2010/12/27

「マエフリ」が長すぎた

『「WHY型思考」が仕事を変える』細谷功③
[16/223]bk1
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★☆☆☆

「地頭」シリーズを読んでからもう1年半...かなり「面白い」本で、『いつか読みなおす』リストに入っているんだが、今回のは少々疑問符が...「WHAT型」つまり、云われたことをマンマこなすタイプが重宝される時代から、「WHY型」つまり、自ら考えることによって自分も含めた「成長」を促進するタイプへ、時代が移り変わっていると。確かに実体験でも新たに出される本でも、その傾向は間違いないだろう。その「WHY型」は、どのような思考タイプなのか、なぜ「WHY型」なのか、という「説明」が長い。その必要性もわかるし、そうでなければこれから生き残れないし、というのは自覚として既に持っている者にとっては、「説明」よりも、どうやったらそうなるのか、どう考えていくべきなのか、という流れが欲しかったかな...一方で「WHAT型」の職種もあるし、そういう局面だってまったく無意味なわけではない。これは著者も言っていることだけれども、そのバランスをとることが最大、必要なことなんだろうと思う。若干方向性が「今の(これまでの)教育体制」にまで飛躍してしまい、論旨が広くなりすぎているような気がする。必要なことだし、根源はそこなのかもしれないけれど、なんとなく「コンサル」的な発想であり、ビジネス現場で「今日からどのようにしていこうか」というレベルの者には(当面)不要かもしれない事項も少なくない。
WHY型思考=「なぜなぜくん」、WHAT型思考=「そのままくん」、と冒頭でキャラ付けをしたけれども、それが展開されることはなく...全体に抑揚のない、同じことの繰り返し、という感じです。それだけ著者が主張したいことが「一本」なのかもしれませんが、読んだ後に「さて、どうしよう?」となってしまう。そこを「考える」ことが大事なのはわかっているんだけど...

「WHY型思考」が仕事を変える (PHPビジネス新書)

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