2012/08/11

見習うべき人と、ファーストクラスは関連ないですね

ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣
ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣
  • 発売日: 2009/12/01

『ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣』美月あきこ
[7/142]Library
Amazon ★★☆☆☆
K-amazon ★★☆☆☆

実際のCAとしての体験、そしてセミナー講師、コンサルとして独立起業されている著者が、「ファーストクラス」に搭乗するビジネスエリートについて語ります...という切り口ならばそれなりに面白いのですが、それもあり、ファーストクラスのサービスのこともあり、キャビンアテンダントの苦労話あり...メッセージが何かよくわからない混乱状態になっています。

「元国際線キャビンアテンダント」の書いた本、ということで、ファーストクラスに関する話しを詰め込んだのでしょうが、確かに高額なファーストクラスのサービス、その高額でも利用するお客様のエリートぶり、CAを軸とした話しの方が統一感はあるのかもしれないし、興味を引くのかもしれないけれど、単にそれ(タイトルで興味関心をひくだけ)どまりです。ビジネス本の範疇ではない。

ファーストクラスのお客様の話し方、姿勢がよい、という。だから話し方や姿勢をよくするためにはこうすればいい、という。ん?何か違和感あるよね。話し方や姿勢を「ただしく」するのはもちろんよいことだと思うけれど、「ファーストクラスのお客様」とは無関係だよね。そういう「ちょっと考えてみると”ファーストクラス”と関係ないんじゃ?」的なものが少なくない、いや、多い。

「ファーストクラス」でいえば、それに対するサービスは、もちろんさすがにプロの域だなあ、とは感じます。「個」として究極のサービスを提供する姿勢、考え方、取り組み方、著者自身のマインドの高さは尊敬に値します。それだけに、ファーストクラス「以外」、つまりビジネスクラス、エコノミークラスの扱いが低すぎるのが残念。(ファーストクラスに比べて)ビジネスクラス利用者はあまりレベルが高くないような書き方は、非常に後味が悪いです。

ビジネスマンとして、もっといえば人間としての質を、搭乗する座席によって比べられたら、たまったもんじゃないですよ、実際。もちろん「ファーストクラスに乗れるような」ビジネスマンになるためには...というのがテーマなんだろうけれど、それと人間として尊敬できるかどうかは、まったくベツモノです。

【ことば】相手の立場に立ってものごとをとらえようという「仁」の思想を説いた孔子の時代から「他社の喜ぶ顔を見ることを自分の喜びにできるのが真の成功者だ」と...

どうしても「自分」中心で生きてしまう。でも実際に他者の喜ぶ顔を見たとき感じる「喜び」って、なんとも言えぬものがある。前提としてその相手をよく知ること、好きになること、信じること。そして自分を信じることも必要な要素だ。

ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣


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