2011/02/04

わかりやすい。「ドラッカー」が難しいから?

『ドラッカーの実践経営哲学』望月護
[4/22]BookOff
Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★☆☆

「ドラッカー」がブームである。そう「もしドラ」以来盛り上がっていて、「便乗」とも思えるものもあるかもしれない。この本も...と思っていたら、02年の本なんだね。だから「ブーム」より前なんだ。ドラッカー自身がもっと前からいろいろなことを提唱しているしね。
実は「ドラッカー」の著書は読んだことがありません。「周辺」については、(もしドラを含めて)3冊目になる。けして「食わず嫌い」ではない(つもりだ)が、なんとなく敷居が高い。んで、この本。この内容については、本当の意味で、ドラッカーの「エッセンス」だけを借りて、それを著者が翻訳、意訳してくれている、日本の「今」の状況に置き換えて「解説」してくれている、そんないイメージです。
「本物=ドラッカー」の理論がベースになっているのですが、「マネジメント」「マーケティング」「イノベーション」この3点の重要性に絞っての解説。お客様が見えていますか?作り手(売り手)側の理論を押し付けて、売れない理由を買い手側に置いて「安心」していませんか?...基本中の基本、なんだけど、ともすれば流れてしまいがちなところである。事なかれ主義になりがちな組織を「正しい」方向に向かわせるのが、経営・マネジメント。売りにくい(と思っている)モノ、コトに対して、何をどのように組み合わせるのか、がマーケティング。実際に会社の存続にかかる大事な部分であるにも関わらず、軽視されがちな「販売」を見直すこと=短期的な利益だけでよいのか?組織のホントの存在意義は?...といった「ビジネス書」に多くみられる内容であるが(おそらく多くの「ビジネス書」は、なんらかドラッカーをベースにしているのだろう)、やっぱり基本中の基本である。
淡々と「基本」を思い起こさせてもらった功績はある。あるけれども、基本であるがゆえ、本文の進み方に抑揚が少なく、あまり面白くない。「元」のドラッカー、そしておそらく著者自身も「まじめ」なので、ワクワク感がないんですね。そんなものは不要っ、かもしれませんが、読む側になってみると、多少の「遊び」があった方が、気楽なんですねー。

[新版]ドラッカーの実践経営哲学 (PHPビジネス新書)

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