2010/03/31

期待値が高すぎたか...


『パクる技術』斎藤広達③
[18/49]BookOff
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

もう200冊ほど前になるけれど、同じ著者の『サンクコスト時間術』を読んで、「メカラウロコ」になった。自分にとってある種「革命的な」変化があったかもしれない。大量な執筆をされている方ではないので、同じ著者の違う本を...というのはなかなか叶わなかったが、池袋のBookOffで遭遇。
一見刺激的なタイトルではあるけれども、「あの方の本なら...」ということで、きっと逆説的な内容でかならずやヒントがあるはず...と思っていたけれども、残念だけどあまり得るものはなかった。
「成功」のひとつの策として、他社(他者)の成功事例をマネする、というのは既にアタマにある。「マルパクリ」ではなく、そこから何を見つけ出し、自分の環境に向けてアレンジしていくか。それがポイントであることもわかっている。「新しい」何かを見つけるには、当然にヒントが必要であって、そこには「成功事例」がきっかけとなることが多く、ゼロから何かを見出すことはかなり困難。既に「セオリー」なのだろうけど。
そのあたりは充分わかっているつもりではいたが...自分に必要なのは、「気づき」を得て、それをどう昇華させていくか、どうアレンジ(料理)していくのか、という点。気づいたはいいけど、そのまま、というケースが多い。正直そちらの方が多い。そんな観点からは、本書に示されていた「So what?」=じゃあ、何をするの?っていうのが肝になるんだろうね。自意識過剰かわからないけど「Why?」は持っているつもりなので。
大半が事例紹介で、つまりは「パクって成功した」事例なんだろうけど、おそらく今「成功」しているものは多かれ少なかれ「パクリ」が原点なのだろう。やはり問題は、
So What?
なんでだろうね。そこをブラッシュアップさせるための「意識付け」というところにページを割いて欲しかったなあ、っていうのが本音。それを(過度に?)期待してしまったが故、どうも消化不良。しかも「サンクコスト」という、自分にとっての「バイブル」があるだけに..
ただ、「パクる」見本、これに対して、謙虚に愚直に調べる、考える、という点が、その答えなのかもしれない、と読後に思い至った。そうだよね。そんな簡単に「古本」で何かが「直接的に」得られるものではないしね。そういった意味ではプラス。そして「サンクコスト」をもう1回読んでみようかな、と思ったのもプラス。
プラスにしていこうと思う。

2010/03/30

ほんとにこんな会社が?


『ザッポスの奇跡』石塚しのぶ
[17/48]AMAZON
Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★★

正直その名称すら知らなかった企業だが(ECという枠組みでは「同業」であるが...)、副題にあるような「アマゾンが屈した」企業がホントに存在するのか...?半信半疑で読み始めた。
ありえないくらいに「素敵な」企業スタイルが描かれている。売上がどう、仕組みがどう、ということは少なく、企業文化として、従業員満足を作り、徹底する姿勢について、書かれている。すごい。所謂「カスタマーセンター」は、この企業においては一部署ではなく、会社全体がその姿勢を持っている、ということ。そもそも靴の通販というのが、個人的にはどうも信じられないのだが(自分では買おうと思わないので)、配送の仕組み(すぐに届ける、という「あたりまえ」の手法ではあるが、これがなかなか仕組み化できないのが現実)や、例えば、欠品の場合に他社で買えるところを紹介する、など...具体的であり、且つ、「お客様満足」という企業文化が徹底されていなければ、絶対にできない「事例」がいくつも紹介されている。
好景気のときは、「売り」一色でもそれなりに成果は出た。でも今は、それだけじゃいけないことは身をもってわかっている。わかっているけど、じゃあ、何をしているのか、何をすべきなのか。これができていないのが実情。そんな閉塞感にヒントになった。なった...かなあ。正直困難なテーマ。働く企業(自分の場合はチームと捉える)全体に、その意識を植え付ける、その意識を徹底させる、というかそれを「自然」になるようにする。それは必要ではある(と思う)が、時間もかかる。その時間を耐え切れるのか?その時間は「売り」はどう扱うのか...考えても進まないんだけどね。うん、やるしかないんだな。
この本の全編に渡って(というかザッポスという企業が持っている)貫かれていることは、「お客さま、会社、そして従業員」の3者がハッピーになることの重要性。よく言われる「win-win」という言葉はあまり好きではないのだが、こういわれるとなんだか納得できたりする。最近よく耳にする(のか、意識するようになったのか)のが、「従業員の満足」というキーフレーズ。働いている人がハッピーでないと、お客さまにハッピーを提供することはできない。う~ん、その通りだよねえ。そしてそのためにはリーダーもハッピーである必要がある。あるのか?これについて述べているものを見つけたことはないけれども、きっとそうなのだろう。
「働く」ということの意義を考え直すきっかけとなりそうだが、お客さまに何を伝えるのか、というテーマに対しても刺激になった。「関係性」つまり「信頼」かな。これはすなわちチームメンバー間にもいえることだね。
ひとつ疑問なのが、こんなにすごい「お手本」なのに、これまで聞いたことがなかったのはなぜなんだろう?ということ。これから耳にはいってくるようになるのだろうか...

