2010/08/05

すごくよいと思います。が...


『その前提が間違いです』清水勝彦
[4/126]Library
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

手段が目的になってしまっている、とか、安易に「AならばB」というのを鵜呑みにしているとか...行く先を見誤ることって少なくない。それってなぜ?そしてどうしたら?というソリューションのヒントになりうるのが、本書の件名にもあるように「前提」に立ち返って、そこから考え直してみる、ということだと思う。それは日々の「苦しさ」の中から、なんとなく見つけ出したことでもある。そんな心境なので、このタイトルには惹かれましたね。図書館の棚の中で呼び寄せてもらったようです。
まさに自分が思っているようなことが出だしから書かれていて、「これは!」という気持ちになる。「本社と現場」の温度差の話や、組織間のセクショナリズムの話、これらはまさに「今」直面している課題でもあるところ。ゴールが誤りかもしれない、と思った時にスタート地点まで戻って考えてみる。出発点に誤りがあった場合には着地点もそれに従った結果になることが多いだろう(必ずしも100%ではないかもしれないが)。そういう視点を持つことは大事かと思う。その流れの中で「スタート」の精度を上げていくような仕組みが。この考えを持つと、いわゆる「ノウハウ本」が実践で役に立ちにくいケースがなんとなくわかってくる。だって「前提」が違うからさ。そもそも一般論である「本の内容」と、自分の目の前にある現実との前提は異なるに決まっているんだけどね。感覚的にはわかっているけれども、「前提」という言葉を置いて考えてみるとよりわかりやすい。
・「制度(組織体系)を変更したら風通しが悪くなった」ってよくあるけど、そもそも「風通しが悪い」というのは結果ではなく、シンプルにコミュニケーション不足という「手段」の問題であったりする。>うん、納得。
・「やりやすいこと」「やれること」だけでは成り立たない。「やらなければならないこと」をしなければ。それが見えてないのか、或いはそれを見ていないのか。>そうそう。
・新しいことをやろうとしたら抵抗があるのは当たり前。現場の「攻め」と上の「守り」のバランス。>うん。けどもこれは「下」からの攻めがあることが「前提」だよね。
・すべての施策にはプラスとマイナス両面がある。>そうそうあたりまえだけど見えなくなることがあるね。これもバランス。
・環境変化が激しい中で、経営、意思決定の「スピード」は重要。一方で、「しっかりと変わらないベースを固めておくことが重要」>ウロコです!変えなきゃいけないもの、と変えてはいけないもの。大事。
内容として、いわゆる「ビジネス本」とはちょっと色合いが異なり、視点が面白い。面白んだけど...なぜか非常に読みにくい。進まないんだよね。なぜかはわからない。抽象的すぎる、ってこともないし...これだけが不思議な感じでした。自分の能力の問題かな...

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