2010/11/23

伝えたいことは何だったのだろう


『乱世を生きる』橋本治②
[17/203]bk1
Amazon ★★★☆☆
K-amazon ★★☆☆☆

前著『上司は思いつきでものを言う』が(一般のレビューに比べて)結構面白かったので2冊目。そこそこの期待。「勝ち組」とはなんぞや?「負け組」っていったい誰なの?というテーマから。とにかくわかりにくい。言葉遊び的な書き方のせいあるけれども、はたして著者が何を言おうとしているのか、そこから何を見つけたらいいのか、書いている人の主張がわからないので何も見つけられなかった。確かに読者である自分の力量、理解力の不足はあるにしても、そーゆーレベルの人にも「わかる」ように伝えるのが本を書く人のツトメなのではないだろうか。
確かに飽和状態の環境で、変わるべきものが見つからない、変わらなくてもいいところが変わり始めている、そんな混沌とした「乱世」において、何を考えるべきなのか、どう生きるべきなのか、それに対する答えはそうそう見つからないとは思う。でも、それを「こうではないかな」という仮説、ヒントでも欲しいなあ、って思って本を選んで読み始めるわけで、「わからない」がテーマであるとモヤモヤしたものは増幅されることはあっても視界が開けるわけではないよね。
「世襲」の変化、をはじめとして、(自分が咀嚼できているわけではないけれども)「するどいなあ」って思わせるところはある。視点が自分とは異なる部分は著者の「目のよさ」に畏敬の念を持つし、こーゆー見方もあるんだなあって思う箇所もある。けれどイカンセン読みにくいです。疲れます。自分もそうだけど、「 」の乱用って、読みにくいんだね。それ、気付かされました。

乱世を生きる ―市場原理は嘘かもしれない (集英社新書)

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