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2010/03/28

軽い、しかし、深い。


『仕事は楽しいかね?』ディル・ドーテン
[16/47]Bookoff
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

自己啓発系の本を読んでいると何度か「引用」とかで目にすることのある本書。改めて読んでみる。全体がストーリー(物語)になっていて、まず、ここが他の自己啓発系と異なる(この手の「物語形式」は、圧倒的に「ヨウモノ」のほうが上手だよね)。そして、ところどころにキーフレーズがでてくるんだけど、最初のうちは、その意味がつかめないものが多い。これが最後まで読むとなんとなくわかってくる気がする、もしくはこれをアタマの片隅に残しておくと実際に仕事をしていく中でわかってくるんじゃないかなあ、って思えるようなものが。
「試してみることに失敗はない」
「遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る」
とかとか。タイトルの「仕事は楽しいかね?」っていうのもそうかもしれないね。今自分が聞かれたら、なんと答えるのか...
キーフレーズだけを捉えると方向が誤ってしまうものもあるが、例えば「目標は設定しない」とかいうニュアンスもあるんだけど、これは「目標に縛られるのは本末転倒であり、唯一立てるべき目標は『明日は今日と違う自分になる』ということだけ」という意味合いだっだり、「成功はむこうからこちらに近寄ってくるもの」というニュアンスは、つまり「その前提として真剣に一所懸命取り組んでいることが前提」だったり。
つまりこのあたりは他の自己啓発本とそうそう変わらないんだね。見方が違うだけ。でもこれだけでも結構「新しい」感じがするし、そして何より「物語」であることが、そこから「自分で考える」という一工程が入ることで身につく(感じがする)ことも多いのだと思う。
AMAZONでレビューで「勝間本」と比較しているのが複数あったけど、確かに両極端なのかもね。どちらがいい、とかいえないけど、自分は(両方読んだ上で)「こちら」がいいと思う。
実は読み終わってからさらっと「読み直し」をしてみた。そんなことは自分はこれまでしたことが無いんだけど。それだけ「薄い」んだけど、一読後に再読してみると結構「深み」が出る感じがしますよ。




2010/03/26

これがきっかけになるか?


『おはようからおやすみまでの科学』佐倉統/古田ゆかり
[15/46]Library
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

ちょっと前に読んだ「ゼロ」の本。この本自体はむっずかしくてよく理解できなかったが、ちょっとだけ「サイエンス」に興味を持ち始めた。もともと理科は苦手教科だったし、この分野は弱いんだけど、ちょっと「基本」を読んでみようかなあ、という気づきを受けて、図書館で「中学生向け」の棚から選んでみた。
まずは、身の回りに「科学技術」がどれだけ溢れているか、という話。そしてその便利さが「あたりまえ」となっている環境への気づき。そして「あたりまえ」が本当にいいのか?という問題提起。そんな構成。
本書にも書かれているように、イメージとしての「科学」乃至は「科学者」というのは、実際の生活の中ではほとんど意識していないし、意識する必要もないもの。故に(特に「科学者」という人種に対しては)遠い存在になっているのは確か。著者はこれに対して、少しでも意識、知識をもって、その技術をそのまま受け入れるのではなく、疑問をもつことが大事、と説いている。科学技術を利用することの便利さが、本当に自分たちのためになっているのか?技術開発以前に行われていた「手動」にこそ、本質があるのではないのか?という問いかけ。確かにそうかもしれない、と少しだけ思ったけど、本音の部分では「便利だからいいじゃん」という意識が抜けない。何も「疑問を持たなくても...」というのが考え方の根底にある。
もう少し考えてみると、私の世代(1960年代生まれ)は、比較的「恵まれている」と思っていて、科学技術のみならず、遊びにしても、音楽にしても、今から見れば「古い」ものと「新しい」ものを両方知っている世代。かろうじて白黒テレビもあったし、今のリモコン付のテレビもある。メンコで遊んでいたし、テレビゲームも遊んだ。でも、「今の環境」しか知らない世代はどうなんだろう?「60年代」は「旧」をしっているので「新」の便利さ、ありがたみを感じている(たまに忘れる、あたりまえに思ってしまうこともあるけど)が、「旧」を知らない世代は、「新」があたりまえになっているわけで...考えれば自分の子供たちにとっては「携帯電話」があたりまえで、「黒電話」は歴史になっているんわけだよね。ただ、その世代ごとに「旧」と「新」は存在するんだろうけど...
読む前に思い描いていた「サイエンスの基礎」とはちょっと趣がちがったけど、それなりに興味をもったかな。これまで「ビジネス本」ばかり読んでいた自分にとっては「異分野への進出」が結構興味どころだったりする。考え方の幅が広がれば尚可、かな。
ちなみに著者の属するグループは「リビングサイエンスラボ」というグループで、生活と科学という観点で活動しているらしい。ちょっと興味あり、なんで調べてみよう(参加できるレベルでは、もちろん、ない)
もう少し「サイエンス」を読んでいこうと思う。興味のある分野からにしよう。天文系かもしれないなあ。星って夢があるじゃん?「光年」というだけで、そのスケールが圧倒的だしね。うん、次はそれだな。




2010/03/25

やっぱりこーゆータイトルは...


