- トイ・ストーリー〈2〉 (ディズニーアニメ小説版)
- 発売日: 2000/03
『トイ・ストーリー2』レスリー・ゴールドマン
[19/134]Library
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K-amazon ★★★☆☆
1996年3月の日本公開からもう15年経っているんですね...でも全く色褪せない感動があります。「トイストーリー」。劇場ではもちろん、DVDも何回も見ています。最終作[3]では泣かせるパートもあったり...
全編コンピュータ・グラフィックという制作技術の特異性が話題になりましたが、この映画のシリーズが素晴らしいのはそれだけではありません。綿密に練られたストーリー、後から伏線に気づく起承転結、人間のキャラとなんら変わることのないメッセージ性。ストーリーだけ見ても、かなり完成度が高い作品だと確信できます。
本書は、「映画が先にあって」の、”ノベライズ”です。 なので、映画に忠実に描かれており、映画の興奮を思いだす以外に、本書だけの感動は得られません。ま、素晴らしい映画を文字にするとこうなるのね、くらい。顛末もわかっていますし、このあたりは映画だとあの辺だなあ、って思いだしながら、数十分で読めちゃいます。
「2」は、個人的にはシリーズの中で最も面白いと思っているもの。偶然が重なって「さらわれた」ウッディは、博物館で「見られる」存在を選ぶか、アンディのおもちゃとしての役目を全うするか、選択を迫られます。いつまでも「アンディのおもちゃ」としてはいられない。いつかは別れる日が来るだろうと解ってはいても...
映画を見た後は、正直「おもちゃ」のことや、「おもちゃ」を友達と信じて疑わなかった幼年時代を思いだしたりしたのだね。この本を読んで改めて思いだすこともあった。部屋にあるおもちゃが夜動いているんじゃないか、動いていても不思議じゃないような気もした。
ウッディやバズは変わらないけれど、アンディは大人になっていく。そこに「時間」の避けられない事実と、ある意味の厳しさ、淋しさがある。変わらないものと変わっていくもの。
あとから知ったのだけれど、あのスティーブ・ジョブズもこれにこの映画に関わっているのがすごい。大人になってから出あえたタイミングは、むしろ良かった気がしています。
【ことば】「アンディのこと?いや、心配していないよ。アンディがおとなになっても、おもちゃに関心がなくなるまでは、楽しくすごせると思う。それでいいんだ。」
無事にアンディの部屋に帰りついたウッディがバズに対して。自分の役割を見出したのか、それは投げやりなセリフではなさそうだ。「人間側」としては、そんなおもちゃを、「自分が関心がある」あいだは、大切にしなくちゃ、そう思う。
トイ・ストーリー〈2〉 (ディズニーアニメ小説版)
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