2010/12/12

(勝手に)期待した方向ではないけれども..



『ビジネスで一番、大切なこと』ヤンミ・ムン
[8/215]Rakuten
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★★☆☆

積読が多くて、原則「先入先出」で読んでいるせいもあって、「今話題の」本をその(話題の)タイミングで読むことってあんまりない。この本はそういう「稀な」タイミングで読んでみたが...なんとなくこれまで自分が読んできた流れとしては、「ビジネスに大切なのは、テクニック「だけ」ではなく、考え方や、本質的な「思い」も含めて」という漠然としたイメージを持ちつつあり、「数字」の限界を感じつつもある中で、どのように自分を、自分が携わる価値、言い換えれば、主役=顧客を根本とする構造の中で自分はどの位置にいるのか、いるべきなのか、その上で「大切なこと」とはいったいなんだろう?...という複雑な(自分で「複雑」にしている傾向はあるけれど)中でこの本、このタイトルに期待すべきは...
ちょうど「真ん中」といったところでしょうか。所謂マーケティングのセオリーはもちろん知識としてあるという前提の上で、「脱」「超」セオリーの手法が抜け出して成功している事例がある。これまでのセオリー「だけ」を追い求めている企業は、「差別化」しようとして「同質化」している、これによって「ブランド」というメッセージが顧客には受け入れられなくなっている...
確かに、アップル、AIBO、MINIクーパーのマーケティングに代表される成功事例は、これまでのセオリーで成功しているのではない。それを超えた「感性」により近づいた手法だろうと思う。けれどこれらの手法をとっている企業だって何万とあるはずで、この手法をとったからすなわち成功というわけではない。そういうところを考えると、従来型でも、超セオリー型でも成功も失敗もあるわけで、この分類そのものの意味があるのかどうか...やっぱり「複雑」だなあ。
そこは「教授」なので、どうしてもテクニック論に偏る。それがいいのかどうか、悩む今の自分にとってはそこで解決策を見つけられるはずがないんだろうなあ。今近寄りたいのはむしろ「心理学」「行動学」であって、「統計学」ではないのだ。だからこの本は読む側のステイタスによるものかと..肯定も否定もできないが、異なるスタイタスになって読み返すことはあるかと思う。

ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業

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