2010/06/16

最後に「来た!」


『チームハックス』大橋悦夫・佐々木正吾
[12/94]Library
Amazon ★★★
K-amazon ★★★

この「ハックス」系は、以前に「アイデアハックス」を読んだことがある(著者は異なる。「シリーズもの」かどうかもしらない)。その時は...ほぼ記憶にないくらい。唯一あるのは、「なんだ、結局「ツール」の紹介じゃん。ツールでアイデアでてこないよねー」ってなもんである。
そんな先入観があったせいか、「今回も...」という感じで読み始めて、案の定...「他のチームビルディング本と変わらないなあ」とか「Googleカレンダーね...ツールは、「どう使うか」なんだよねえ」とかいう気分のまま、終わろうとしていた。よかった、図書館で。と思い始めていたが...
最後に来て、最終章にて、いい話が!本書の中では「リーダーシップからメンバーシップへ」という言葉を使っていたが、つまりは「チームリーダー」の役割という視点で考えた場合、実はずーっと悩んでいるポイントでもあり、チームの中のリーダーはどうあるべきか、ということばかり考えている自分がいる。リーダーとしてメンバーをどう動かしていくのか。実際、その手の「動かし方」を解説している本は多いし、実際にそういう考え方を(ちょっとだけ)実行してみたこともある。けど...こういう発想は大事かと、気づかされたね。本書に関してはお二人の共著。つまり「2人のチーム」であるわけだけど、そこに「リーダーは不在」であるわけで。でも、リーダー不在がプロジェクト進行にとって、なんら障害にはなっていないわけだ。これは「二人だから」という捉え方もできなくはないが、広く考えてみれば、「メンバー同士が目的を共有して、刺激しあって、進行したから」と言える。これはつまり「二人だから」に限定されることではない。
一番大事なのは、「メンバー間の相互理解」と書かれている。そう、そうなんだよね。これを回避して、「意識改革」をリーダーが実行しても多分うまくいかないんだ。ようやくこの1年くらいで「メンバーの成長がなによりもうれしい」と心から思えるようになった。それまでは「なんでこのチームは進んでいかないんだ?」っていうことばかり考えていた。メンバー間の相互理解。重い。重いけど、これを目指さないと、「仕事上の」数値なんてクリアできるわけがない。効率化、ということにとらわれすぎていたこともある。「売上」という数値だけをおっかけてきた、という反省も。
本書の最後の最後にあったけど、「未熟なメンバー」で構成されているチームと、「(個人レベルで)成熟したメンバー」でのそれとは、やはり「リーダー」の意味、価値が異なるんだろうと思う。今おかれた環境はまさしく後者。それを「有機的に」結び付けていくことが、すなわち役割。認識。本書の大部分割かれている「ツール」は、必要であれば使ってみればよい。そんな読み方が、最後にできた。

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