『まずは、「つき合う人」を変えなさい!』山本亮
[14/45]AMAZON
Amazon ★★★★
K-amazon ★★

最近気になる自分のネットワークの「体積」。どうも貧乏性で以前の若かりし頃の生活圏から抜け出せない(贅沢できる身分にはなっていないけれども)。そんな中、「つき合う」までは行かないまでも、話をする相手、または自分の「日常」の幅、というのが気になっていることは確か。言葉は曖昧であるが「一流」に接することで自分の幅を広げられるような「気がする」。
そんな心理状態で惹かれたタイトル。「~なさい」系は打率が低い、ということもあったが、まずは一読。所謂「メンター」との出会い、その方法、そこから得られる自分の成長、さらには本、お金、そこから広がる自分=未来の自分への投資...

自分に置き換えながら読みすすめる。私にも2年前に出会った「メンター」が存在する。この方のおかげで自分がどのような影響をうけて、どのように変わったのか、そんなことを思い浮かべながら...メンターの存在は確かに自分を「変える」。どう変わっていくか、は自分次第だと思うけれど。実際にその方と話をするようになってから考え方も変わってきたし、またそこからネットワークが広がっていっている実感はある。つまり「つき合う人を変える」(広げる)ことによる「効果」は実感として持っている。
そんな私が読んでいると、納得できる部分が多く、「そうそう」が随所に感じられるのだが、それ以上がない。まったく。この本を読んでいる時間、その方と話をしていたほうが「効率的」であったかもしれない、とさえ思えてしまい...
おそらく、もし自分が今、本を書くとしたらこーゆー感じになるんだろうなあ、って思った。でもそれではいけないとも思った。「メンター」からいただいた刺激、「成長剤」を、今度は他の人に広げていく立場に少しでもなっているとしたら、これでは伝わらない感じが。もし今、自分に「メンター」がいなかったら、★がひとつ減るんだろうなあ。AMAZONでの書評が両極端にわかれているのもなんとなく納得できる。
確かにね、「つき合う人を変える」ことで自分は変わる。けど、無理やりに「変える」のか、気がついたら「変わっていたのか」それは異なる。自分は、(最近は意識しているけど)今のメンターに出会えたのは「メンターを見つけてやる!」と思ったからではなく、初めてお会いしてから「メンターであってほしい」「被メンターとして認めてもらうために自分を高めなければならない」という意識を持ち続けるなかで、今の関係性になりえたのだと思う。要は「自分」。あたりまえ、だけど。

著者はインターネットでビジネスをしている。さらに「セミリタイヤ」しているということだが...現在の年齢はわからないけれども、20代で「億」単位のビジネスを成功させた、っていうことは素晴らしいこと。この本からは感じられなかったけれども、それ相応のかなりの努力をされているはず。「つき合う人を変え」ただけではないだろうと思う。「同業」での成功は自分にとっても刺激にはなる。が、その分野での成功事例として「セカンドライフ進出」をあげているのは、ちょっとお笑い。「成功」か?しかも最近書かれた本なのに...

この本を読んだことで、改めて自分の「メンター」の存在を、そして「自分がメンターになるとしたら」ということを考えてみるきっかけにはなったかな。


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2010/03/24

読みづらいことってこうゆうこと


『このブランドに、いくらまで払うのか』白井美由里
[13/44]Library
Amazon ★★
K-amazon ★

図書館の棚で目に飛び込んできたんだけど、所謂コンサル系のビジネス本だと思っていた。けど中身はハウツー本ですらなく、統計の本、もっといえば学会用の論文みたい。
まさにタイトルどおり、であり、「いくらまで払うのか」について、各商品カテゴリーにおけるブランドに対して、「インターネット調査」した結果が書かれている。顕示軸(もっていることで自分の付加価値になるかどうか)、感情・思考軸で分類した4象限、「自動車、ファッション、テレビ、香水」について、そのアンケート結果が示されているんだけど...
とにかく読みにくい。これは自分のレベルの低さを露呈しているのかもしれないけど、本文はこんな表記だらけ。

「差別化ベネフィットでは、支払い価値の高い人は「土地・住宅(t2=-3.03,p=.003)」「スポーツ観戦(t2=2.50,@=.013)...に関心があり、低い人は「インテリア・雑貨(t2--2.01,p=.046)...

もちろん図表はあるけれども、なにがなんだかわからないし、これらが複数ページにわたって掲載された後に「結論は、様々である」なんて書かれていると...

少なくとも、たとえ例示されている「自動車、ファッション、テレビ、香水」関係の企業でマーケティングの仕事をしていたとしても、ヒントになるようなことは得られまい。次元が高いのかな、とも思えるけど、少なくとも「現場」の臭いはまったく感じられないし、もっといえば、そこにいる消費者が見えてこない。アンケート結果の「回答1」にしか見えない。研究者であるのならば「インターネット調査」ではなく、対面等直接的な方法で収集したほうがよかったのではないかな...

