2012/07/06

「厳しさ」を知り、ますます前を向いて


『取締役になったら「初めに」読む本』福崎剛志
[4/119]
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K-amazon ★★★☆☆

ダイレクトに読者が限られている「ハウツー」である。こんな本を読むのは、自分に知識が「必要」だと迫られているからです。著者がこの本で伝えている先は、まさに「初めて」知る人。最低限の知識を以て臨まないといけない、という内容なので、まさに今、自分にはマッチング度合いが高いわけです。

図らずも本書の中で指摘しているように、取締役、役員という立場については、自分では何も知らなかったなあ、というイマサラの思い。そして、「偉い人」「高給取りの人」というイメージが先行していた部分はありましたが、言うまでもなく、「責任」がついてくるということ。
従業員という立場とは全く別世界の話しで、心構えを新たにした、そんな感じです。

会社から委任された経営のプロである取締役。会社の重要な業務についての意思決定を行い、他の取締役の業務遂行を監督し、代表取締役の選任・解任を行う。この3つがその「役割」であること、本書を通じて何度も触れられていました。特に最初の、業務執行について責任を元に執り行う重要性。これは会社の規模云々ではなく、まさにビジネスに携わるものとしての自覚が大事。

自分がどうこう、というのとは別に、これまでに属した会社の「役員」に対する意識も変わってきました。彼らの(目に見える)パフォーマンスを、従業員と同じレベルで見て時には批判してきたりしたこと、もしかしたら誤りがあったのかもしれません。

会社経営のプロとして委任される取締役、その意識を持つのは大前提として、ここに関わる法務的なことはまったくといって知らなかったのが現実です。この類の本を他に読んだことがないので、比較することはできませんが、イメージとして法律関係は「読むのに困難」なものだと思われますが、「初めて」と銘打ているだけあって、「駆け出し」の身でも十分理解できました。
右も左もわからない、こんなときにこのようなハウツーは、非常に力強い味方です。

【ことば】会社をつくるということは、大変なことです。起業の高揚感と同時に、不安感に襲われても不思議はありません。その不安感のなかには、「取締役」という立場の重さも含まれているのでしょう。

自分の周りにも、「起業して取締役」という方がいらっしゃいます。彼らは起業当時のことを「さらっと」語るのですが、言葉にできないくらいの苦労を乗り越えてきた自信もうかがえます。そんな姿を見ていて刺激をいただいてます。「さらっと」語るのがいかにもかっこいい。

役員の法律知識がよくわかる! 取締役になったら「初めに」読む本




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