2010/05/15

まだ見えない領域...


『考えない練習』小池龍之介
[8/73]AMAZON
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

原始仏教(?)の僧侶である著者。「話題の」、らしいけど、すみません、知りませんでした。僧侶といえど時代の流れはあって、HPも開いていらっしゃる方のよう。タイトル、いいですよね。何か新しい境地が開けるような気がするシンプルで力強いコピーです。
内容は、すばらしい...んだと思う、多分。ただ、まったくの凡人である自分には、単に「考える」とかいうこととは次元の違う話をされているようにも感じた。故、くやしいけどアタマに入ってこなかったんだよね。
例えば、ビールを飲んでいやなことを忘れる、という行為は、ビールが「快」であるようにイメージされるけれども、実は「苦=いやなこと」を、違う「苦=ビール」によって置き換えているにすぎない、とか、目、耳、鼻、舌、身、意、これらで感じることに感性を研ぎ澄ませる、具体的にはこうやってブログを書いているときのキーボードをたたく指の動き、またはその音に意識を向けてみる、とか。もちろん宗教的なんだけど、「本質的」だなあ、という感じも受ける。これを敢えて実行するかどうか...そこに「やる意味」を見出そうと「考えて」しまう自分は、やっぱり「まだまだ」なんだろうね。
暑いときにクーラーのスイッチを入れる。この行為はすなわち、いやなことにはふたをする、というクセがついてしまう。そうではなくて、暑いということを「考えない」、汗を感じる、陽の光を感じる...前半は同意。不快だからそれを克服するツールをすぐに用いてしまう。「便利」ではあるんだろうけど、それだけじゃいけない、それだけじゃ知恵がない、っていうことはたびたび思ったりする。
なんとなく書いてあることはわかるし、同意できる。でもなんだかアタマに入ってこないのはやっぱり自分のレベルなんだろうね。でもそういうことを苦として「考える」ことをしないようにしよう、というのが本書の本意。だから今のタイミングで100%理解できなくても気にしません。新しい読み物に出会えたことに感謝。それだけで。

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