最後に著者の略歴を見ると、所謂学者、センセであった。つまりマーケティングのこちら側の経験がない方。そりゃこーゆー見方をするわなあ。このアンケート結果によって「ブランドの価格」を論じることが乱暴なのかどうか、それすらわからないけれども、何か学んだとすれば、「研究者のマーケ本は読まないほうがよい」ということか。少なくとも、この本(図書館で借りたのでなんとか...)に対して「いくらまで払うのか」という質問がもしあれば、私の答えは決まっている。

2010/03/22

「やっぱり...」という結論。


『渋谷ではたらく社長の告白』藤田晋
[12/43]BookOff
Amazon ★★★★
K-amazon ★★

「同じ業界」にいる者として、もちろん知っているんだけど、あまり意識しない(会いたいという気はあまりない)存在であるところの藤田社長の、会社立ち上げから挫折(?)成功までのストーリー。
もちろん本の存在はしっていたけれど、「機会があれば読もうかな」程度の気持ちだった。
読後の感想としては...それくらいの読み応えにすぎない、っていうのが正直なところ。彼の「21世紀を代表する会社を作る」とか「上場する」とか、そういう意気込みは伝わってくるんだけど、それ以上のもの、それ以上の深さが見られない。徹夜続きで家に帰らない、という記述も(さもそれががんばっている、を伝えるためにあるようだ)何のために?という点が見えなかったりする。
なによりも、「大きな目標に近づくため」という大義名分はあるにせよ、関係する人との関係性があまりよくない気がする。大量に雇用して、辞めていくひとも少なくない...など「冷静」な記述が目立った。(「静」という字は不要かもしれぬ)
確かにこの期間での急成長は、自分のような凡人には想像もできないような。アイデア、実行力、それに伴う摩擦と突破力、体力、資金力、人脈...そんな血反吐はくような努力があってこそ、だと思う。それを書かれていないのは「奥ゆかしい」のか「感じていない」のか。いずれにしても、視点があくまでも「自分」、広がっても「自分の会社」にとどまっていて、広告主、ましてや顧客のことは、まったくアタマになさそうだ。まあ、ないだろうね。
著者の会社ともしばらく前まで取引があった。私の持つその会社のイメージはけしてよくない。「自分の会社の枠=メディアを売りつける。売ったらその後のフォローはまったく無い。更新時だけ積極的になる。自分の考え、アイデアを持たない。顧客=広告主のことを知ろうとする姿勢がまったくない」これは担当営業の問題?いやいや、4人くらい代わっているけど全員そうだ。この本に書かれている藤田社長の思いが「ホンモノ」であれば、それが浸透していないことになる。これでいいの?
BookOffで¥105で購入した本であるが、正直それが妥当な価格のような。


2010/03/21

完全に「お手上げ」です...


『異端の数ゼロ』チャールズ・サイフェ
[11/42]AMAZON
Amazon ★★★★
K-amazon ★

たまには違う分野の本を...ちょい「背伸び」して、「科学」に挑戦。以前読んだどこかの本で引用されていたんだけど、「ゼロ」っていう特殊な数を、数学だけではなく、物理学、天文学、さらに宗教・哲学からみてみようという、魅力的な一冊。
...ということだったけど、「読もう」と熱くなっていた時から時間があいてしまったため、なのか、やっぱりそもそも「背伸び」に無理があったのか...まったくアタマに入らず。最初の部分の「ゼロという概念にまつわる哲学」的な見地あたりはなんとな持ちこたえたのだが、後半(そしておそらく著者が一番熱くなっている)物理学、天文学と「ゼロ」概念の関係性というところでは、正直「惨敗」でした...
むしろ、「科学者とは相容れないなあ」というネガティブな思考に寄ってしまったり...確かに宇宙って神秘的で魅力的でその分野が嫌いではないんだけど、その天文学における「ゼロ概念」つまりブラックホールについて、かれらが研究するに向かわせる究極の理由が私のような凡人にはわからない。それがわかったから何に?っていう、あまりにも現実的なところに回帰してしまうのが、すなわち私のレベルなんでしょうけれども...
まあ、「科学」については、興味がないわけではないので、例えば小学生向けの本とか、そういうところから始めてみようかと思う。今日は図書館に行く予定だから、そこで探してみよう。
そんなきっかけにはなりました。今の(自分の)「科学」レベルからしたらそれで「よし」とします。

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2010/03/18

どうも苦手だなあ...


