2009/10/16


[決断力](111/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

将棋、という異分野でありながら、所謂ビジネス本にも度々紹介されている羽生さんの本。気にはなっていたがようやく読む機会に。期待半分持ちながら読み始めた。

やっぱり、どの道であったとしても、「極め」ている人は違う。
将棋のことが基点にはなっているが(当然です)、将棋の本ではなく、考え方、臨み方、の本である。
「天才棋士」と呼ばれる羽生さんだが、単なるその世界だけの「天才」ではない。メッセージを伝える力も持ち合わせている。

重要なポイントは3つ。
ひとつめ。何事も進めていくためには(タイトルにもある)「決断力」と「直感」が必要。ただし、その「直感」の元になるのは経験だったり、勉強の蓄積だったりする。
ふたつめ。「これ」という成功パターンを見つけてもそれだけでは長続きできない。環境の変化も合わせて、「破壊⇒創造」する過程を踏む勇気が絶対に必要
みっつめ。実践、実行すること。そこから「学ぶ」ことが多い。苦労しても継続することが必ず着実な成功につながる。「継続」こそが「プロ」である。

苦しい苦しい今の経済環境の中で仕事をしていくと、息切れしそうになる瞬間が来る。来るけど、ここでどのような気持ちを持つか。今やっていることを信じて「継続」することなのかもしれない。もちろん検証反省を繰り返しながら。

この本からそんな勇気をもらえるとは思わなかった。実際にそれをやってきて頂点に立っているひとの言葉だから現実味がある。
あと、間違いなく今の地位を得るために羽生さんは、私レベルが想像できないような努力を積み重ねているはず。それを感じさせない、もちろん言葉で表現しない。そこがすごい。
ちょっとそれるけど、イチローだって、多分朝青龍だって、人知れず努力を重ねているはず。それを「見せない」のは男として魅力、憧れを感じる。現役の頃の落合もそうだったのだろう。マスコミがいうような「練習嫌い」で頂点に達することはありえない。それを微塵も感じさせない、反論しない、それで成果を出す。それが「プロ」だと思う。かっこいいよね。
分野は全く異なるけど、そーゆー人間になりたい。

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