2010/02/09

「マーケティング」の本質がある!


『ドリルを売るには穴を売れ』佐藤義典
[6/22]Library
Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★★

タイトルを見た限りは、「よくある」マーケティング本のような...実は数週間前にBookOffで手にとったけど結局買わずに今回は図書館で巡りあった。
マーケティングの基礎を学ぶ「理論」と、それを実際の現場で活用した「小説」の2編。赤字店舗を再生するためのプランを主人公がマーケティングを学びながら最後には立派なプレゼンをする、という、これだけ書いたらよくある話。内容的にも、「ベネフィット」「セグメント・ターゲット」「差別化」「4P」という、少しでもマーケティング「論」に触った人なら良く知っていることばかり。
でも...この本には「論」を書いた本にはない点がある。それは「お客様」視点。ここで展開されるストーリーには、主役である「お客様」が常に存在している。当たり前...なんだけど、よくある「マーケティング論」の本には(たとえそのようなことが書かれていても)あくまでテクニックとしての「マーケティング」が展開されているだけ、のことが大多数。そこが大きく異なる。

「差別化って、競合に勝つことかと思ってました」
「確かにそういう側面はあるけど、『勝ち』よりは『価値』だね。競合より高い『価値』をお客さまに提供すれば、『勝ち』はついてくる」

「お客さまは見える範囲で判断する。見えるところはとことんこだわれ」

本質。どうしても「価格」に目が集中しがちで、ちょっとかじった人だと「テクニック」に走り勝ちだけど、本質はここなんだよね。
「論」を求める人には物足りないだろうけど、実践・現場にいる人には間違いなく役立つ。意識を変えるには最適な本だと思う。久々に人に薦めたい本だ。図書館に返すのか...あの時買っちゃえばよかったよ...

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