『愛されるサービス』新川義弘
[10/41]Bookoff
Amazon ★★★★
K-amazon ★★

三宿の「ゼスト」、代官山「タブローズ」...一流のサービスを提供するレストランを手がけてきた著者。分野は違えど、「ホスピタリティ」という考え方で役立つことがありそう。異分野であっても「一流」の人の話を聞きたい(読みたい)という最近の自分の傾向から読んでみる。
のっけから、小泉首相とブッシュ大統領を自分のレストランでもてなしたお話が。すごいね。しかも当日「通常営業」の中で、いつもと、誰に対しても変わらぬサービスを提供した、という話。すごいわ。このこと、知らなかったけど、当時は結構話題になったらしい。
飲食店というくくりではあるけれども、「サービスの追及」という点で、
・お客さまに言われる前にサーブ(提供)すること
・それにはお客さまのことを良く知っておくこと
・滞りなくサービスを徹底すること
・お客さまとは「ヒフティヒフティ」の関係であるべし
といった「自らの考え方」を教えてくれるのと同時に、
・お客さまを知る、にはマネージャーがスタッフを知らなければならない
・シュミレーションを通して、スタッフまでサービスの徹底を図る
・料理担当といえども、お客さまを知る、ということを求める
・「自分の仕事」という責任感を持たせる
等々「チーム」としてのありかた、も書かれている。
今自分が携わっている「通販」はお客さまとの距離が「一見」遠い。いや、この表現は正確ではなく、「遠くみようとすれば遠くなる」というべきか。もちろんレストランの「直接」とは違うけれども、少なくとも「感覚」は常に磨いておかなければならない、ということを改めて感じる。

特に後半に入って、いくつかの「失敗例」として、起こってしまった「事故」に触れている。が...どうもここあたりから、「こんな事故が起きたときに私はこうやって対処した。そしてその後の成功につなげた」という論調が、私には「ほら、私はこんなにすごいんだぞ」って読み取れてしまった。冒頭の大統領の話も、「こんなにすごいことやってんだ」という風に思えてきてしまった...
どうも自分はひねくれているらしい。そんなレベルでは「サービス」を究める以前の問題かもしれない。けどもAMAZONのレビューに書かれているような「絶賛」はできなかったな。なんでだろう。以前ワタミの会長の本を読んだ後に感じたものと同じだった。古臭い先入観なのかもしれないけど、「表には出さないけどすごい人」が好きなんだろうね。ま、そういう人の書いた本はなかなかないんだろうけど。
一度紹介されているお店に行ってみようか。気持ちよくなれるのかどうか。「一流に触れたい」という思いは変わらないから。

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2010/03/17

これはいいです!


『自分の小さな「箱」から脱出する方法』アービンジャー・インスティチュート
[9/40]AMAZON
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

所謂「リーダー論」ではあるが、本全体がストーリー仕立てになっていて、「字面」レベルでは非常に読みやすい。「字面」と条件を付したのは、一読しただけでは物足りなさを感じるから。物足りなさというのは、この場合、「深く」考えさせられる、ということ。(私の苦手な)コーチング本や、行動指南書とはまったく異なる。こーゆー「リーダー論」を待っていた!とさえ言い切れる内容。

一般によくあるのは、
・ほめる技術
だったり
・他人は変えられない。自分が変わろう
だったりするけれど、そもそも「行動」以前に考えかた、さらにその深いところでどう自分を持つのか、というお話。何かがすぐに変わるのか、それは不明。少なくとも直接的に効果が目に見えるものではない。というかそもそも「効果を期待する」時点で間違っているのかもしれない。

ストーリーとしては、幹部がその「考え方」の研修を受けている、という内容だが、主人公の葛藤がよくわかる。「そうは言っても...」というのが根幹にあるから、なのだが、これはフツーにある話。セミナーをまんま受け入れらる人はそういないだろうし。彼は聞いたこと(受け入れたこと)を実行してみるが、もうひとつの壁にぶち当たったりする。これがとても現実味があって、自分に置き換えるのが非常にスムースだった。

まあ、ひとことで片付けるとしたら、(最近私のハヤリである)「愛=見返りを期待しない愛」なんだけどね。
この「考え方」を少しずつ実践していこうと心から思っている。この「日記」を読んでくれているスタッフも数人いると思うので、具体的なことは書かないけど。あとは私自身が変わっていくのかどうかを見守って欲しいと思う。
できれば管理職候補や、管理職になってから時間が経っている人にも読んで欲しいと思う。必ず役に立つと断言できる。けども、そうやって押し付けること自体が、この本でいう「箱」に入っていることになるので...

いつかまた、この方面で「壁」がやってくるだろうと思う。そんな時に、また読んでみたい。

2010/03/13

自爆しているような...


『頭がいい人、悪い人の話し方』樋口裕一
[8/39]Bookoff
Amazon ★★
K-amazon ★

なんとなく「人前」に立つ機会が出てき始めて、「話し方」って実は気になっている。ま、第一優先ではないのだけれど、それなりに「苦手」であることを自覚している自分としては、少しでもヒントがほしい。
そんな時にこの「タイトル」は惹かれるわなあ。ちょっとは期待してたけど...
40にわたって「こんな話し方はダメだ」の羅列。その中で、「えっ?そうなの?気をつけなきゃ...」というのは
ゼロでした。ゼロです。
自分のことしか話さない。知ったかぶりする。ケチばかりつける。
そりゃ、ダメな話し方でしょ。そんなのはこの本を読むまでもないよね。んで、各項目に「そんなタイプが周りにいる場合の対策」が書かれているんだけど、そこには「我慢する、耐える、無視する」ばかりで...
それって「対策」なん?なにかこの本からヒントはあるんかね?

