2009/11/30

今年も残り1ヶ月となりまして...
年間目標、お正月に立てた「200」は無茶でしたが、下方修正の「150」まであと「12」となりました。なんとかクリアしたい。今は本の選別の基準は「薄さ」だったりしますが...
4月からとり始めたサイトの数値、PV1500UU140となりました。個人レベルで考えたらすごい数値です。(押し付け気味に)直接お知らせしたのは30人あまりですから、そこから広げていただいたり、検索で見ていただいたり。まあPVの大半は私ですけどね。
さて来年は...新たな数値目標は立てますが、その前に今年、をクリアしないと、ね。

2009/11/29


[和田裕美の必ず結果が出せる営業法則](138/Bookoff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

前に1冊読んだけど、そのときは「費用対効果」が非常に高かった。今回は「期待値」が上がった分...正直なんともわからない本だった。週末に読んだ(「仕事モード」ではない、という意味で)から、なのか、伝わってくるものがなく、かと言って批判したくなるようなことも見つからず。
前の本を読んでいたので著者がどういう履歴を持っていて、どんな人であるのかわかっていたけれど、この本が初めて、という読者には、和田さんがどういう人であるか、まったく伝わらないだろうなあ、って思う。これが伝わらないと内容が色あせてしまいそうな...

タイトルにあるような「営業法則」を説いた本、というよりは、営業だけでなくほかの「対人関係」に使える
法則」が紹介されている。その分、多少なりとも(営業ではない)自分に置き換えることもできるんだけど...
どうも「浅い」気がしてしょうがない。
Amazonのレビューを見ても、
・当たり前のことばかりで、いまさら、って感じ。
・当たり前に思うけど、実はできていなかったことに気づいた。
という「陽転思考」(モノゴトはひとつ。見方が裏表ふたつ。)が両極端。
自分は若干前者寄りかなあ...

次に期待します。和田さんの「生き様」は、まだまだ読んでみたいという気持ちは薄れていないので。


2009/11/27


[強運になる4つの方程式](137/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★

ワタミの渡邉さん。以前にも1冊読んだことがあり、またメディアに登場する姿を拝見しても、「前向きで、アクティブで、すごい人だなあ」という好印象を持っている。謙虚に仕事に邁進して「文化人」になってる、というイメージが強い。
そんな人が「運を呼ぶためのヒント」を与えてくれるのだから、という期待を持って臨んだが...

どうもイメージが崩れてしまった。
確かに私のような凡人とはレベルが幾層も違う人ではあるけど、「自分はすごい。偉い」っていうことが全編にわたってアピールされているような感じがした。すごい人だよ、確かに。でも、それを自分で言っちゃあ...って思った。古い考え方なのかもしれないけど。

「強運になる方程式」のひとつ、
神様が応援したくなるような努力
確かに氏は想像を超えた努力をされてきているのだろう。だからこそ今のステイタスがあるのだと思う。が、私としては「努力」というのは、成功というステージへの最低条件であり、そこへの「挑戦権」にすぎないと考えていて、且つ、それを誰かに「私は努力していますっ」と伝えるものではないと思う。自分ではないところで「あの人は努力している」「成功のウラには“目に見えない”努力があったんだね」って言われるほうがかっこいい。

それから、複数の組織のトップをされている氏であるからこそ、なのかもしれないけど、これまでの印象と異なり、非常にワンマンな社長、というイメージがついてしまった。部分的に抜き出すのはルール違反かもしれないけど、
「組織というのは、トップが99%であって、部下が納得していようがいまいが関係ないと思います。」
ん?そうか?そんな考え方で「運」が来るんだろうか...
このフレーズが(本の中ごろにあるんだけど)印象的で、ずーっと引っかかってしまい、その後後半部分は惰性。なんだか後味が悪いんですね。
Amazonレビューは最低でも★★★★。本当にそう思ってる?

2009/11/26


[キラークエスチョン](136/Amazon)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

書評ブログでも★が多く、新刊ベストセラーでも上位にランクされている本。どうもそういうのって(自分にとっては)はまらないケースが多い。(余談だけどそれなりに本を読んできてAMAZONをほぼ毎日見ていて、そこから学んだことは「レビューに踊らされないこと」。)
そして、「質問力」系は以前にも別の本を読んだけど、どうにもつまらない。質問スキル自体に問題があるのか、質問力は優れていてもそれを文書にするとわかりにくくなるのか、あるいは自分の問題か...

