- 「依存する人」を「変化を起こす人」にどう育てるか
- 発売日: 2006/08/25
[6/109]Library
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★★☆☆
幸いなことに今、周りに「依存する人」はいないけれども、人の上に立つ、という立場になると、悩むのがこのタイトルにあるような課題。自分がかつてはどうであったかを棚にあげて(上げないと語れない)、「なんでできないのか」って思うことは少なからず誰にでもあることですね。
本書では、まずタイプ別に分類して、それぞれのカテゴリーに属する人に対してのアプローチ手法を展開します。その中のひとつ「自分でやった方が早い」タイプはまさに自分でしたね。ほんの数年前がそんな感じでした。それゆえにイライラを自分の中に積み込んだり、という経験も。でも今はほぼゼロ。その変化のきっかけはなんだったのだろう?改めて思い返してみると、「自分の次」のリーダーを育てようと思って、その人に「自分でやった方が...」という考え方を改めなさい、という指示をしていた頃から、のように思います。つまりは、他人が「変わろう」とする姿を見て自分が教えられた、というか...自分がやってしまっては(出せたとしても)短期的な成果しかない。これを中長期で考えたら...という高尚な(あるいは、「自分ならできる」という過信に基づいたうぬぼれ)思想は、「あとづけ」ですね。この考えのために行動した、ってことはありません。
自分はそれなりに本を読むほうだと思います。自己啓発やチームビルディングなどもよく読みますが、「変化」へのインパクトは、やっぱり「現場」なんですね。だからこの手の本は、「事後」のほうが、ビビッドに響きます。おそらくこの手の課題に直面しているその時は、「うわべ」だけのモノマネになってしまうことが多い。
なので、この本はとてもベーシックな、そして 本質的なことが書かれてはいますが、(今の)自分にとっては、新しい発見、というよりは「再確認」というレベルでございました。「ゴールを設定する」とか「話の聞き方」とか、大事なことなんだけど、本はあくまできっかけにすぎず、本質的なことを現場で「体感」しない限り、長続きはしません。コミュニケーションって、テクニックの対局にあるもの、ですよね。
...ってわかっていても、その実「わかっているつもり」であることも多くて、やはりこの種の本に手が伸びてしまう自分もいます。どこかで「課題解決」してない部分があるんでしょうね...でも、「解決」はそう簡単ではないし、未来永劫の解決策なんてありえない。日々「変化」するわけですもんね。
この本から得た一番教訓は、「考えるより決める」ということ。「考える」が先に来ると、できない言い訳を考えてしまうことにもなりかねない。「決める」ことから初めて、それに対して「考える」。できているようで、「考える」ことから始めてしまいがちです。気をつけないと、ホントにそうですよね。考えたって何も(その場では)出てこない、ってこと、結構あります。
【ことば】優れたリーダーに共通していることは、当たり前のことを当たり前につづけて、それを習慣化していること...
最近特に意識している「継続」に関する言葉です。「始める」こともエネルギーが必要なことですけど、「続ける」ことはさらに大事なこと。別の側面から見れば「続けている」人、施策には、やはり「理由」があるってことですね。これからも大事にしたい言葉です。
「依存する人」を「変化を起こす人」にどう育てるか
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