2012/04/01

よくもわるくも、「タイトル通り」です


『今日が「最後の1日」だとしたら、今の仕事で良かったですか?』中村将人
[1/55]bk1
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★★☆☆

実際に事故などで死に直面した経験をもとに、タイトルにような心構えを語る本です。100%満足のいく仕事をしている人(そう言える人)は、そうそう存在しないと思われます。なんらかの不満点を持ちつつも、受け入れるか受け流すかしているものです。
本書はその内容がすべて、タイトルに現れています。内容はそれ以上でも以下でもありません。もちろん、「良かった」といえないから次を考えなさい、というアドバイスではありません。「逃げる」のがベースで次を考えるのはNG、そうではなく「自らの全力を注ぐべき仕事であるのか」を判断するには、まずは全力を出さねば、という助言です。
ありがたいアドバイスではありますが、自己啓発本ならばどこにでも出ていること、かもしれません。若い世代も、そうでない世代も、「これから」のことを真剣に考えて実行することは重要です。年齢が上の世代の方が、切迫した環境を持っていることが多いですし、著者のいう「死」というものに近い、という観点からしても真剣に考え抜くことができます。50歳で書道を始めた方の話が載っていました。今この方が100歳を超えて書道の先生をしていらっしゃる。つまり「書道」という道で50年の経験を重ねていらっしゃるのですね。つまり始めるのがいくつであっても、それは大した問題ではなく、何年続けられるのか、何年も続けれられるモノを見つけられるのか、そっちの方が重要である、ということです。
このような話には惹きつけられますね。自分の立場や環境、シガラミ、経験、それらを深く考えていくと、まさに「今日が最後の一日だとしたら今の仕事で良かった」んだろうか、って考えちゃいます。最後の一日が迫っている感覚はまだ持ち合わせていないのですが、「全力で生きる」ことをしているかどうか自問してしまいますね。仕事だけではなく、時間の使い方、という意味では「意識」を考えなおすのにはいいきっかけと言えると思います。
ただ、ビジネスにつながるような自己啓発本としては、 内容的に目新しい「気づき」は見つけにくいかもしれません。タイトルが印象的な分、タイトルですべてを言い表してしまっているので、それ以上のことは中に出てこないのです。
悔いのない人生のためにすべきこと。できることは今日から始めないと。人生が突然終わってしまうかもしれないのだから。

【ことば】自分の好きな人生を送るには勇気が必要です。でも、勇気を振り絞ったその先には、やりがいのある充実した人生が待っています。

考えてみれば当然かもしれないけれども、当たり前すぎて見過ごしがちなこと。それが「勇気」。これまでと違ったことに踏み出す場合には、信念と勇気が必要なんだよね。それがあってはじめて「充実」がある(かもしれない)のだ。年齢を重ねていくと、その「勇気」の必要量が増えていくけれども、逆にいえばそれを持ってさえいれば踏み出せるってこと。

今日が「最後の1日」だとしたら、今の仕事で良かったですか?


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