- おとなの進路教室。
- 発売日: 2007/03/16
『おとなの進路教室。』山田ズーニー
[10/217]Library
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★☆☆☆
直前に読んだ本『大人のための文章教室』とタイトルが似ているのは単なる偶然。それが「読みやすかった」のに対して、この本は冒頭から著者自身が「さらさら文章ではありません」という布石を打たれていた、そのままの印象です。
生き方。働き方。今の自分にはまさに「タイミング」ではあるのですが...著者自身が会社員を自ら離れ、悩みながら今の自分を見つけた、そんなご経験を元に、生き方、働き方を綴られています。書かれている以上に葛藤はあったはずだし、自分を見失いがちな時もあったことだと思います。それを乗り越えたからこそ、今がある...そういう読み方をすべきなのでしょう。が。ヒネクレ度合いが高まっている自分は、「今の自分」、乗り越えた自分の像が、この本の中からは見いだせなかった。苦しい経験をされてきたのは伝わりましたが、それを経て今、どうあるのか、というのが、非常に抽象的でわかりにくい、そんな印象が強い。まさに「文章教室」で言われていた、「伝わる文章」になっているかどうか。不安定な自分には、行間を読んだり、深読みしたり、というのは苦手でございます。もう少し「さらさら読める」ものであればよかったなあって思いますね。
自分を見つめ直す。それには何歳であろうと関係ない。本当に自分の立っている(べき)場所はどこにあるのか。そんなことを考えた。そういう(小さな)きっかけは与えてもらった。「場所」「夢」「他者」「金」...キーワードとしては残るものは少なくないです。ただ、この「重い」読後感がなんとかならないかなあ、と。
おとなの進路教室。
0 件のコメント:
コメントを投稿