2009/06/03


[600万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス](58/AMAZON)

Amazon ★★★★
K-amazon ★★★★

実は、「EC担当者」として、つい先日クックパッドに広告を出稿した。
そのときは、この本を(買っていたが)読んではいなかった。

今の自分が携わっているビジネスに、かなり接点がある「媒体」としての
クックパッドだが、あくまで「媒体」としての魅力は感じていた。
自分は料理しない(というか包丁を持ったことが人生で3回くらいしかない)
ので、ユーザーとしてはほとんど興味がないのだが...

単に、「女性会員が多くてターゲット層と重なる部分が多い」程度の知識、
関心しか持っていなかったが...

深い。

ここの会社、運営方針に「深み」を感じずにはいられない。
「こーゆー仕事がしてみたい」
と思わせるのに充分な内容である。

ユーザーの動き、そしてユーザー自身を「正しく」理解することで
所謂「ユーザビリティ」を、あくまでユーザーからの視点で考え、更新し、
高めていく姿勢は、これが当たり前なんだけど実はできていない、
ということに改めて気づかされた。

「優れたモノは無言語。説明が必要なサービスはレベルが低い」
う~ん、どうやら「なにか説明しなきゃいけない」という切迫観念に
とらわれすぎていたようだ。
サイト内の検索機能もしかり。「白菜」で検索するユーザーが
「白菜がたくさんあってあまりそうでレシピを探している」という
「正しい」認識のもと、そのユーザーに向けた検索結果を表示
するような仕組みにしているという。ここも「ユーザー視点」だ。


そして彼ら(運営者側)の目的は、「料理を楽しくすること」であるという。
テクノロジーを駆使しているが、あくまでも目標点はそこにある。
ぶれない。そしてインターネットを過信していない。

広告出稿する前に、このサイトのことをもっと知っておくべきだったと後悔。
ただ、「思い入れ」があるのは何もクックパッドに限ったことではない。
それぞれがそれぞれの「思い」で開発・運用しているはず。そこまで
踏み込んで「広告」出稿を考えられるようなマインドを身に着けたい。

「読み物」としては、少々つらいところが(多分このサイトの存在を知らない、とか
EC業界とは無関係なところにいるとしたら、途中挫折していたかも)あったが、
自分自身「プラス」になったのは間違いない。

できれば、ネット広告に携わる(それを販売する)広告代理店の担当者に
読んでもらいたい本。売り方が変わるはず。

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