ってイメージで前半は進む。「結局これもダメか...」と思いながら、終盤に巻き返し。
最後の方って、「早く読み終わって次の本を読み始めたい」って気持ちが強くなるので大抵の場合はアタマに入らないのだけれど、この本は例外。
それまで「こんな質問、現実的にどうよ?」ってのが大半だったのだけれど、最後まで読んで著者の「本当にいいたいこと」がわかった気がした。
ここでは「どんな質問をするとよいのか」というテクニック論ではない(前半はテクニック論だけど)。
「あくまでも相手に対するリスペクトがなければ、ただ小ざかしいだけの処世術に終わる」
そうなんだよね。そこ。そこだと思う。この一言が最終ページに書かれていたことで★ひとつ増えました。
そして何より
「人がどうなろうが自分には関係ない、と思っている人が、幸福な人生を送れるだろうか。疑問である」
タイトルの「キラークエスチョン」とは別軸なように見えるけど、これって本質。どんなにテクニックに優れた「キラークエスチョン」を使ったところで、相手に関心がないと、それは見透かされ、うわすべりするだろう。
テクニックは学べなかったけど、マインドは得た。「導入部分」が長~い本だった、ということ。

2009/11/25


[捨てる技術](135/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★★★

気がつくと机の上が、自分の部屋が書類、本の山になっている...たまに気になって一機に片付けるのだが、そのうち...何度自己嫌悪に陥ったかしれない。そんな自分の目に入ってきたタイトル。迷わず買ってしまった。書かれたのが2000年でもう9年前(!)ということもあり、PCの記憶メディアが「フロッピーディスク」だったり、ネットオークションが「これから期待」とあったり、という時代を感じさせるものはあったけど、基本著者の言いたいとは伝わってきた。

捨てるルール、「一定期間を過ぎたものは捨てる」「一定量を超えたものは捨てる」等を徹底する。
捨てる習慣を身につける、「自分のデスクなど、小さなエリアで『絶対にモノを置かない』ことをやってみる」

等々、今からできるヒントが結構あった。

本書にも書かれていたけど、「まだ使えるモノを捨てるのは悪である」とまではいかなくても「抵抗がある」タイプであり、「もったいないおばけ」がでそうで使えるのに捨てるのは正直抵抗はある。が、この本の主旨は「使えるものを割り切って捨てる」ことではなく、「捨てる習慣を身につけることで、モノを買うときの意識を改善する」ということ。これは大事なことだと思う。まずは現状把握。捨てられないから溜まる、溜まって必要なものが見つからない、んで新たに取得する、という実は非常に無駄なこと(地球に優しくないし、時間ロスも実は大きい)を改善していかねば。それができてきたらきっと取得する方法も意識的になる。はずだ。とくに「できない」タイプの自分であるから(その自意識は、ある)、意識してやっていこう。

Amazonの書評は、極端に賛否両論。整理する意識の差異、または既に「捨てる技術」を持っているかどうか、によって分かれるんだろうね。自分にとっては結構よかったです。ビジネス本ではないけど、ヒントは多数あり。

2009/11/23


[成功は1日で捨て去れ](134/Bookstore)

Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★

ユニクロの柳井会長の本。以前に読んだ前著『一勝九敗』は、今年読んだ本の中でも一番、だと思っているが、そんな著者の2冊目なんでかなり読む前から期待はあった。あったが...
やはり「ユニクロ」のおかれているステージが変わってきているからなのか...どうも「グローバル戦略」がメインで書かれているようで、かつ経営層に関する記述はあるけど、なんとなく「現場」が遠くなってしまっている感は否めない。もちろんもはや世界企業となった同社のトップであるから、現場である店舗の売り場まで知る必要はないんだろうけど、2冊前に読んだ、セブンイレブンの鈴木会長がそんな「現場感覚」を残しているのと比較すると、少し違ってきているみたい。どちらがよいのかは別にして、この本が誰にむけてのメッセージなのかがいまひとつわからず。

とにかく動いていないと経営ではない、常に危機感をもっているべし。目標は世界一企業、と公言して、実際にそれがホントに見えるところまで来ているのは、本当にすごい。失敗はありながらも着実に前進しているのは、そのスピード感とスケール感、レベルの違いを感じざるを得ない。柳井さんのエネルギー、それを共有できる企業体制、実行する組織機能、かなわない。かなわないけど、20年前はそんなにおっきな店ではなかったユニクロがいまや世界に...ということを考えれば、100%不可能である話ではないのだよね。この本からは残念ながら、そんな意欲は駆り立てられなかったけど(そういう観点でみると、結局同社の宣伝、PR本にすぎない、のかもしれない)。

