Amazon★★★★
K-amazon★★★★★
これ、いいです。
所謂know-how本やメッセージ指南ではなく、(慶応大学のセンセらしく)
どちらかというと「論文」調なので、難しくて読みにくいところはあるけど。
一般的なビジネス本とはあきらかに視点が異なり、「キャリア」を高めるためには
どうしたらよいか、ということを個人視点また会社視点で書いてある。
大変動の時代に、これまでどおりの「会社人間」ではいけないのはもちろん、
キャリア志向の持ち方もこれまでとは違った観点を持たなくてはいけない。
キャリア、スキルにおいても、それらはすぐに「陳腐化」する、という話。
これは著者の言葉ではないが、
「スキルは蓄積するものではなくて、更新するものだ」
う~ん、深い...
「この激動の時代、大手企業ではなくて中小企業にとってはチャンスである」
経営者の言う言葉。
これを個人に置き換えてみる。
個人レベルでも、この時代に生きることは「チャンス」なのかもしれない。
「柔軟に自分のキャリアを仕掛けていくような行動パターンや行動能力が
個人にとって最も必要になっていく」
まさに。
具体的な「スキル更新の」手法については多く言及されていないが、
この考え方を読むだけで充分な価値あり。
自分の中にどんどん入ってくる感覚が1冊を通してあったことは
間違いない。
「具体策」としてあったのは、よく言われる「PDCA」ではなく、著者が触れているのは
「What-How-Do-Check」というサイクル。つまりは"What"をいかに見出して
いけるか。ここに正解、不正解はなく、個人の動機、社会の動き、を適切に
捉えて抽出する「スキル」が必要になる、ということ。
驚くのは、この本が2000年に書かれていること。今の時代でも真正面から
通用する。むしろ今読んだほうがしっくりくるかもしれない。
また、あくまで個人レベルの「キャリア」について書かれているので、「キャリアチェンジ」
つまり転職についても極めて肯定的である。この点は否定しないが、私の年齢では
ちツライか...
いずれにしても、20年前の私の社会人デビューの時とはかなり時代が変わったなあ、
という実感。よくも悪くも時代が変わっている。キャリアに対する価値観が変わっている
のは事実。
2000年の発刊時にこれを読んでいたら、今自分がどうなっていたか...
今30代前半の人には是非読んでみたらよいと思う。価値観が変わる可能性大。
ちょっと時間を置いてもう一度読んでみようと思う。
何せ「難しい」ので咀嚼するのに時間がかかるので...
0 件のコメント:
コメントを投稿