2010/10/18

難解。役に立つのか?


『リフレクティブ・マネージャー』中原淳・金井壽宏②
[12/177]BookOff
Amazon ★★★★
K-amazon ★★

タイトルがかっこいい。金井さんの本は以前に「資生堂」絡みで読んだことがある。選書の理由はそれ。が、この本は、「学者」が「論」を難しく書いてある、それ以上でも以下でもない内容。社会人のための「教育」という概念がこれまで非常に薄く、「教育学」と「経営学」のセンセが、持論を披露している。
難しいよ。「~論」をいくら読んでも、アメリカで○○教授が提唱しているように、っていくら言われても、実際に「それ」が発生しているのは現場であって、その展開されている「論」の対象が、日々変化するものであり、またそもそも相手が「人間である」ことが、どこか抜け落ちているような感じが最後まで抜けず。著者自身も説いているように、「学者が研究するセオリー」と「実際に起こっている現象」とのバランスが大事なことはわかる。が、学者センセが提唱する「セオリー」は、もっと「実情に近づこう」とする意志をもたなければいけないのではないでしょうかね...「異業種交流」のヒントを大学主催で実施したことについて自画自賛されているけれども、これって「学者側」が絶賛しているのははたして本当のところどうなんでしょ?って穿った見方もしてしまいがち。このふたつ(論と現場)の共存、バランスが悪い、という以上、自ら近づきましょう。難しく書かれてしまうと、近づこうとするこちら側の気持ちが萎えます。こういう類の本に限っては、持論である「本は1冊全部通して読むことで全体像をつかむことが大事」を曲げざるを得ない。
考え方は同じであっても、「現場」発信で考えたモノのほうが数倍いいだろうね。人事担当者だって、著者の言うような「限りなく理想に近いプロフェッショナル」になりえないですよ、現実的にはね。ベンダーが提供するセミナーだって、それ自体が悪いものばかりではなく、要は捉え方でしょ。捉えるのは「現場」の人間であるので、それを除外して、提供する、選択する側の理論を期待するだけでは進まないよね。
ここから得たものってなんだろう。そういう研究をしている方々っているんだなあ、ってことかな。それを知るために時間をかけたのって、どうも...なんとも...

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