2012/03/24

自分を縛りつけない...でも現実は...

気にしない技術 (PHP新書)
気にしない技術 (PHP新書)
  • 発売日: 2011/10/15

『気にしない技術』香山リカ⑤
[13/49]bk1
Amazon ★★☆☆☆
K-amazon ★★★☆☆

香山さんの本って、ハマるものとそうではないものがある。精神科医、心理学教授であるけれども、表面的な「ポジティブシンキング」やらを押し付けるわけでもなく、気持ちが軽くなることがあるのだ。
著者自身が「先生」といえどもフツーの人だよ、的な表現が多くて、特別なことではない、方の力を抜いて、という気分にさせてくれるものがある。
本書は...残念なことに、著者の自分描写が軽「すぎる」のだね。ある程度、患者さん(か、それに近い悩みを感じている読者)との距離感がビミョーに近すぎず遠すぎず、っていうくらいがいいんだけど、本書におけるカヤマ先生は、近づきすぎなんです。なので、「あの先生が」というのが(他の著者だと多少なりとも雰囲気を醸し出しているのに)本書においては感じられない。だから説得力が...という悪循環に陥ってしまう。
臨床場面で何人も「そーゆー」人を診てきて、メディアにも多数でている著者だからそれ以外の場面でもそういう相談を受けることは少なくないと思われ、数々の臨床を経験されているのだから、もう少し「プロ」っぽい発言が欲しかったなあ。
内容的には、頑張りすぎず、我慢しすぎずに、「テキトウ」というバランスが大事、自己啓発本に書かれているようなことばかりが正解ではないよ、という至極参考になる内容なんですね。だからこそ、先生の言葉が欲しかったんだよね。
そういう状況に陥ってしまったら、本書のタイトルのように「気にしない」ということも一つのスタイルだと思う。だけど、それが(わかっているけれども)できない人が、本当に悩んでいる人、なんだよね、きっと。そんな人たちの力になるのは、プロである先生の言葉なんです。それに期待しているんです。
多分、誰に対してのメッセージか、よくわからないのが本書の「消化不良」の一因ではないかと。本当に「悩んでいる人」に対して、でもないし、その周りにいる人に対して、でもない。予備軍に対して、でもない。そこが「バランス」がよくないように思えちゃうんだよね。
むしろ「ポジティブシンキング」を絶賛した内容の本を読んで、「そうはいっても...」と思いつつも「そうかも...」とちょっとだけ思えちゃうモノの方がよいかも。「気にしない」というのテクニックは身につけたいけれども、その取得は「次」にしようと思う。

【ことば】「大人の条件」...経済的な自立よりも、こうした「心の柔軟さ」「懐の深さ」「義理と人情」といった内面の要素のほうが重要だと思います。

ごもっとも!です。ただし、ある程度の「経済的な自立」は前提となると思う。それが土台にあってはじめて、「余裕」が出てくるのが、現実なんだよね、残念ですが。「義理と人情」だけでは食べていけない現実があるのだ。その「土台」ができていれば、素晴らしい「条件」だと思います。


気にしない技術 (PHP新書)


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いーてぃーでなんぼ。
賞味期限終了




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