2010/06/30

これ、いいっす!


『モチベーション3.0』ダニエル・ピンク
[21/103]

引き続き、献本いただきました。副題にある「持続する「やる気!」をいかに引き出すか」。これだけ見たら、結構「どこにでもある」イメージが(ずいぶんスレてしまいました...)。でもね、これが面白い。冒頭にあったけど、著者はアルゴア副大統領のスピーチライターの経験をお持ちだそうで、著者の原文のよさなのか、訳文のうまさなのか(両方であろう)、それこそ最後まで「読む気」を持続したままだった。
モチベーションの原点を。コンピュータのOSになぞらえて、「モチベーション1.0」は、「食うため」という動機、「2.0」はいわゆる「マネジメント・管理」による動機づけ、つまり報酬だったり、トップダウンだったり。それが長い期間機能してきたが、今世紀に入ってからあきらかに違う流れが...つまり「報酬」とくに金銭ではモチベーションは必ずしも上がらない、という状態になった...と説く。
自分が社会人成り立ての頃は、まさしく「2.0」の時代。報酬がすなわち人参になったかというと、自分にあてはまめれば直接的にそうだった、というわけではないにせよ、社会全体がそうだったと思う。「出世してお金持ちになる」ために、「歯車」となるのは当然の帰結、というかそれ以外の選択肢って何?という社会だった。
いま。自分がそれなりに「人を評価する、動機づけをする」立場になって思うのは、本書にもあるように、あきらかにそれでは人は動かない、ということ。場面によっては報酬が逆効果になる、という実験結果も多数紹介されていたが、「逆」かどうかは自分の環境ではわからないが、確かに「順」ではない、という実感が。「仕事ができる」人は、報酬のためにやっている?いやいや、結果として「できる」人になってお金も回ってきている感じがする。そしてそれを「かっこいい」と思い、自分でもそうなれるんじゃないか、って可能性を(少しだけ)見出したりする。
「2.0」時代の、与えられたタスクを滞りなく終結すること、によって認められた時代ではない。あきらかに時代は「受動」から「能動」を求めており、それを実現できた人が「成功」する。そして結果として「報酬」が得られている。そこに必要なものは「参加、実行」であり、「アイデア」であり、「能動的なコミュニケーション」だと思う。もちろん、「2.0」時代より楽になった、とか苦しくなったとか、比較するものではない。
さあ、そんな時代にどう生きるのか。そして「コミュニケーション」をどう実現していくのか。つまり自分の周りにいてくれる人たちとどう生きていくのか。どこに「目標」を定めるのか。「億万長者」が目標ではさみしいんだね。自分の意識の中でも、そんな変化が起きていることに改めて気付かされた。
こうなりたい。こうなっていたい。そんなイメージをしてみよう。そしてこれを可能な限り周りの人たちと共有してみよう。「3.0」時代の生き方、そんな大きなものを喚起させてくれる。
読む価値、十分に「あり」です。

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