- “できる人”は地図思考
- 発売日: 2003/01/23
『「できる人」は地図思考』吉田たかよし
[13/169]Library
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東大で、医者で、NHKアナウンサーで、議員秘書で...著者のすごい経歴は、「地図思考」にある!というテーマ...図で考える、俯瞰してみる、といった考え方を「地図思考」と称します。確かに「視点」の狭さ、というのは、特に目の前の壁が高いほど、また緊急性のある場合ほど、狭くなりがち。全体最適とかいう言葉でもあるんでしょうけれども、いつのまにか「目の前」のことだけを追っかけて、目的と手段を取り違えてしまう...というケースはありますね。
著者のいう「地図思考」って、そういうことなんでしょう。これを以て、東大に受かったりNHKのアナウンサーになれたりはしないでしょうけれども、よくある「木を見て森を見ず」的なものかと思われます。「地図思考」というネーミングが歯切れ良いので、それ以上を期待してしまいますが、それ以上でも以下でもないようです。
脳科学の引用も含め、「地図思考」ってすごいんだぜ、的な説明が前半続きます。後半は「実践」ですね。事例も多く紹介されているので、地図思考がなんであるか、はわかってきます。極力シンプルな事例にしてもらっていますので、理解度の早いと思う。思うんだけど、じゃあ、「今日から地図思考でいこう!」とは思わなかったんだよなあ。なぜだろうか。ひとつには、著者が「すごい人」すぎて、自分に当てはめることが困難であったこと、おそらく著者が数々の関門を乗り越えてきたのは、地図思考のみならず他の要素があったんではないだろうか、という邪推も。
多分、「マインドマップ」的なものも、この考え方の一部ですよね。マインドマップはチャレンジしたけれども習熟できず、断念しましたが...考え方としては同意です。複雑な情報や入り組んだ問題点を、シンプルに、本質だけを抜き出すには、「俯瞰」や「図」というのがひとつの手法であることは間違いありません。著者は「簡単」と強調されていた部分もありますが、これって(できない人にとっては)結構「訓練」が必要な手法だと思います。マインドマップのみならず、「図で解決!」類のハウツー本も、自分には使いこなせない、結果を出せておりませんので...考え方だけはアタマに入れておこうと思います。視点の置き方、一度深呼吸をして俯瞰する位置に(意識的に)立ってみる。出口がない、のではなくて、見つからないだけ、というときもあるでしょうしね。
それにしても多才だなあ。『奇跡のマルチ人間』と呼ばれているらしい。もともと「地図思考」的なものを幼少のころより持っていたような記述もあり...そうでないタイプを「地図思考人間」にするノウハウを教えてほしいなあ。もしくは、子どもの教育方法、とかね。
【ことば】...ただ日々の業務をこなすだけでは駄目です。自分の周りのことだけではなく、幅広い知識も得なければなりません。
ここだね!著者が成功しているのは「地図思考」の前の段階、幅広い知識という前提ですよ。これを興味を持って習得すること、直接的には役に立たない(無駄)かもしれないけれど、幅広く興味をもって知識にすること。これで視野は広げられる。のではないだろうか、ね。
“できる人”は地図思考
【書評家のご意見】
本書の書評、見つけました!いろいろな意見、読み方があってもいいですよね
大連からアウトプット!!
積読タワーの攻略記
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