- 「数式思考」の技術──「知的生産力」を10倍アップさせるフレームワーク (講談社プラスアルファ新書)
- 発売日: 2009/02/20
[15/55]BookOff
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K-amazon ★★★☆☆
あまりタイトルにこだわる必要はありません。「数式」=フレームワーク的な「考え方」のみを意識すれば内容は興味深いものになります。名だたる「成功」企業の、その軌道に乗せるまでの軌跡や、創業者や勃興にかかわった方の考え方、それが並びます。半分くらいは松下幸之助さん、ですけれど。
現在から振り返る形で「成功譚」を語ればこうなるだろうなあ、っていう感じもする。コラム的に書かれている以外のこと、そこまで語れるようになった「前」の土台作りが、それこそ「血と汗と涙」なんだろうなあ、って思うし、その渦中にいる方々においては、それこそ「数式」なんていう意識はまったくなかっただろうと思う。故、曲がった性格から見れば「後付け」にすぎないんだけど...でも、やっぱり「名前を知っている方」は、本質的な考え方をする、というのがよくわかる。一見、「他人と違う視点で、他人と違うことを」したことによって成功しているような印象もあるけれども、実は「他人と違う視点で、当たり前のことを」したことによるんだよね。そこに「長期的」「本質的」「公共的」という考え方がしっかり曲がることなくベースになっている、そんな(それこそ「あたりまえな」)ことを考えさせられた。
この本自体が、どこか(日経ウェブ?)で連載されたものの総集編なので、全体に抑揚がなく、コラム集を超えることがないけれども、「偉人」の話は、けして古くならない。スタンダードなんだよね。「伝説」にはならなくても、けして色あせない。まじめに前向きに取り組めば、なんらか形になるのかも。そんな勇気に似た気持ちも起こる。
「数式思考」は身に付かなかったけれど、いい話を聞いた、そんな気持ちです。
「数式思考」の技術──「知的生産力」を10倍アップさせるフレームワーク (講談社プラスアルファ新書)
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