『目のつけどころ』山田真哉②
[14/179]BookOff
Amazon ★★★
K-amazon ★★
『さおだけ屋』以来、約1年ぶりに著者の本を読む。実は新刊で紹介された時に買うか迷っていて、たまたまBookOffの棚で出会ったので...という経緯。前回が結構よかったので期待を持つ。タイトルの付け方はなんか「広告色」が強い感じがしたけれど、まあそれは気にしない。
著者がいう「目のつけどころ」は、①視点②アイデア③アウトプットと昇華していき、これが揃って初めて評価されるべしと。これらの掛け算で成り立っているので、どこかがゼロであっても結論ゼロになる。つまり「視点」がゼロ=つまり視点を持たないことはそもそもダメだし、アウトプット(「説得」という言葉を使用されているが)がゼロならそれもダメってこと。これらは明快であり、しかしながらよく言われていることでもある。視点を可能な限りタクサン持つようにして、本書に書かれたような「パターン」を用いれば、誰でも「目のつけどころ」はよくなる、という主張。これも真なり。しかしながら...「軽い」んですよね。全体的に。「薄い」と言ってしまっては失礼なのですが、なんかコラムとか読んでいるイメージで、どうも深みがありません。さらっと読めること自体は悪いことではないんだけど、何も残っていない感じがする。なんとなく...(著者の提唱している)「穿った見方」をしちゃうと、「ホントにこういった本を世の中に出したかったのだろうか?」ということまで「読んで」しまう。『さおだけ』に比べてしまうと余計に(多くの人は比べると思うけど)そう思ってしまいますね。
唯一、「知識を蓄えることが、相手との情報格差を生み、その格差が「権力」として説得力を増幅させる一因になりうる」という点は、それなりに一般的には本などで情報を得ている自分として、アウトプットさせていく上で役立ちそうなマインドである。けどなあ...これにしたって、「テクニック」にすぎないわけで、説得力を増すために本を読んでいるのか...ある面で正しくある面で誤っている、にすぎないんだろうなあ。
もしかしたら、最大限自分の「うぬぼれ」から見ると、「既にここに書かれていることは意識の中にあるさっ」ってことなのかしらん。それならば少し自信。けれども少なくともこの本から得たものは少ない、ということは事実であり、また会計士としての著者は、やっぱり「そっち」よりの本の方が面白いんではないかなっていうのも事実かも。若干「目のつけどころ」がずれているのではないかな...
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