2012/05/07

「ごはんを食べるように」行動する生き方に感銘


『あきらめない生き方』軌保博光
[4/80]
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「てんつくマン」としても活動している著者、NPO法人でたくさんの「困っている人」を助ける活動をしている。「てん(天)をつく(作)る人」という大きな意味が込められているようだ。これまで知らなかったけれど(失礼...)かつては吉本所属でお笑いを目指し、その後映画監督もされている、なかなか行動的な方。
タイトルとタイミングから、昨年の震災での活動、と思われますが、「てんつくマン」はそれより前から活動しています。カンボジアやアフガニスタンなどでの支援も。いわゆる「ボランティア」団体に対して持つようなイメージではなく、そこに力を注ぎこむことでいろいろな人と出会ったり、予想もしなかった出来事に遭遇したり、心からの笑顔をもらったり、といった「成果」を自分の中にも活かしているスタイルが貫かれています。
その行動力の源は「楽しむこと」。こういうことを言葉にする人って実は少なくないんだけど、それを徹底して実践している人はかなり少ないと思う。映画制作に関しても公開直前で延期になったりとか、いろいろな経験をされていますが、それをマイナス「だけ」と捉えることなく、前に進んできた「実績」が著者に力を付与しているような感じです。その「経験」に裏打ちされた言葉は、表面的に「外から見ている」人のそれと違って、非常に心を打ちます。特に、「思っているけれど行動していない」人にとっては、「てんつくマン」の行動力は、刺激的に映ります。そしてそれは自分とかけ離れた世界ではない、という感覚を伴う、ここが最重要かと。そう、自分でもできるはず、今日からできる、と思わせるものが込められているんです。それは難しいことではなく、「楽しむ」ことだから。
変化を望まない気持ちってなんだかんだいってどんな人にもあると思います。自分はそうではない、と言っていても、「新しいこと」に時間を割き、力を注ぎ始めることはやはり相当のエネルギーが必要。でも始めてみると「思っていたよりも...」ということは少なくない。そのような「思っていたよりも...」という経験も自ら体験しているにも関わらず、「次の新しいこと」に向かう時は、また元に戻ってしまうこともあり...「楽しむ」ことが足りないのかもしれません。
そして大事なことは著者のいうように「楽しむ」ことが重要であって「楽(らく)」をすることではない、とうこと。徹底してひとつの物事をやり遂げること。その徹底の中で次の展開が見えるかもしれないのだ、と。裏を返せば、徹底してやらなければ「次」は見えてこないのかもしれない。当たり前のことなのかもしれないが、それが出来ていない。出来ていないのならばやればいい。
「挑戦」なんて言葉にすると重くなってしまうけれど、著者のように「自らを高める」ことを成し遂げている人を見ると、刺激も勇気ももらえる。立ち止まっていても何も変わらないのだ。前に進むことが大事。
楽しもう。自分も、自分を支えてくれる人も、楽しもう。

【ことば】何かやったことで生まれる後悔は時間とともに小さくなるけど、やらなかった後悔は時間とともに大きくなる。

すべてはこの言葉で表されている。できるかできないかで迷うんだったら、やった方がいい。時間とともに蓄積される「後悔」でカラダが満たされてしまうのは御免だもんね。できるかできないかは、やった後で決められるのだし。シンプルだけど、「生きていく」ことの真実を見つけた気もする。

あきらめない生き方 ~小さな一歩を踏み出すための55のメッセージ~


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