2012/09/02

前向きな内容が望ましいです。言葉選びも...

まじめの罠 (光文社新書)
まじめの罠 (光文社新書)
  • 発売日: 2011/10/18

『まじめの罠』勝間和代⑫
[1/156]Library
Amazon ★★★☆☆
K-amazon ★★☆☆☆

例えば「パーキングメーター」を考えてみる。駐車違反っていうのはその駐車車両によって見通しが効かずに危険性が増すだとか、交通渋滞を引き起こす一因になりかねないから「違法」なんですよね。それは理解した上で、「パーキングメーターのある場所ならOK」つまりは、「金を払えばよろしい」的なことになりかねませんか。

先日某車メーカーのショウルームに行ったとき、映画が見られる施設があったんだけど、子どもの身長がわずかに不足して見られず。座席が振動するとかで安全性のため、という「きまり」らしいけれど、数mmの不足で来場者の反感を買う、っていう行為がどうなんでしょう。

何のための「決まり」なのか、誰のための「ルール」なのか、わからないことってたくさんあります。その「疑問」に気づかずにただそれを守る人も少なくないでしょう。「常に」ということは必ずしも必要ではないですが、盲目的に従順するのはおかしい、そんな場面に出くわすことも少なくありません。

そんなことでいいんですか?なんの疑問も持たないんですか?
...っていうのが、本書のテーマ...だと思ってます。規則、きまり、ルールを、何の疑いもなく守ること、それによって日本が駄目になってしまう、というスケールの大きな話にもなってます。その人をそんな「まじめ」にしてしまった教育もマスコミも悪いんだー、ということ。

日本の進むべき方向や、国際的な立場、経済の先行きなど、「まじめの罠」にはまることで未来が雲ってしまうのならば、ゆゆしき問題です。おおいに意識せねばならないポイントでしょう。

...が、著者はこのマクロの課題にとどまらないのですね。「カツマー」が台頭した後、一転して著者がバッシングされたのは、この「まじめの罠」であると主張します。この「反カツマー」を生んだ「まじめの罠」が許せないのよ、ワタシはっ、というのが随所にでてきます。

これ以上「反カツマー」を増やさないためなのか、「反」があってもワタシは本物なのよ、という主張かわかりませんが、そちらにページを相当比率さかれているのはどうかと...「自分自身で『本質』を見抜く力を身につける」というのは、これからの世の中を渡っていくにおいて必要不可欠なことであるでしょう。だからテーマはいいんです。間違っていないはず。

この「反論」に時間を割く必要はなかったんじゃないですかね。正しいことを続けていけば、わかる人にはわかる、それでいいんじゃないでしょうか。途中熱くなってきて、2011年におきた大学入試でY!知恵袋を使った事件について「それほど大騒ぎすることでしょうか」とか、また反感を買うような「ふり」をしてしまってます。

冷静な勝間さんのエネルギッシュな1冊を、また読みたいです。待っています。

【ことば】自分で考え、自分で行動し、自分で責任を持つということの繰り返しをしない限り、身体感覚は絶対に身につかないと断言できます。

「身体的に」直感を研ぎ澄ますこと、これが「人として」の違いとして表れることがあります。この能力を身につけるのは、著者言うところの「まじめ」だけでは不可能でしょう。非効率であっても、人と会う、人と話す、広く知識武装する、そんな「努力」をする「まじめ」は必要でしょうけれど。


まじめの罠 (光文社新書)


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