- 論語に学ぶ (PHP文庫)
- 発売日: 2002/10
[17/35]bk1
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K-amazon ★★★☆☆
『武士道』の次は『論語』。我ながら読書の「中身」が変わってきた、と自負...のはずが、そうそう甘いものではなかった。正直「咀嚼」できずに終わった。『論語』に関しては、その名が轟いている安岡先生。多少「昔」の講義であることもあるけれども、原文(読んだことはないけれども)とそう変わらない難しさに直面。「論語読みの論語しらず」という者が多いことを著者は憂いているが、自分などまだまだ「論語読み」のレベルにすら達していないことを痛感です。
おそらく『論語』をある程度読みこなしている「論語読み」の方々には、正しい(と思われる)著者の解釈や、それを現実的にどういう方向で考えるか、活かすか、という本書の内容は、まさに「的を射る」ものになるのであろう。が、「解釈本」を数冊読んだに過ぎない自分には「レベル差」を感じる者以外の何物でもない...
とはいえ、「興味」レベルであっても、少なくとも『論語』、孔子のスケールの大きさ、現代にも通ずる本質、奥深さを「感じる」ことはできる。この本を読むことで、ごく小さな前進はあったのではないか...というか前進せねばならぬのだろう。著者が言う、或いはそもそも『論語』が解くところ、すなわち、求めるべくは「本質」であり、表面的なものではない、そしてある程度の知識レベルを身につけなければその本質を追うことの「資格」すら得られないんだよ、ということ、人間的に「大きく」なるためには、それを自分のハラにおとして、自分のモノ、自分の考えとして会得しなければ、どこまでいっても「表面的」にすぎない、という、シンプルなれど重いところに当たる。
あたりまえだけど「読む」だけでは何も進まない。でも読まずに済むわけではなくて、最低限ベースとしての知識は大前提だよ、ということ。「不惑」の意味が改めて身にしみた時間でした。
論語に学ぶ (PHP文庫)
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