2010/03/22

「やっぱり...」という結論。


『渋谷ではたらく社長の告白』藤田晋
[12/43]BookOff
Amazon ★★★★
K-amazon ★★

「同じ業界」にいる者として、もちろん知っているんだけど、あまり意識しない(会いたいという気はあまりない)存在であるところの藤田社長の、会社立ち上げから挫折(?)成功までのストーリー。
もちろん本の存在はしっていたけれど、「機会があれば読もうかな」程度の気持ちだった。
読後の感想としては...それくらいの読み応えにすぎない、っていうのが正直なところ。彼の「21世紀を代表する会社を作る」とか「上場する」とか、そういう意気込みは伝わってくるんだけど、それ以上のもの、それ以上の深さが見られない。徹夜続きで家に帰らない、という記述も(さもそれががんばっている、を伝えるためにあるようだ)何のために?という点が見えなかったりする。
なによりも、「大きな目標に近づくため」という大義名分はあるにせよ、関係する人との関係性があまりよくない気がする。大量に雇用して、辞めていくひとも少なくない...など「冷静」な記述が目立った。(「静」という字は不要かもしれぬ)
確かにこの期間での急成長は、自分のような凡人には想像もできないような。アイデア、実行力、それに伴う摩擦と突破力、体力、資金力、人脈...そんな血反吐はくような努力があってこそ、だと思う。それを書かれていないのは「奥ゆかしい」のか「感じていない」のか。いずれにしても、視点があくまでも「自分」、広がっても「自分の会社」にとどまっていて、広告主、ましてや顧客のことは、まったくアタマになさそうだ。まあ、ないだろうね。
著者の会社ともしばらく前まで取引があった。私の持つその会社のイメージはけしてよくない。「自分の会社の枠=メディアを売りつける。売ったらその後のフォローはまったく無い。更新時だけ積極的になる。自分の考え、アイデアを持たない。顧客=広告主のことを知ろうとする姿勢がまったくない」これは担当営業の問題?いやいや、4人くらい代わっているけど全員そうだ。この本に書かれている藤田社長の思いが「ホンモノ」であれば、それが浸透していないことになる。これでいいの?
BookOffで¥105で購入した本であるが、正直それが妥当な価格のような。


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