[さおだけ屋はなぜ潰れないのか?](101/BookOff)
AMAZON ★★★★
K-amazon ★★★★
一時期かなり話題になった会計士の本(もう4年も前のことかと思うと...)。「今さら」という感じがしないでもないが、今読んでみて、それなり、に面白かった。
標題「さおだけ屋が...」の答え自体にはあまり大きな意味がないけど、そういう観点を持つ、そういう意識を持ってモノゴトを見る、という姿勢は絶対に必要だと。
AMAZONの書評を見ると両極端に分かれているようだけど、自分としてはすらすら読めて、それなりの気づきもあって、充分に読む価値はある本だという評価。
確かに「これから会計学を勉強しよう!」という人には物足りないでしょう。でも、そんな意気込みの人はこの本のように「優しい入門書」でどうこうなるって、考えること自体が間違いでは?
思えば5年前に「簿記」にトライしてみた。けして「その道」でどうこうしようということではなく、(本書にも期せずして書かれていたが)「数字を見るセンス」を少しでも身に着けようという考えのもとに。短期間の勉強で資格はとれたけど、そしてその後もうひとつ上のレベルに挑戦したけど(こちらは「落第」)、けして数字に「強く」はなっていない。けど、数字を見る「ポイント」については(まだまだ不十分とはいえ)勉強以前に比べれば格段にあがっているといえる。
会計士である著者が言わんとしているところは、数字に強くなる、のではなく、数字を見るセンス、つまりポイントをどこにおくか、そういう「目」を持てるようにする、ということかと思う。会計士になろうという人以外は、「会計学」はあくまでも手段である(会計士でもそうだけど)。ここが飲み込めるかどうか、自分の「目」を養う手段として「会計学」のさわりを知る、っていうことが大事なんだろうね。
最近は、自分の収集した集計表をじーっと眺める時間をとるようにしている。わからないながらも、間違っている可能性がある中でも、そこから何か見えてくるものがないか、集中してみていくと、なんとなく数字が「語る」ような気がしてくることがある(ホントです)。「その域に達した」とかどういうことではもちろん無いけれども、真剣にやっていれば見えてくるものは必ずあるんじゃないかと...これは「会計学」だけではないけど。
この本からなにか抜粋して使う、ということではなく、ここから何か「モノゴトの見方」のヒントが得られるかどうか。そんなスタンスで読むと、結構面白い。
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