2011/01/20

タイトルに偽りなし。内容は「ぶれて」いません

ぶれない人 (幻冬舎新書)
ぶれない人 (幻冬舎新書)
  • 発売日: 2010/07
『ぶれない人』小宮一慶⑦
[11]BookOff
Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★★☆

小宮さんの本は面白いなあ。ストレートで伝わってくる。あまりにも伝わってくるので一見「深み」はないように思えるけど、繰り返し「本質」を説くことで、ムズカシー言葉を使わなくても、きっちり伝わってきます。著者自身が何度か書かれているように「100冊本を書く」という「目標」(「目的」ではない)を掲げているが、どの本を読んでも(まだ7/100だけど)そのメインテーマは異なっても、著者の「本当に」云わんとしていることは「ぶれない」のはわかる。
この本の中でも度々触れているけれども、
「よい仕事をする」
「おかねをたくさん得た人がすごいのではなく、いい仕事をした結果おかねを得ることが大事」
というのは、イタイほど心につきささる。一時的に「成功」(ここでは儲かった、という意味)したとしても、長期的に見てそれが何であるのか。「いい仕事をする」具体的には、きちんとお客様を見ている、という仕事をしていく中で、結果的には儲かる。それをまた還元してさらに高みに進む。これを「理想論」と捉える人は、まだ本質がわかっていない、となんだか心中を看破されたような指摘もあった。
もちろん現実的には、「表面的に」ぶれることはあるかもしれない。著者が「例示」していたのは「振り子」であって、たとえぶれたとしても「元」は必ず存在する、ということ。これがないとただ単に「いったりきたり」ということになり、また「上」である者がぶれていると、自分自身のみならずその周りもぶれてきてしまう。必ず「元」=軸となるものが必要で、そこがぶれていてはダメということだ。
なんだかすごく「ささる」。会社人間としても、自分の人生観にしても。「ぶれない人」になるために著者が進めているのが「長く人々に受け入れられていた本を読む」など、勉強を怠らないこと。これも正論。いろいろな角度で物事を見られるようになること。事物をありのまま受け入れられる人間になること。「目的」に向かっては、あらゆる角度の視点を持ち、実行できること。
そして何よりも「目的」をぶらさないこと。まさに正論。「コンサル本」にありがちなテクニックはここにはありません。真に受け入れられる、良書。

ぶれない人 (幻冬舎新書)

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