続けて読んだことが要因かもしれないけど、読後感としては「セブンイレブン」のほうがよかった。どちらかというと、「お客様の立場で」という点に徹底しているのは「セブン」のほうかな。ユニクロは現場のことがほとんど記載されていなかったので、「顧客の」という会長の言葉が上滑りしているようなイメージ(もちろんそうではないのだろうけど)。まあ、帯の紹介文にも書いてあるよに「社内改革」に関する内容であった、という捉え方でいいのかな...
1冊目よりも2冊目、というのはなかなか難しいみたいですねえ。







2009/11/21


[脳が冴える15の習慣](133/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

ちょっとはやりの「脳トレ」のような話ではなくて、ちょっとした「衰えの自覚」、すなわち
・物忘れが多くなった
・集中力が欠けてきた
・ぼんやりすることがある
そんなときにどう対処するか。対処、なんて大げさな言葉ではなくて、ちょっとした行動からどんなことができるか、というヒントを与えてくれている。
具体的には、
・机の上の片づけをする。「思考の整理」にもつながる
・話をするときは相手の立場になって考える
・本業以外にも活動を広げる
等々、ある意味「特別な行動」をしなくても、そこに意識をもつ、というレベルでも、脳にいい影響を与える、というものがたくさん。なかでも繰り返し紹介されていたのが、
「書く事」。
例えば新聞のコラムを書き写す、という行為を続けるだけでも、かなり違いがでてくる、という。その上で「音読」すれば尚よい、ということ。これ、早速はじめてみようと思う。「改善」を実感できるかどうかはともかく、まずは何か始めてみないとなにも変わらないからね。
あともうひとつあげるとすれば、
「誰かに話す(アウトプット)を前提として情報収集すること」
これは意識したい。この意識だけで「情報が頭に残るか残らないか」の差がでてくるのは何度も実感していること。改めて強く意識していこうと思う。
などなど小さな意識から変えていこう、というヒントがかなり得られた。いーね、この本。再読する可能性もあるね。

2009/11/20


[「本当のようなウソを見抜く」](132/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

セブンイレブン会長「鈴木敏文」さんの本、自分としては3冊目。以前読んだ、「経営心理学」と内容的には(構成も)ほぼ変わらないけど、鈴木会長の考え方にはかなり惹かれるものが多い。再読しているような感じだったけど、その「響き」は初回読んだときと同様だった。
シンプルにいうと、
・新しい
・動いている
・(本当の意味での)顧客視点
・ダイレクトコミュニケーションの重視
と言ったところか。所謂「大手」にありがちな「ゆ~たりとした空気」が(本を読む限りでは)感じられないところに、同企業の「走っている」感があるのか。もっとシンプルに考えると、「やるべきことを的確なタイミングで確実に実行している」ということか。企業視点、或いは管理的な効率性から「できない」と考えることはなくて「誰も実行していないからやる」的な、枠にとらわれない考え方は、本来中小、ベンチャーの姿勢であるイメージだけど、それをセブンイレブンが最もアクティブに実行してるところがすごい。

自分の今の環境に照らし合わせれば、「戦略的なアイデアはあるけど、それを実行までもっていくこと」の困難さに、壁にぶつかり、頓挫してしまうことが少なくない。それを乗り越えるのは「信念」であり、「何のために、誰のためにやるのか」という、根本的な動機を強く意識できるかどうか、だろうと思う。
業態は異なるし、売り方も全く異なるけど、意識はマネできる。マネできるところはしていくべきだろう。セブンイレブンはできないけど、自分にだってその数%だったらできるかもしれない。おこがましくもそんなことをちょっとだけ考えた。

本の内容でいえば、前の本とほぼ一緒であることと(どちらも新刊で買っていたら、ちょっと「ん...」と思うかもしれない。ケチな性分なもんで...)、成功事例はふんだんにあるけど、おそらくそれ以上にある「失敗事例」が見られれば、より身近に感じられてよかったのかなあ。なんてスケールのちっこいことを考えたりもして。

余談。
もちろん自分のセブンイレブンを利用することはあるけど、コンビニを「選ぶ」ことはなく、自分にとっては「立地」が最大且つ唯一の基準だったりする。特別に「セブンにいかなきゃ」ってポイントはないんだよね...本で言われているほどには。

2009/11/18


[効率3倍アップのニッチメディア広告術](131/RakutenBooks)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

ビジネスでお取引のある会社の社長が著した本。先週ご本人にもお会いして、お話をしているのでチョット書きにくい部分はあるけど...

