『真実の瞬間』ヤン・カールソン
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Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★☆☆☆
読むのが遅い...と言われそうなほど「有名な」本だと思う。もう20年前か...経営危機状態だったスカンジナビア航空を救った若い社長、その考え方と実行力。そんな内容で、タイトルのスマートさも含めて期待値は高かったのだが、おそらく読む順番を間違えたのと、組織を活性化させるやりかたについて、結構(もしかしたらこの本をベースにして)書かれた本を読んできているので、あまり斬新なイメージは持てず、「真実の瞬間」に自分は出会うことができなかったようだ。
もちろん、「製品主義」から、「顧客主義」への視点変更、つまり機材を売った買ったではなくて、航空会社は、安全に快適に移動をサポートするサービス業である、ということを少なくないスタッフたちに浸透させていったこと、迅速な対応を求められる現場のスタッフが裁量、決定権をもつような仕組みを作り上げたこと、これらは非常に興味深い。その改革を推し進めた著者のリーダーシップを含め、まさに自分ができていないことである。そうなんだけど、今現在は、自分の方向性が「他人への貢献」という視点に移っていて、会社本位ではなくなりつつあることと、そういった思いと現実でどう対処すべきか、どう進むべきか、っていう深い悩みを抱えているので、この本のような「成功事例」を記載したもの、それ以上深くはないもの、というのはあまり響かない環境である。
なんとなく著者の実像、どんな人であるのか、というのもわかりにくく、もちろん「結果」がすべてを表しているのだとは思うけれども、人物が見えてこないと感情移入もしにくいなあ。自分を取り巻く環境が変わった時にもう一回読む...ことはないですねー。
真実の瞬間―SAS(スカンジナビア航空)のサービス戦略はなぜ成功したか
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