2010/07/09

痛快!気持ちよいね


『つっこみ力』パオロ・マッツァリーノ
[6/109]BookOff
Amazon ★★★
K-amazon ★★★★

自称イタリア人戯作家の「反社会学」本。学問、学者のモノの見方を「現実にはこうなんだよ」と痛烈に否定する内容。「否定」という言葉を使うか迷ったけど他にいいワードが出てこない、ネガティブな意味ではなくて、「なんでセンセってそうなの?」という普段から自分も感じていることに対して、自分が感じていることを表現してくれているような痛快さを感じられる。
「難しいことをわかりやすく」っていう当たり前のことをできない学者センセ。データを、「都合よく」解釈して、さもデキるように見せかけるお偉いさん...はたして彼らは何をしているんだろう?何のための研究?学問?本書には使われていないけれども、結構モノゴトの「本質」をついている内容。おもしろい。心地よい。タイトルの「つっこみ力」は前半部分にしか通っていない(後半は「つっこみ」からは離れる)けど、著者の言わんとしていること、「社会学」「経済学」と、実際の「場」で起こっていることがいかにかけ離れているか、現実に必要なことは何であるのか、という本質に迫っていると思う。
「正しいこと」が常に「伝わる」わけではない。そこにプラスして、「突っ込み力」=愛と勇気と笑い、これが必要、という「論理」はかなり真理かも。「伝わらない」以上、「正し」くはないのかもしれないし。これ、結構ポイントかもしれない。「正しい」ことばかり伝えよう伝えよう、としても限界があるのかも?直球ばかりでは勝利投手にはなれないのかも。
直接的にこの本から何かを学べる、というわけではないかもしれない。正直「残っている」ものは少ないし、「今日から実践してみよう」的なことはないかもしれないけれども、「読み物」としては十分に「あり」です。著者の本、他も読んでみようと思った。

AMAZONで見る

0 件のコメント:

コメントを投稿

Twitter