自分の選ぶ本の多くは、(仕事上の「行き詰まり」感から...)どちらかといえば、現状打破するためのヒントを見つけるための本。通販をやっている中でも「売り手側からの視点だけでは無理だよ」という本が多い。その中で久々に、「こうやって売る!」的な位置づけの本であった。ただ、タイトルにもあるように、これまで「王道」であったマス媒体を軸にしたものではなく、「効率」も考えながら新しい分野にトライしていきましょうよ、的なメッセージ。実は(読んでもらう可能性があるから、ではなくて)今の立場=広告主からみて、広告代理店という「外のパートナー」は、必要な存在なんだけどどこか意識レベルでのズレを感じていて、そーゆー視点でみると、著者の会社「ファインドスター」は「異質」である担当いただいている方々の意識が、他の代理店と違うし、それは社長の影響が大きいのだなあ、と改めてこの本を読んで感じた。つまりはシンプルなことで、「広告出稿」が手段か目的か、ってことにズレを生じる要因がある。当然広告主にとっては「手段」であり、一般の代理店も口ではそういうけれど、彼らにとっての広告出稿は「目的」であるわけで。ファインドスターさんもそういう一面は当然にあると思うけど、「広告を出す理由」というそもそもの考え方のスタート地点が他と異なっている、と感じる場面は多数。この本を読んでも、そのような「特異性」を改めて感じた。

例えば、広告出稿の考え方、PDCAを回す、必ず検証すべし、指標をもつ、という点はかなり「広告主」目線である。その中で、「ロイヤル顧客のCPA、属性を把握」みたいなコラムがあったけど、これってこれまで数年間やってきた自分の中でも抜け落ちていたポイントだった。今日取り組んでみようと思う。

1点、「マスではなくターゲットを絞り込めば絞り込むほど、効果は高まる」というメッセージが随所の出てきたが、事例の一番めの化粧品通販会社の担当者は、「年齢は気にしていない」みたいなコメントがあって、「んん?」と思ったけど。(この通販会社のコメントをされた方も知っているので、彼らしいなあ、って思ったけど。笑)

著者とお話したときに、「代理店はリスクを負わないから、対等の意識をもてない」というお話をされていて、実はそれ以来その言葉がアタマから離れないでいる。そうだよなあ、彼らに「赤字になるリスク」を感じる場面がないんだよね。そこだね。その意識ギャップをどうやって埋めていくか。
同い年の社長には度々「気づき」を与えてもらっている。自分も他者に対してそういう存在になりたいと思う。

2009/11/17


[組織を変える「仕掛け」](130/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

BookOffで「たまたま」見つけた本である。前から知っていたわけでもなく。故に変な固定観念持たずに読み始めた。
内容は「概念的」で読みやすいとはいえない。実例も挙げられてはいるが、正直わかりにくい。
が、これも「たまたま」自分が自分の仕事をしている中で、「チーム」の進むべき方向性、舵取りについて考えていたことと合致して、自分の今いるところにすんなりと置き換えて読むことができた。

今の「組織」に求められるマネジメントは?必要であるリーダーは?
概念的であるかもしれないけど、ヒントは豊富に得られた。(このブログをメンバーの人も読んでくれているのであまり詳しくは語れない)
ただ、幸か不幸か、私の力量不足によって「チーム」が進んでいるその方向性は、けして間違っていないんだなあ、って確認できた。これは実は大きなことだと思う。もちろん今が最適、とは思っていないので「改善」していくことはヤマほどあるけど、「こうやってみたらよくなるんじゃ」「一般的なセオリーとは違うけどうちのチームではこうやっていこうかなあ」って漠然と(流れの中で)考えていたことが、それほど大きな乖離がなく、これからはアタマの中で考えていたことを実行してみるステージなのだなあ、と意欲。

奇をてらうことなく、こーゆーマジメなチームビルディング本もいいものです。ジワジワ効いてくる感じがする。

特に「個性派集団」を率いているリーダーには一読の価値あり、と見ました。


2009/11/16

週末はほぼ寝たきり...熱は上がらなかったので「新型」ではないと思うが、本を読むどころではなく...
今月はハイペースだったのがペースダウンしてしまった。まだ集中力がもどっていないので、しばらく苦戦しそうな...

