2011/01/03

「希望」。いい言葉です。常に持つ必要があります。

希望のつくり方 (岩波新書)
希望のつくり方 (岩波新書)
  • 発売日: 2010/10/21
『希望のつくり方』玄田有史
[1]bk1
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★★★★

「希望」が無くなった...見つけにくい世の中だ...そんな言葉が跋扈している中、新鮮でチカラをくれる内容の本に出会った。少しだけ、けれども力強いきっかけを与えてくれる本です。
「希望学」という学問としての「希望」を研究されている著者であるが、冒頭にあるように「希望にあふれるべき若者」向け、という書き方からか、研究者、学者さんの書く文体であるにもかかわらず、非常に分かりやすい、読みやすい、理解しやすい。あたたかい。やさしい。気持ちが伝わる。まず、この文体からうれしい。読んでいる過程でも気持ちいい。これがまず大事なんだよね。しかも内容が「希望」について、である。読み進めるうちに「希望」が湧き出てくるわけではないけれども、希望を持てるような心境になってくる。それは保障します。「大丈夫」とか「がんばれ」の使い方を説いている箇所はあるものの、いわゆる「テクニック」的な説明、コンサル視点の見方はない。それよりも、「希望を持つ人が少なくなっている」現実に向かいながらも、ではどうゆう世の中になったらいいのか、その実現のためには、個々人がどうあるべきなのか、それらが個人レベルでの実現可能範囲で十分可能なことが書かれている。だから現実的で、勇気がでる。
さらには、(直接にはかかれていないけれども)「ウィークタイズ」(ゆるやかなつながり)という表現で、希望を持つための環境について書かれている。これって、Twitterなどのツールを利用した「つながり」によく表現されるフレーズだよね。これもやっぱり「ツール」の域を出ないのか、あくまで目標に対する手段的な位置づけとして「利用」するのか。それを考えれば自ずとコタエはでる。
「希望」という言葉。若干古臭いイメージもあるし、口に出すのが少々恥ずかしいこともあるかも。でも、言葉に出さなくても(出したほうがいいんだろうが)、強く持ち続け、そして実現のために行動すること、これを継続することにより、何か得るものはあるあろうし、自分が変わってくるはずだ。「実現するかどうか」ではない。あくまでも、希望を「持つこと」そして、実現のために「行動すること」。これだ。これだよね。
自分にも、言葉にはださないけれど「希望」がある。これを実現するために、直接、間接行動すること。これのために生きていく。そんな「希望」を持っている。だから頑張れる。

希望のつくり方 (岩波新書)

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