- ボクの教科書はチラシだった (単行本)
- 発売日: 2010/04/20
『ボクの教科書はチラシだった』金子哲雄
[4/177]Library
Amazon ★★★★☆
K-amazon ★★★☆☆
テレビなどでおなじみ、らしい「流通ジャーナリスト」の著者。幼少のころから「買い物」に目覚め、チラシ情報を駆使して「安く買う」ことに魅力を見出して「役に立っていた」という背景を元に、大人になってからは「社会」に対しても、「買い方」指南をしているような...小さいころは、「買い物のお釣りをおこずかいとして」もらっていた、ということだから、これはご両親の教育方針。これになんやかやいうつもりは毛頭ありませぬ。むしろ、自分の家庭でもなんらか流用できないか...というふうにも考える。「買い物」って子どもにとっては「冒険」だし、エキサイティングだしね。「お金」を覚えることには一番よい「実地」なのかもれない。
敢えて、なのだろうけれども、「流通ジャーナリスト」として現在活躍されている姿を知らない自分にとっては、「ちょっといきすぎ」な感もある。「ケチ」とは違うんだろうけれども、「安い」ことがすべて、ではもちろんないわけで...「安いには理由がある」とか「遠くの安いものor近くの高いものか」すなわち、見た目の価格だけではなくて、お金に換算できない(しない)価値、というものも当然ある。著者ももちろんそれを無視しているわけではないだろうし、やはり「敢えて」本のテーマとして徹底している、という理解で。
世の中は「お金」の存在抜きには語れない。「キレイ」「キタナイ」という表面的なことのみならず、お金の大切さ、使い方、流れ、といったものは子どもの教育に絶対に必要なものだと思う。学校では(なぜか)教えない部分だったりする(今も、多分)んだけど、入ってくるお金、出ていくお金、意識を持つ機会、きっかけは必要だろう。著者は、その「きっかけ」が買い物であって、それはご両親のお考えのもと、なんだろう。「1円でも安いもの」を探して、修学旅行で見つけた安い野菜を、旅行のお土産として買ってくる、という話あたりなど(もしかしたら「笑わせる」ための記述かもしれないけれど)、「あまりにも...」という感じはぬぐえませんが、本書の中からは、お金の大事さを、いつどこでどのように知ることが大事か、という点だけを吸収することにしましょう。著者が「流通ジャーナリスト」として現在も、その「延長」として、また「プロ」として活躍されていることに、敬意を表します。
【ことば】金(きん)以外にもうひとつ、いつでも、どこにでも持って行ける財産がある。それは教育だよ。
著者が小学生の時、社会科見学で出会った中華街でベンツに乗る「成功者」の話。最新の何かを買っても、時間の経過とともに価値が下がってしまうかもしれない。でも「教育」によって得られた知識、教養は、それがカラダにアタマに沁み込んだものであればあるほど、価値は下がることはない。シンプルだけど、結構大事なポイント。
ボクの教科書はチラシだった (単行本)
【書評家のご意見】
本書の書評、見つけました!いろいろな意見、読み方があってもいいですよね
やまかん日記
日々雑感
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