2009/11/15


[断る力](129/BookOff)

Amazon ★★★
K-amazon ★★

(特に最近の)「勝間本」に共通して言えることだが、正直言って、彼女が何を言いたいのか伝わってこない。「断る力」を身につける=「自分を強く持つ」ということらしいが、はっきり言って読むのが辛くなってくるほどわかりにくい。文書が流れていない。少なくとも「伝える力」はここには存在していないようだ。
おそらく著作依頼がたくさんきているのだろう。その元ネタが限られているので、それを(むりくり)ふくらまそうとして文書がわかりにくくなっているような気がする。少し著作を「断る力」を身につけられてはどうでしょうか。


途中から、というか最初から「いつ(読むのを)ギブアップしようか」ということだけを考えていたので、ここから得たものはあまりない。文書の本筋とはずれるのかもしれないが、次の二つの(対照とされる)考え方、それだけ面白かったので、記載しておく。
「リスク・ミニマイズ(最小化)戦略」と「リターン・マキシマイズ(最大化)戦略」
前者の例として、福田元首相、後者の例としては、小泉元首相をあげているが、これはどっちが正解、ということはないのだろう。この本では今の時代、環境として「リターン・マキシマイズ戦略」をとらねば、ということになっているが、これは今自分が抱えている目の前の課題によっても変わってくるだろう。ただ「積極的に変えようとしないかぎり大きな波はできない」というのは身をもって感じるところ。少しだけこれは(再)意識させてもらったかな。ここがあったので★は二つで。

2009/11/12


[図で考えるとすべてまとまる](128/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★

Amazonのレビューで非常に高い★を得ている本。得てしてそーゆーのって(自分にとっては)ハズレが多いのだけど...
プレゼンにも、自分の考えをまとめるとこにも、文字情報だけではなく、図を使ってみると、すっきりくっきりする。大枠言えばそんな内容。「この本を読みおわったら、貴方は図を駆使して『できる』人間になってます!」的な導入(よくありがち)。「そんなヒント、スキルを教えます。」という流れがあるのだが、はじめから半分くらいまでは、「きっとそうなります。教えちゃいます」という「つかみ」が続いて、

いったいいつ「教えて」くれるんだよ?!

って気にもなってくる。そのあたりで基本パターンや、それを使った事例、が登場するんだけど、最後まで「いったいいつ?」という気持ちは変わらなかった。なんだか拍子抜け。自分の周りにも「図」をうまくつかっている人はいるし、自分でも(ちょっとだけ)それを試してみることはある。正直、自分で(見よう見まねで)既にやっていることのレベルを出ない。「図で表すこと」が目的ではないので、我流について、「これでいいのだろうか?」って悩むことはないけど、少なくとも充分とはいえないという自覚の中で、それ以上使いこなすヒントを得るためにこの本を読んでみたのに...

この手の本は、うまくすれば手元にずーっと置いておいて、必要なときに参考にする、くらいのレベルを考えていた。この本についてはそのレベルにはなく、また以前の「マインドマップ」を読んだときのように、「やってみなけりゃわかんない。やってみる価値はあるかな。自分と合っているんだろうか」というようなモチベーションを喚起するものでもない。

なぞはAMAZONのレビューである。なぜにこんなに高評価が?ひとつひとつ読んでいくと、「図で考えるスキル」よりも、「読みやすい」というコメントが多いんだけどね。それで★?

2009/11/11


[池上彰の情報力](127/Library)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

最近マイブームの池上さんの本。ちょっと古いものになるけど内容はさすがに面白い、読みやすい。
所謂「メディアリテラシー」について書かれていて、テレビ、新聞などのマス媒体が報じる情報とどうつきあうか、どういう観点からそれらを見るか、というポイントで書かれている。基本は、「情報はいろんな角度から見なければ本質はつかめない」という点になるんだけど、池上さんの本を(これで3冊目)読んで、共通して見えてくるのは、(本書とは少しずれるかもしれないけど)情報を「発信」する術。当時NHKの「こどもニュース」を担当されていたこともあり、「こどもにわかるような情報発信」即ち、知らないヒトに伝えるには自分が充分理解していないと不可能、という限りなくシンプルなところではあるんだけど、つまり重要なことが自分にはささる。そのための「情報武装」をどのようにやっていくか、という視点から書かれているのが本書であるが、(とりあえず今まで読んだ本には)共通してその「筋」が通っているように思う。

これって「本質」であって、ビジネスやプライベートの人付き合いも含めて全てに通ずること。何も人前でプレゼンする場面だけに必要なことではない。例えば今自分が携わっている仕事は、見も知らずのお客様が情報発信先である。仕事のチームのメンバーに指示するときも、相手が自分と同等の(その分野における)情報量を保持しているわけではない。

