2010/12/04

納得!でも...

外国語を身につけるための日本語レッスン
発売日: 2003/09
posted with Socialtunes at 2010/12/04

『外国語を身につけるための日本語レッスン』三森ゆりか
[3/210]bk1
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★★☆☆

英単語を知っていても外国人と話しができない...それは「言語技術」の未熟さにあった!という著者の持論。外国では普通に思考回路にあるような順序だて、考え方といった「技術」が日本の教育におけるそれと異なるため、日本語の「曖昧さ」を残したままでは外国人との会話がつながっていかない。つまりは、外国人と話をするためには、まずは母国語(日本語)で外国語の「言語技術」を身につけるべし!という内容です。それには「主語の明確化」「対話するための『問答』」「説明の技術」これらを学びましょう...なんかすごくしっくりきます。自分は今現在外国語を習うとか外国人と話をする環境にはないのだが、ニュアンスとして言わんとされていることは分かる気がする。つまり文化、教育的な背景、環境の違いが「対話」のズレを生み出すといったこと。確かにここを理解すれば、いや理解しないと「文法が間違ったって伝わるのさ」という、よく言われているようなフレーズは成り立たないだろう。「伝わる」ためには、考え方や伝わり方、すなわち「技術」を習得せねばならんのだからね。
実際にトレーニングしたり、異なる背景を持つ外国人と「対話」をする機会はそうそう自分の周りには発生しないと思われるが、まずは「日本語」でその技術を習得する、という考え方には同意です。良くも悪くも「表面化しない一歩深いところ」を読み取ることが日本語における対話の特徴だと思うが、「言語技術」の習得(あるいはトレーニング過程において)によって、日本語の「よさ」というのも再認識できそうだ。「主語を必ずつける」というのは日本語の「会話」としては違和感だけれどもまずは「意識」が考え方を変える。逆のパターン「外国人が日本語の背景、環境を知ろうとする」ことがほとんどないように思えるのが不思議だしシャクではあるけれども、コミュニケーション手段としての「英語」にはかなわないもんなあ。
全体通して、書かれている内容は興味深い。けれども「言語」を専門にされている方の本は、理屈っぽくて読むのに疲れるんだよね。そもそもそんなことを行っていたら「言語技術」が身につかないんだろうけどさ。でも本1冊どこにも「エンターテイメント」が無いのも困りものですね。だって、英語って「ユーモア」が大事でしょ。


外国語を身につけるための日本語レッスン

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