出てくるけれども、そこは飛ばしてもよいかも。その部分だけは、ちょっと偏っている感じがしますんで。
「世のため人のため」というのはキレイゴトに聞こえるかもしれないけれども、「何か」を悟った著者はまさに実行をしているのだろうと思う。こういう上司に仕える社員はいいだろうなあって思うね。とはいえ、慈善事業ではないので、「今日の売上」というのも一方ではあるはず。著者の会社の実情はしりませんが、現場レベルはそのバランスの上に成り立っているんだろうなあって気がします。ただ、自分の仕事でSBIさん関係の人と話したことはあるのですが、あまり「私利私欲」を感じさせず、「公」の空気を醸し出していましたね、そういえば(それは一流の営業マンである証かもしれませんが)。
中国の古典を勉強することはもちろん大事だとは思いますが、この本を読んで著者のその部分をマネしてもあまり意味がありません。「生きる」「働く」そのホントの意味を考えるきっかけにすればいいのだと思う。与えられた生をいかに生きるか。著者のいう「天に従って」というのもひとつ。それも自分流に考えればいいこと。ポイントは「いかに生きるか」ということに尽きるのでは。「残り時間」を考える年代になってくると、それが重みを増すんだよねー、実感。

何のために働くのか

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