こう考えると、自分のあるべきスタンスが見えてくる。これも時々は「意識」しないと慢心してしまう怖れはあるけど。
とにかく池上さんの本は読みやすい。読みやすいことが即ち彼の「情報発信力」の高さを証明している。

ただ...この本はNHK在職の時代に書かれたようなので、前に読んだ2冊よりは「とげ」が少ないような...表現したくてもできないことってやっぱりあったんだねー。


2009/11/10

先週末に、「蔵書」を整理した。今年上半期分をごそっとBookOffに。
思ったより値はつかなかったけど、BookOffで買った本も買ってもらったりした。
現状、本代で月1万円超えちゃってるからなあ。

今年読んだ本は、ここにまとめてます↓
http://mediamarker.net/u/nochimochi/?stg=title&word=&st=regdate

2009/11/09


[きっと勝つマーケティング](126/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

従来の広告手法(特に「マス」といわれるもの)に関する環境が大きく変わってきていることは、まさにその環境の中心付近にいるものとして「体感」していること。本書でも書かれていたが「クリエイティブ」の発想が、これまでの「制作」にとどまっている限り、それは衰退する一方であることは間違いない。また、どんなにスペシャルなクリエイティブ(制作物)であっても、それが企業発信の「セールス」である限り、既に顧客には届かないメッセージとなっていることを改めて認識した(そう考えていることが間違いではないことを確認できた)。

さて、それでは今後どうするか、である。本書は、どちらかというと、「そういうふうにそもそもの発想を変えなくてはもう置いてかれてしまうよ」という側面で書かれており、当然ながらその手法については詳しくは触れられていない。もちろん、ここは自分で自分たちの置かれた環境を見定めて考えなくてはならない。
前半部分は、「そうだよなあ。考え方を切り替えなくちゃ(やっぱり)いけないんだよなあ」という興味で読み進めていたが、後半は、「で、自分は何から手をつけるべきなのだろうか」って、自分のことに置き換えてなかなか読むスピードが上がらなかった。
まさに「今の課題」にドンピシャの内容であり、(古本屋で出会った)このタイミングに感謝。
考え方のベースはもうOK。あとは「実行」のみだね。

本書の「キットカット」の成功例は、従来の枠組みを飛び越えて、Web上でのショートムービー(商品を一切出さない)とか、卒業式のサプライズライブとか、結構スケールのでかいこと。そこに「コスト」が全く触れられていない(敢えて、かもしれないけど)が、現実自分たちが取り組むときには、当然避けて通れない「壁」である。身の丈にあった、(少しだけ背伸びした)Goodなアイデアを生み出したい。さあ、今日もがんばろう。

2009/11/07


[「結果を出す人」はノートに何を書いているのか](125/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★

この手の「ノート、メモのノウハウ」本は、これまで「ノーヒット」なので、もう読むまい...って思っていたけれど、「スーパーサラリーマン」こと美崎さんの初著書といえば覗かないわけにはいかない。
結論からいうと、「初ヒット」はでなかったけど、参考にしたい点はいくつか見つけた。

読書、大きなくくりでいう「自己投資」については、その「リターン」にこだわる、ということ。具体的には本を読んだら
「書かれていることから自分で実行できる何かを見つける。読書ノートには、その実行することを記載するのみ。書評など不要」
確かに本を読んでいると、「読むこと」が目的になってしまうことがある。具体性を欠いた目標、例えば、本を読んでればいつかそれがヒントになって気づくこともあるかもしれない...などが「目標」になってしまうこともある。自分も基本的には同じ考えで、1冊の中から何かひとつだけでもヒントを見つけたい、って前から思っている。ただ、それを「実行すること」と直接的に結び付けてはいなかったかも。言われてみればそのとおりで実行してアウトプットとして出なきゃ意味のないことだよね。やります。すぐに。

あとは、常時携帯して気づいたときにメモをする「メモ・ノート」の存在。これも何度かチャレンジして挫折して、の繰り返し、ですが、なんとなく最近。仕事を終わって帰宅の電車内でアイデアを思いついて、翌朝は、「アイデアを思いついたこと」しか記憶がなく、その肝心なアイデアの内容はすっかり抜け落ちている、というパターンが複数回。「忘れるくらいだからたいしたアイデアではなかったのだろう...」と思うようにしているけど、これは「メモ・ノート」で明日から、いや今日から対応しよう。うん。

