[ウェブはバカと暇人のもの](56/Amazon)
AMAZON ★★★★
K-amazon ★★★★★
ネット関連の仕事をしている中で、ずーっと思ってた、潜在的に
あった「違和感」、これをはっきりくっきり言ってくれている。
ネットのヘビーユーザーは、バカと暇人である
ネットは「情報革命」の中心ではない。
インターネットに対する、過度な期待、=「ネットに出せば
それだけで世界が広がる」っていう幻想についてはもちろん
肌で感じている。
が、「これからはインターネット革命に乗らなければ企業の未来
はありえない」論に対する「企業はネットに期待しすぎては
いけない」という明確な論点は、気持ちのよいくらいスムースな意見。
つまりインターネットへの過度な期待。幻想。これを生むのはなぜか。
この本に書かれている答えがすべてを言い表している。
すなわち、
「みんなネットのことをよくわかっていない」
故に、過度な期待、または逆に「ヤミ社会」であるような言い方をする。
少なからずインターネットを使った商売の仕事をしている中で
著者の言っていること、伝えていることは、めちゃくちゃに響いた。
結論は、
インターネットだろうが、それを使うのは人間である以上、
「いい商品を、それを求めている層に、的確に伝える」
これにまさる勝ちパターンは存在しないってこと。
なんのツールを使おうが、どんな広告をだそうが、つまりは、
インターネットを使っているユーザーにメッセージを伝えること、が
重要かつ最低限やるべきことであり(そうでなければ「自己満足」で
終わってしまう)、それはネット通販だろうが、カタログ通販だろうが
店舗通販であろうが、なんらか変わることではない。
わかっているつもりですごしてきたが、あらためてこの本からの
メッセージで、それを考えさせられた。
タイミングもあるけど、今年読んだなかで、最高に面白かった。
間違いなく。
ネット関係の仕事をしている人は、絶対に読んだほうがいい。
・何か事件があるたびに出てくる「識者」の、『ネット社会の怖さ』
という発言に違和感を感じるひと
・自分とはなんら関係のない「事件」についての、書き込み・コメントを
見て、「こんな書き込みをする人はいったいどんな人なのか」と
感じるひと
・「インターネットユーザー」といっても、そうそう悪い人はいないだろう
と思っているひと
・商売の相手が、インターネットの「中」にいる、と思っているひと。
(ただしくは、インターネットの「先」ですよね)
かなりのおすすめ本です。