- やめないよ (新潮新書)
- 発売日: 2011/01/14
[19/37]bk1
Amazon ★★★★☆
K-mazon ★★★★☆
43歳の現役プロサッカー選手。実はほぼ同年代。けして「熱狂的」ではないけれども、「一般レベル」でサッカーを見る、楽しむ、熱くなる自分からみても、あの競技は過酷だと思う。そんな中、Jリーグ以前から第一線で走り続けるキング・カズ。プロ野球の工藤投手もそうだけど、ベテランになると世間の目が「年齢的にピークをすぎてもがんばってる」という視点一辺倒になるなか、けしてご本人はそういう意識をもっておらず、カズでいえば「日本代表」入りを狙っている、工藤であれば「大リーグ」を目指している、これって、痛々しいイメージがなくはないけれども、本人はいたって「本気」なのだろう。また、そういう気がないと現役を続けていけないのかもしれない。
この本は、かなり刺激的なタイトルから、「今」のカズのことが書かれていると誤解していたが、日経新聞に5年にわたって連載されたコラムの集大成。ということで断片的で深みが...という「まとめ」本にありがちなマイナスはあるけれども、その場その場で、カズの「熱さ」が伝わってくる、5年前も今もまったくその「熱さ」が変わっていないことに感動します。プロのアスリートとして、まさしく「プロ」であることをリスペクトします、素直に。サッカー選手、ではなくて「プロ」ですね。とにかく「熱い」し、どちらかと言えば、世間的に求められる「枠」を超えたところに「プロ」の存在がある、という意識になります。どこまで「リップサービス」なのかわからないけれども、「遊び」部分も随所にでてくるし、著者もそれをけして悪いことだと思っていない。『一流になってバッシングされて、それを乗り越えてこそ超一流』という考え方は、まさしく「プロ」のスピリットそのもの。
もちろんコンディション作りや鍛練についても書かれているけれども、おそらくそんなレベルではないトレーニングを続けているんだろうと思う。けして外からは見えない努力。それこそ「プロ」だよね。かっこいいです。
最後の方にでてきた言葉が特に印象的でした。
『学ばない者は人のせいにする。学びつつある者は時部のせいにする。学ぶということを知っている者は誰のせいにもしない。僕は学び続ける人間でいたい。』
これだ。
いつも真剣にいますか?いつも上を見てますか?いつも「今」を生きてますか?大事なことがいっぱい詰まってますね。
やめないよ (新潮新書)
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