2011/06/02

自分の周りにいる「IT系」とは違うねー

ちょいデキ! (文春新書)
ちょいデキ! (文春新書)
  • 発売日: 2007/09
『ちょいデキ!』青野慶久
[2/105]BookOff
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★★★☆

読み始めるまで知らなかったけど、グループウェア「サイボーズ」の創業者。「デキるビジネスマンにー」なんていう始まり方だったので、「グループウェアを使って云々」という話かと思ったが、さにあらず。堅苦しい話はなく、まさに「ちょっと」工夫することによって、できることがある、というTIP集です。
著者ご本人が、大手企業から独立され、「新しいもの」を探して生きてきたようなので、もともとの素養もあるのだと思うけれど、「視点」がすぐれているなあ、という感想。確かに言われてみれば「そりゃそう」というのもあるんだけど、そもそも「工夫をしてみよう」という発想がなければ生まれてこない。そして次に「やってみよう」ということ。その両者を持ち合わせている人って、いるようでいないんだよね。これって意識してできることじゃないかもしれないけれど、シンプルにいえば「あきらめない」ことなのかもしれないね。
「(できないのが)アタリマエ」と思っていると前に進めない。「○○をしなきゃいけない!」は本当にしなければいけないことなのか。とか、当然と思えることを、ちょっとだけ視点を変えることも必要なのかもしれない。それくらいなら(素養がなくったって)できるかもしれない。面倒くさがりやなので、楽をしようと思い...って著者がいうのは完全な謙遜だと思う。さらり、とこの本で紹介されていることは、おそらく考え抜いた結果見出したことも含まれているだろうし、結果が出せなかったものもあると思いますね。
東証一部上場企業の社長が、しかも若くして上り詰められた方が、けして肩肘をはらず、偉ぶらず、嫌味なく、「ヒント」を紹介してくれる本。著者(あるいは著者の会社)のいう「マーケティング7カ条」のうちのひとつ、「顧客に教えてもらえ」の中で言われている、『(リサーチなどよりも)お客さまの喜ばせ方は、お客さまから教えてもらえばよい』なんてのは秀逸ですね。リサーチを元に、価格や付加価値、売り方を仮定するよりも、ずっと近道だわ。確かに。
この本は、そのタイトルどおり、「ちょい」読みするだけで深読みする必要はないかもですね。正直なところ、サイボーズ自体はあまり好きになれないんだけど(人間味がなくて)、それと著者のキャラクターは別だもんね。この本も「ちょい...」レベルで軽く読み始めてもいいと思います。ただ、ここからヒントを得て、自分なりに工夫して、実行すること、これだけ。

【ことば】モノを作って売ることではなく、モノを作って便利になってもらうのが仕事です。

若い社員への教育姿勢だそうです。本質。これからの企業、そので働く人間に最も必要なことですね。それを「伝える」ことと共に、重要なポイント。

ちょいデキ! (文春新書)

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