とにかく。
全体的に、読んでいて楽しくない。これが一番よくない。なぜなら、40種類もの(実際はかなりかぶっている。)「ダメな話し方」を紹介している「だけ」であること。そして「愚かである」ともう100回以上書いてある。それでは読んでいて楽しいはずはない。「こういう話し方の人はアタマがよいイメージだ」という、ポジティブの方をベースにすれば、180度違うのにね。だから非常に読みづらい。だってヒントもなければ楽しくもない。
そして...もうひとつ。「根拠を言わずに決めつける」話からは、ダメだ&愚か者だ、という主張をしておきながら、数ページあとでは「こういう話し方をする人は社会的地位が低いだろうから~」って決め付けている。著者は文書指導のプロらしいけど、残念ながら、お金を払って読む内容ではない。ちなみに私は「105円」で買って、「見合う価値なし」という判断です。
200万部以上売れたって?だとしたら、今後の「ベストセラー」という広告文はまったく気にしないことにするしかないねー。








2010/03/11

不思議な世界だが...


『ザ・シークレット』ロンダ・バーン
[7/38]Rakuten
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

単に「話題になっている」ということで読もうと思った。数日前に「引き寄せの法則」系の本を読んだときに、この本も(が?)「引き寄せの法則」を語っている本だと知った。ある程度の期待とある程度の疑い...
実際にも書かれているが、いわゆる「スピリチュアル」である。この言葉、どう捉えるか難しいのだけれど、個人的には、「スピリチュアル」それ自体は否定しない。そういう世界はあると思っている。が、それを語る人は
あまり信用していないのが本音。「いかがわしい」感じがどうしてもしてしまう。おそらくそれはその当人に直接会ったことがないからだろうけれども...

約300ページに及ぶ「大作」(私にとっては)ではあるけれども、結構繰り返しが多くてその内容は、
「こうなりたい。これが欲しい」ということを、『願う→信じる→受け取る(感じる)』
ということ。それによって、本気で信じて願望することは「宇宙」がそれを実現してくれる、と...

表現として、その「周波数」に合わせると、宇宙の周波数と同じレベルに達し、それをそのまま「宇宙」が届けてくれる、となる。これだけ読むと「?」な感じはする。これで遠ざかってしまう読み手も少なくないんじゃないかと思う。(実はあやうくそうなりかけた)
違う見方をしてみる。「願う。信じる。受け取る」は、すなわち「愛」であると。これは度々本書でも表現されていた。そして何よりも「感謝」することであると。これはすんなり受け入れられる。
今の自分の環境に対する「愛」、周りにいてくれる人=職場仲間、家族、友人への「愛」、これは少なからず意識していること。けど、「自分への愛」これについては意識していなかった。これがないと「宇宙」は自分へのネガティブなものを引き寄せてしまうと...う~ん、なんともいえないけど、「自分への愛」これが足りないことは確かか。

仕事上の話だけど、「従業員が幸せでないとお客さまが幸せになれない」というのは最近感じること。これは意識中。しかしながら「自分が幸せでないと従業員が幸せになれない」という、もう一段階前までは考えられなかった。そうなだんよねー。それが起点になるはずだよね。

少しでもネガティブであると「宇宙」はそれに反応して、さらに「ネガティブ」を引き寄せてしまう。だからそれは意識を改革すべし。わかる。わかるんだけどやり切れるのか(と思ってしまうこと自体がネガティブなんだけど)。

本気で「願い、信じ」ること。これによって実現に向けて意識が集中し、環境もそれに向かう。それは確かだと思う。そしてそのキーになるのは「感謝」。これは改めて意識したい。そして「自分への愛」。これは結構難しいけれども、そう、考えてみればこれが究極の目的だよね。
「宇宙」かどうかは別にして、まずは「感謝」を徹底したい。偽善ではなく、心からの感謝を。

2010/03/09

素晴らしい言葉がみつかりました


『上司という仕事のつとめ方』松山淳
[6/37]Library
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★★

世にヤマほどある「リーダー論」。図書館の棚で見たときにはそれらと変わらない内容、程度の期待しかなかった。著者の名前も(失礼ながら)しらなかったくらいで...その手の本は大概「強くなる」「こうほめる」「こうしかる」の類が書いてある。実践してみようかな、くらいの価値がまったくないわけではないけれども、どうも自分のキャラからして無理しているような感じがして「実践」には至らず、ということが大半。
この本は...違った。さすが「心理カウンセラー」だからなのか、「無理しないでよい」「上司だって人間」という論調で貫かれ、読んでいる途中、読み終わった後の感覚が「すがすがしい」。読んでいて「ほっとする」本はそうそう出合えない。それを「刺激が無いからよろしくない」と見ることもできるけれども、結局書かれていることは「人と人の関係性」であったり「1人の人間としての自分」であったりするので、あまりに背伸びするよりは、「ほっと」するほうが健康的。
一番の要因は、「現場感」だと思う。著者はおそらく「悩みを抱える上司」からたくさのヒアリングをしていると思われるのだが、取り上げられている事例が悉く「今の自分の周り」に置き換えられる。これが大きい。現場を知らずに書かれている「リーダー論」「チームビルディング」とは全く違う。
今自分も「部下」を抱える身として考えてみる。自分は彼らの成長を心からサポートしているのか?心から信用しているのだろうか?そこに「愛」(←最近の私のお気に入りの言葉)はあるのか?もう一度振り返ってみる。彼らの成長を阻害しているような、自分がしゃしゃり出るような場面はないのか?話をしにきた部下に対して「話を聞く」姿勢が取れているのか?できていない。まだまだ。意識はあるけど、そこを邪魔するものはいったい何なのだろう?
今の自分の「部下」=チームは、素晴らしいチームであることに自信を持っている。それは確信。でも彼らが本気で「成長」するための土壌を作り上げる、という自分自身の役割を見失っているのかもしれない。考えてみる。