...
ノート術、ってやつは結局人それぞれなんだなあ、という結論ですね。つまり人それぞれ感じる点が違ったり、モノの見方・角度が異なるように、「このやり方がベスト」という方法はないんだと思う。この手の本を「参考にして」、一つだけでも取り入れてみて、自分と合うかどうか、合わなければ次の方法、という繰り返しをしていくしかないね。それがはっきりした点では、いつもの「凡打」よりはよかったかと思う。
本当にスケジュールの書き方を意識的に変えてみようと思っているしね。



2009/11/06


[プロの残業術](124/Bookoff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

時短、ノー残業、効率化、生産性...そんなことが溢れている中で、残業は「悪」なのだろうか?著者は「私が今得ているステイタスは、これまで残業をしてきたからだ」と言い切る。といって、残業を奨励しているわけではなく、「残業せずにみんな定時で帰ろう、ワークライスバランスを!」と声高に言われていることをそのまんま受け入れるだけでいいのか?という問題提起、というふうに読んだ。

かなり刺激的。

「出来る人は残業しない」類の本はやたらとあるけれど(読んだことはない。読もうと思ったこともない。参考にならないのはわかっているから)逆の主張、アプローチはそうそう見たことがない。
「ノー残業」という枠の中だけで考えていては、「イレギュラー」の仕事はできなくなる、挑戦する発想がなくなる。それに気づかないのが一番危険。
.....その通りだね。そもそも「残業」ということに囚われすぎている感はないか?必要なら時間をかける。残業してもやるべき価値があるものを見出して、それに賭けていく。考え方の起点が違うんだね。「上からの声」で定時で帰るのが正しい、という枠で最初から考えてしまっては、そこから何も生まれない。時間に縛られてるだけじゃん。そこから「時間まで座っていれば、それでいい」という発想が生まれてしまう。

残業云々ではなくて、仕事に取り組む最初の考え方、取り組み方、そこから根本から考えてみる、そんな気づきを与えてもらった。

「残業」とは直接関係ないけど、
「新しいプロジェクトは、『まずは着手してみる』、まずは一回ししてみる。そうして軌道にのれば後は進めていくことができる」
という箇所が一番響いた。(その「最初の一回し」の為には残業してでも取り組むべし、という流れ)
これ、すごく「現場」を言い得ている。企画・設計→準備→実施→検証、という流れを考えてみれば、どこが一番大事なのか、全体を見ていればわかってくる。最終目的を見失わなければわかってくるはずだ。企画→準備、ここまでで滞っていたら、つまり何もアウトプットはない。ゼロということ。実際に動かさなきゃいけない。またそれが検証の為、であってはいけない。確かに「最初の一回し」には多大な労力、工数がかかる。でもやらなきゃ何も変わらない。ここが「仕事」であり「プロ」になるための第一ステップなのだろう。

このように、「残業すべし」が最初にきている内容ではない。その時間をどのように使うか、という視点での話し。もっと言えば、本当の「仕事」をするために必要なことは残業してでもやるべきである。それを「ノー残業」の旗のもと、やらなければ、即ちゼロだよ、っていうことが書かれている。

いいね。職場の今置かれている状況、課題、取り組み方のヒントがある。これは読む価値あり、です。
ただ...同じ著者の本(「部下は育てるな!取り替えろ!!」)を読んだときも感じたことだけど、結構「本質」を言い当てているのは間違いないんだけど、そのタイトルのインパクトや文書の書き方で、受け付けないヒトも多いのではないかな...もう少し読みやすくて後味がよければ、もう一個★付いたかも。
好き嫌いはあれど、私の周りにも読んで欲しい人が結構いる。どう感じてくれるか...

2009/11/05


[情報調査力のプロフェッショナル](123/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

Amazonのレコメンドで「買ってしまった」本。であるが、内容は結構面白かった。
実際に「情報」をどう調べるか、どうしたら効率的に集められるか、といった内容ではない。「情報力」とは何か?という本質的なことが記されており、(ありがちな)チープな「ネット検索の手法」的な話ではないところが結構響いた。
「情報力」=検索の仕方がうまい、ということでは、当然に、ない。本書で幾度も書かれているように、
「ビジネスにおけるリサーチのサイクル」即ち、
1.知識ギャップの認識
2.自分の情報源リストとのすり合わせ
3.情報の獲得
4.検証・判断
5.伝達
6.自分の情報源リストの整備
を意識することが何より肝要である、ということ。
ネットで検索することは、このうち「3.」という一部に過ぎない、ということ。これ、つまりは良く使われるフレームワーク「PDCA」に他ならない。またこの意識を常にもっておけば、調べること=目的にはなりえない。現実、「目的」がはっきりしないうちに「調べる」ことって、結構ありがちな話であって、結果を導き出した後に、「で?何が見えたのか?」ってことは良くある話。これってつまりは初動=設計がなっていないってこと。調べることが手段でなく目的になってしまっている可能性もあったり。
ある程度のビジネス規模になって、名称はともかくも「リサーチ」担当を設置したりすることがあるけど、それって、「3.」だけの切り離した業務になってしまって、結局はギャップが生じるリスクは高い。当人にとっては「目的化」してしまうリスクも多分にあるわけだ。これ、留意しなければいけないね。

