2010/08/03
現場はタイヘンだね...
『「売り場のプロ」はこうして生まれる!』丸木伊彦
[2/124]Library
Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★
今、携わっているのは「EC」、つまりインターネットを介した通販事業。ネットというメディアを使うのでテクノロジーがハイライトされがちだけれども、つまりは商売であることには変わりはない。メールという手段を使うにしても接客には変わりはない。そんな意識から「実店舗」の成功本は、結構参考になることが多かったりする。前に読んだ、『幸せな売り場の作り方』(兼重日奈子著)もそうだったけど、リアルにはリアルの苦労が、バーチャルにはバーチャルのそれがあるのを認識するだけでも面白い。そしてそれらの違いと同一な点を意識しながら読むと結構いい。
この本も「アパレル」を中心に、ショップスタッフの苦悩や、工夫の仕方、成功にたどり着いた人たちの「マインド」が書かれている。著者が意識して使っているのが、「マインド」という言葉で、これは「スキル」よりも先に立つ、という書き方をされているが、まさしく同意。特にECの場合は「スキル」が要求されがちで、もっと言ってしまえば「スキル」しか要求されないような空気がある。けれど繰り返すけど「接客」なんだよね。マインドが大事です。
大手から中堅までの会社を事例に、ショップスタッフつまり販売員のレベルアップ(会社としての立ち位置も含め)から、そこで強い「マインド」をもって成功した事例の数々。待遇面を含め、また、本社機能と店舗の関係(本社が上、店舗が下、という「悪習慣」)を、どうやって切り抜けて改善してきているのか、そこに必要とされたマインドはなんだったのか...というようなこと。つまりは「目先の売り」ではなく、「販売を点ではなく線で考える」ことの重要性、すなわち、ライフスタイルの提案等を含めながら、クロスセルを考えたり、リピートを考えたり。「点」で考えざるを得ない環境に、多くの店舗が置かれているのは間違いないだろう。かく言う自分もそうだったりする。でも、「店長」たるものは、やっぱり「線」もっと言えば「立体」でかんがえるようにせねば、その成長、成功にはたどりつけまい。改めて思う。
「人が育ってお店が育ち、お客様が育って売上が育つ」
名言ですね。店舗スタッフは野球チームのようなものだから店長は監督であるべし、野球をやるのは選手である、これもわかる。わかるんだけど、できてないね、今の自分は。「選手」をある一定レベルまで育てないと、そうゆうフローには乗せられないんじゃないか、っていうのが、試行錯誤している今の結論だったりするんで...自分がかわらなきゃいけない、てのもわかるけど、他人も変えなきゃいけないんだよね、実際には。
店長の苦悩、というのは一企業の一部門でECをやっている自分とは比べ物にならないレベルであろうと思う。だから今の環境くらいなんとかしなきゃならないんだよね。「反省」の気づきが多く出てきました...ただ、ショップスタッフから「上」にのし上がった(言い方が失礼かも...)方々も、最初っから「生まれついての販売員」というわけでは必ずしもなく、自分なりに工夫をして努力して改善していった、成長していった姿が多く読めて、そこは勇気づけられましたね。自分でもできるさ、できるかもしれない、と。
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