『論理思考は万能ではない』松丘啓司
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フレームワーク、ロジカルツリー、MECE...所謂「ロジカルシンキング」について、それらをしらなかった時には、『それができるようになれば(今は見えていない)何かが見えてくるんじゃないか...』という期待があったさ。でもさ。それなりに、そういう「論理思考のツール」を使い(こなしてはいないが)はじめても、それらのツールを使うことで見えてくるものって無い、無いんだよね。確かに考え方は大事。大事です。でも「解決」や「意思決定」のツールではない、っていうのは自分の感覚でもわかっている。
だから、そーゆー「論理思考は万能ではない」旨の主張は、結構自分にはすんなり受け入れられた。この「すんなり」がいいのか悪いのかは別(「わかっている」理論を読む必要はない、のか、肉付けのために必要なのかは不明)だけど、おそらく「論理思考」に関する本がこれがはじめてだったら、かなり読みにくいんではないだろうか。
つまり。「論理思考は万能ではない」といえるのは「論理思考が万能かもしれない」と思って取り組んだ経験がある人でないと、実感しにくいんだろうなあ、っていうこと。まあ、これはどんな考え方にも当てはまることかもしれないけどね。
著者の本来主張したかったことかどうかはわからないけど、読んでいく中で前向きになれたのは、「(自分自身の)成長」とか、「自分の考え方の軸」とか、すなわち、自分を高める必要があるよね、ってこと。言われて確かにそうだと思ったのが、「論理だけで決断するなら人間はいらない」というくだり。そこに「意思」を持った人間が判断する、という行為が入るわけで、論理だけではなく、意思、そのまた裏には経験だったり自分の軸だったりが前提条件としてあるわけだ。つまり「わかったようにロジック、ロジックって言う前にもっと勉強せいっ」ってことなんだろう。
あきらかに働く「角度」として、「自分で考えて自分で実行して」というアクション、アイデアが求められる環境だと思われる。ただ待っているだけで与えられたものをできればよい、ということではないよね。そんなときにはこーゆー、「ロジカル+アルファ」の考えが必ず必要なんだと思う。
確かに、「数字」にシバられてしまう人はいる。一方で数字から距離がある人も。どちらが欠けても不十分だということだよね。当たり前なんだけどさ。
あと、あくまで「例」として挙げられていたのだけれど、自分たちのチームの「ミッション」に使えそうなものがあった。ちょっと書いてみる。
・お客様に「これはすごい」を驚かれるような自分たちらしい何かを提供したい。
・メンバーの努力の足跡を残すような仕事をしたい
自分たちの「なりたい姿」。これを「未来」という側面から見た「あるべき姿」と合わせて...う~ん、難しいなあ。でもこれまでは「年売上」「営業利益」しか目標共有してきていないから。いちセクションであっても、「ミッションステイトメント」みたいなものは必要なんじゃ?って最近常に考えていることだったりする。
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