- 教えない教え (集英社新書)
- 発売日: 2010/11/17
[12/52]bk1
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★☆☆☆
当時ベイスターズのファンでした。田代、松原時代から「アンチ巨人」として大洋、横浜を選んだ私としては、前年大矢監督の元、2位に躍進した翌シーズン、権藤新監督にめちゃ期待をして...結果としては、絶頂期を迎えた大魔神佐々木、巨人からFA移籍の駒田、そして「無名」ながらも力を持った選手たちの躍動により、悲願の優勝を遂げるわけで...クールな、見ようによっては「放任」的な権藤「さん」(本人が「監督」と呼ばせなかったのは有名な話)は、そのタクトで頂点を極めることに。日本シリーズの初戦、一番石井拓朗のセーフティバント、これは「逸話」ですよね...
そんな記憶も古くない自分にとって、権藤さんの著書が出るのは、非常にうれしい。きっと、その「マネジメント」について、ユニークな、他にはないような話が読めるのでは...と期待は膨らむ一方でした。
「個性を引き出す」「Don't Over Teach(=「コーチング」の基本ですね)」出だしは、「それ」をますます膨らませてくれるようなキーワードも出てきます....が、途中から(しかも早い段階から)途端に話がつまらなくなり...終盤に至っては、「ホントに権藤さんが書いているのかしら」と思ってしまうほど、話が「ふつーのビジネス本」になってしまいます。ひとたびそう思ってしまうと、もうダメですね。「あの」権藤さんが、こんな(ありきたりのことを)言うはずがない、とか、どんどんモチベーションはさがってしまいます。「ビジネス書」として読むのは間違っていると思うのですが、それにしたら、「プロ野球の優勝監督、その人がそこにいた現場」という温度がほぼ感じられなくなって...
結構「好きな部類」の方で、尊敬する人物だと思っていますが、ちょっとこの本の内容はいただけない...というのが正直な感想です。野球関係者は、松井秀喜選手、清原さん、いずれも「臨場感」を感じられてそれなりに面白かったし、人にも勧めたのだけれど、これは「おすすめ」はできない...
教えない教え (集英社新書)
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