直接の本筋とは違うけれども、焼きついて離れない言葉を見つけた。最近参加したセミナーで耳にした「非効率の効率」という「座右の銘」を肉付けるものだと思う。

「回り道にしか咲かない花がある」

深い。回り道が必ずしも間違いじゃない。いや、むしろ合っている、と思えるくらい目標に向かっていればきっと大丈夫なんだね。信じること。大事なことがそこにある。

図書館で借りたので返さなければならない。これ、買おうと思う。著者のメルマガ登録、Twitterのフォロー、もちろんしました。

2010/03/07

意外に本質かもしれない...


『透明人間の買いもの』指南役
[5/36]Library
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

実質2日間「読書」から離れていて若干の「手持ち無沙汰」感から抜け出すために...「軽め」の本を選択。著者の本は3冊目(すべて図書館)だが、3冊の中で一番よいかも。少なくとも考えるヒント、ポイントは一番ある。
ここでいう「透明人間」とは...
・透明人間は、最近の宮崎駿を正直微妙と思っている。
・透明人間は、関ジャニ∞より本当は木村拓哉が好き。
・透明人間は、もう何年もシングルCDを買っていない。
・透明人間は、大河ドラマの主役に興味ない。
・透明人間は、妻夫木聡と蒼井優に自分を重ねる。
・透明人間は、間一髪、電車に乗り遅れる。
そう、今まさに進みつつある「ニッチマーケティング」とは逆方向かもしれないが、「マーケティング」で知ろうとしている「絞り込まれた顧客」は、実はどこにもいない、ということ。
ただ、これを間に受けてはこの本の意味がない。そういう顧客はいなくとも、「透明人間」の平均値は、マーケティングの求める答えをまさに示していたりする。

多分著者が考えている以上に、「深読み」ができる本だ。なるべく絞った層に絞った商品開発、販促施策、というのが今のマーケティングの「王道」のように言われているが、それは正しいのか?それを求める本質はどこにあるのか?究極は「ディズニー」「ビートルズ」のような、「対象は『みんな』」というのがゴールであることは間違いないのか?そこを目指すべきなんだろうか。
この本に書かれていることを「そうそう、あるよねー」だけで済ますのも「読み物」としてはあり、だと思う。今の「空気」を市場から、ではなく、顧客の視点から分析している、そんな本である、と言ってもいい。今まで考えてきた(または今一応「結論」を出した)自分の進む方向性を覆すようなダイナミックな衝撃はないけど、ちょっと立ち止まって自分の考えを深める、というヒントには十分なりえる。週末に読むには最適。

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2010/03/04

そんな簡単には...


『「これやっといて」で部下が動いてくれる!技術』柴田英寿
[4/35]Bookoff
Amazon ★★★★
K-amazon ★

タイトルから受ける印象...そんな理想的なことができるのだろうか?そんな「理想」を目指すための「技術」を教えます!っていうノリで始まってます。
が、最後までそれが得られるポイントは見つからなかった...ヒントすらありませんでした。
ヨミモノとして、少々読みずらい流れでもあり、読んですんなりアタマに入る感じではないし、結局は「教えるフレームワーク」を持ちましょー、で、それは自分で考えましょー、っていうこと。
日々体感していることではあるけれど、「自分で考えさせることによって成長を促す」ってのが必ずしも正しくはない。ってことと、部下を育てるのはもちろん、自分も成長できますっ、ってことが書かれている。
でもそれって...現場にいれば実感できるもので改めて読んで知る、ってことではないと思う。

「これやっといて」で動かせる上司は、つまりそんなキャラである人なんだろうね。自分はそんなキャラではないし、自分が動くことで「背中を見て」育つような時代でもない。そもそも「これやっといて」で動かそう何て思ってはいけなかったんだ、と思うことにする。

2010/03/03

よくわからなかった...