某化粧品通販会社の方と話したとき、「その後につながらないデータは、そもそも集めない」という話を聞いて、以後、「情報を捨てる」という意識を強くしたことがある。何が何でも「集める」のは、やっぱり「目的」が曖昧であるということに他ならない。

業務上、「数値」を扱うことが多いが、自分で実施する際にも依頼する際にも、結構「本質」として意識してかなければならないこと、に気づかされたことが多かった。

一つだけ...書かれていることの「本質」ではないけれども、この著者の「顔」が見えにくかった。文書が平易で読みやすくはあったけど、印象に残るような記述が少なかったか...面前に「データ」に関する課題を抱えていない環境の人が読んでも、ちょっと厳しいかもしれない。


2009/11/03


[不動心](122/BookOff)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

NY松井秀喜の本。以前誰かが会社の朝礼で紹介してたっけ。個人的には「マツイ」という選手に心酔しいているわけではない。根が巨人嫌いなもので、そこの「関係者」というだけであまり好きではなかったりする。それとは別に、メジャーで活躍する日本人選手、という枠で見ても、すごいんだけどイチローほどではなかたりして、どこから北陸の朴訥さが残っていたり...

んで、評判も高かったけど、読んでみて、素直に、「松井秀喜」のプロ意識、人間的な大きさ、を感じたね。真剣。とにかく真剣に取り組んでますね。みんなそうかもしれないけど、その真剣さのレベルが違う気がする。

・「骨折してよかった、と言えるようになりたい」つまり、怪我をしたことを後悔せず、それによって過度に凹まず、それをプラスに転じようと考える前向きな姿勢(これってそうできることじゃないと思う。)
・「コントロールできないことは関知しない」(ポジションを奪われるかもしれない選手がトレードでやってきたことについて)どう考えたところでどうにかなるようなことではないので、考えないようにする、つまり自分ができることを最大限アプトプットできるような状態にすることに集中する。
これだって、そうそうできる話ではない。

んで、ここから「マツイ」である所以が、(これは本書で特別に書かれてはいないけど)、
・感謝の気持ちを忘れない。
というところかと思う。厳しいアドバイスを受け続けた長島監督への感謝、そして両親への感謝が惜しみなく書かれている。これって、30代半ばの男がそうそう書けるものではない。えらいよ、マツイはすごいね。

ダメになりそうなときも、できうる限りのことを準備する。その状況で出せる自分を全部出すこと「だけ」を考える。言うは簡単、でも実行は...って言ってる場合じゃない。マツイは骨折した年にこれを書いていると思うのだが、(それだけにその辺の記述は生生しかったりする)おそらく「試合に出られない」苦痛は並大抵のものではないだろうと思う。そんなときでも準備を怠らず、できることに集中し...


...この本を読んできるとき、NYマツイは、ワールドシリーズでホームランを打った。プロだよ。すごいね。
かっこいいね
負けられない。「マツイ」にはなれないけど、近づくことはできる。きっと。



2009/11/01


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Amazon ★★★★
K-amazon ★

書評ブログでも、Amazonレビューでも、かなり評判が高かったのだが、読んでみると、

え?

という超落胆。まあ、ビジネスに直接的に利用できないにしても、もう少しフラットな間柄との
メールのやりとりでは使えるかなあ...

...使えないね。

この時期にこんな本を選んじゃった...という自己嫌悪にも陥るような部類ですね。
いまどき、この手の本が「売れている」と紹介されちゃうのは...裏の裏を読まねばならないのかねー。
まだ未熟ものだわ。

感想も何もないですね。
だいたい、この「浅野」という著者は誰なんだろうか。著者紹介でも素性が明らかになっておらず、
リアル店舗だったら、ここで気づいて買わなかっただろうになあ...



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