2011/04/10

「距離」を考える、この意識は重要ですね

ゼロ距離マーケティング (PHPビジネス新書)
ゼロ距離マーケティング (PHPビジネス新書)
  • 発売日: 2008/11/19
『ゼロ距離マーケティング』浦郷義郎
[7/72]BookOff
Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★☆☆

まさに「お客様との距離」を意識している今の自分にとって、「どまんなか」のタイトルです。ここまでは、とかく「効率」「生産性」といった視点を持って進んできていますが、これって限りなく「売り手都合」でして、これ以外に視点が行かなくなってしまうと、お客様はいつのまにかいなくなってしまうのですね。そしてその「お客様がいなくなってしまった」状態に気付かない、という「痛い」状態になってしまいます。今の時代、以前社会学系で出てきた「売り手と買い手の情報格差」というのは、事実上消滅しています。いわゆる前時代的な「マーケティング」は、もしかしたら企業側よりも、お客様側が(たとえば購入選択における比較等)より高いスキルをもっていたりします。言葉はキタナいですが、売り手側が「ダマして」売りつけるようなアクションは、ほぼ見抜かれている、といっていいでしょうね。それは「売り手」として現場にいる自分には強く感じられます。だからこそ、「距離」を縮める必要がある。そして、考え方の転換=ホスピタリティのマインドを持ち、「結果として儲かる」という図式が必要です。
このあたりの、理想形としてのイメージを持っていたものと、本書の内容は大きなズレは感じませんし、自分の考えを強化してくれてます。「距離」のある考え方をしている、銀行、病院、それらの業界を例にあげています。そして「こーゆーの駄目でしょ」的な、銀行、病院の旧態依然としたフローを、ずーっと批判していて、最初から最後に至るまで、随所に出てくる。もちろん、その業界は特にそんな「古い」イメージなのかもしれないけど、読む側としては「批判調」が続くのはあまり気分がよくないですね。大事なこと=距離を縮めよう、がポイントなんですけど、読む姿勢によっては、大事でないこと=距離がある考え方だらけである、というネガティブな形で記憶格納されてしまいそうです。コラムが頻繁にでてきたりするのも読みにくい。とても重要なポイントが全体の軸になているので、ちょっともったいないですね。

【ことば】組織のなかの人間というのは、...サッカー選手と同じでなければならない。

「現場」で選択、判断をし、マッチメイクしていくのは選手。監督は「現場」にはいないし、個々の指示をするわけではない。けれど、監督が代わればチームが変わるように、考え方、意識の共有はその大前提として必須であろう。

ゼロ距離マーケティング (PHPビジネス新書)

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