『マイナスのプラス』外山滋比古②
[3/34]AMAZON
AMAZON
K-amazon ★

昨日「次に読む」本を鞄に入れるのを忘れ、帰りの電車で読むものが無い!状態で急遽買って読んだ本。ま、以前から(「思考の整理学」がよかったので)「お気に入り」登録はしていたので、いずれは読むつもりではいたのですが...
そーゆー環境で読み始めたから、というわけではないと思うが、正直なところ、何が書いてあるのかさっぱりわからなかった。前に読んだ「思考の整理学」が思いのほか(大学のセンセ、というところから妙な先入観があったことからのギャップ、かもしれないけど)良かったので、期待していたんだけど。
タイトルの意味は、例えば人生において「嫌なこと(マイナス)もあれば次によいこと(プラス)も巡ってくる」ということ。タイトルだけ見て、先日聞いた通販総研辻口先生の言葉「非効率の効率」が心に突き刺さっている自分としては、多少それにかぶらせるイメージを持っていた。
が、その内容は乏しく、また本全体を通しての流れもスムースでなく、したがって読みにくく、結果著者が言いたいことをキャッチできなかった。
試験に落ちる、とか、コンプレックスを抱える、とかそういった「マイナス」があってもそれをばねにすれば「プラス」の局面が訪れる(はず)、ということだと思うが、「コンプレックスをばねにして成功したAさんがいます」レベルしか伝わってこない。強いてあげてみれば...
「”どうせ”は、すべきことをしないですまそうとして、自分を欺くせりふである。いい加減な”どうせ”の判断は人生を小さくする。ぎりぎり最後まで努力すれば、新しい人生が開かれるかもしれない」
このあたりか。本書には書かれていないけれども、これも「”どうせ”を口に出すことの害」だろう。口から出たところからマイナスは始まってしまう。これは前向きな姿勢として、口にしない、考えない、考えても消す、というように捉えたい。

副題にある「反常識の人生論」はおおげさか。そこまで読み取れない自分の浅学なのか...

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2010/03/02

響きます


『伝説の社員になれ』土井英司
[2/33]BookOff
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

自分の周りの人の口から、元AMAZONバイヤーの著者の名前が出てくることが複数回あって、一度読まねば...と思ったことがきっかけ。メルマガ、ブログはじめかなり影響力のある方のようで...TWITTERはフォローしていますが、あまり読んだことは(これまでは)ないです、正直。
主として20代の「可能性を秘めた」社会人に向けてのメッセージが多く見て取れたのだが、部分的には「可能性がすくなくなった」40代の私にも得るところはあった。基本的には「この本で初めて目にした考え方」というのは少ないかもしれないけど、ある程度おぼろげだったことが肉付けされたような気がする。

・一流の人との出会いは、情報や「トク」だけではない。「この人には敵わない」と実感できること
・お金ができたら(できなくても)自分に投資すべし(これはまさしく「20代向け」かもしれないが...)
・ノウハウを得ても実行するのは、そのうちの2割、さらにそれを継続できるのはそのうちの2割。

中でも一番響いたのはこれ。

「両替機で両替するようなことを仕事だと思うな。等価交換、即ち、給料分だけの仕事をしていては飛躍しない。既存の枠内では、成功は手に入らず、最低限「維持」だけ。ある分野の、それまでの前提を変えてしまうくらいの改革、革命を起こす。それをやってはじめて数字は伸びるし、大きく飛躍する」
もちろん具体的なアクションが大事だけども、まずはそういうことを「やったるっ」って思わなくてはいけない。そのためには「思いつき」ではなく、それまでの失敗を糧にすることが肝要。
著者には到底及ばないが(1万冊以上読んでいる、ということ)それなりに「ビジネス本」を読んできて思うことはこの1点に集約される。
つまり、失敗を繰り返すことである程度可能性を高めて、これまでにない切り口で、そして「できる」と信じきれることを、とことん全身全霊込めてやること。やってみること。始めること。
そんなことを改めて感じた。「継続」は2割の2割、つまりは全体の5%くらいの人しかできていない。そんな「5%」になりたい。ならなければいけない。




2010/03/01

大胆ですっきり!


『大人げない大人になれ』成毛眞
[1/32]AMAZON
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

「話題」になっているので買った。読み始めるまで著者がマイクロソフトの元社長とは知らなかった...かなり大胆な切り口。タイトルが刺激的で、内容はそれについていかない本は山ほどあるけれども、この本はタイトルの方がおとなしい。
目標を設定する、時間管理とか、所謂ハウツー本によくあることを全面否定。そんな枠にとらわれたり、「時間管理」の本を読むこと自体が時間の無駄だ、とか。「痛快」ではある。そんな生き方、考え方が自分でできるのかどうか、は別として。
細かいことは別として(というか細かいことはあまり書いていない)、今の環境や閉塞感に苛まれる中で、意識すべきはこういうことではないかな、と思ったりも。小手先の「マネジメント」では何も変わらないかもしれない。「成功」るためには「成長」が必要で、そのためには「変化」が必要なんだろう。そのときに「考え方」を変える必要がある。
本書にもあるように、年齢とともに、「保守的」「悲観的」「独善的」になっていくのはある意味抗えようがないのかもしれないけど、「自分はそうではない」ではなくて「そうかもしれないから意識を強くする」方向で考えたい。変えないと面白くないもんね。

かなりスラスラ読めて、そういった意味では「薄い」感じは否めない。あと後日も1回読んでみようという気持ちも起こらない。ある程度は「娯楽」として読んでもいいのかも。一字一句追う必要は(まったく)ないし、イッキに読んじゃったほうが著者の「勢い」を感じられるのかもしれない。

見方を変えると、こーゆー大胆な人が社長になれるマイクロソフトって会社はやっぱり「面白い」会社なんだねえ。だから成功したのか、成功したからこういえるのか。そこは微妙ではあるけれども...

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